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☻人体生命科学と薬理学コミュの毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん) http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=9078454&comm_id=275785

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「若い女性の上腕伸側・肩部・臀部・大腿前外側に粟粒大までの毛孔一致性の丘疹が多発する。ときに潮紅や褐色調を伴う。自覚症状はない。一般に肥満者に多く遺伝的傾向(常染色体優性)がある。クッシング症候群・甲状腺機能低下で増悪することあり。思春期を過ぎると自然退縮を示す。」と、皮膚科医なら誰でも持っている、上野賢一先生御著書の皮膚科学の教科書にあります。


少しわかりやすく解説します。

若い女性にとありますが、もちろん男性にも出てきます。ただ、この病気は見た目以外に問題のない病気なので、病院にくる患者さんは女性が圧倒的に多いです。一番多いのは二の腕の外側、つまりよく見える部分です。いわゆる「さめはだ」のような赤黒い小さなぼつぼつがびっしりと出ますので、特に夏場、腕を露出するシーズンになっても、ノースリーブや半袖が着れない等と、患者さんの悩みの種になります。

肥満者に多いというのも、(統計的にはそうかもしれませんが)、私個人の印象としては?です。痩せている方でも、この病気のある方は沢山います。もちろん、太っている人がダイエットして痩せれば治るというものではありません。


常染色体優性遺伝というのは、生物でならう、メンデルの法則に出てくるあれで、片方の親にこの病気があれば、50%以上の確率で(病気の親がAaなら50%、AAなら100%)、子供にも出現してしまいます。そして、最後の一文です。確かに「思春期を過ぎると自然退縮」する傾向にはありますが、30歳過ぎるまでばっちりとぶつぶつが残っている事も多々あります。私の知っている一番高齢の毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)は、48歳のご婦人です。



この毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の治療ですが、保険診療の枠内で有効な治療は、正直なところ、皆無です。一応、尿素軟膏やサリチル酸ワセリンなどの皮膚をやわらかくする薬を塗っていただく事になりますが、その治療で治った、もしくは治ったとまではいかないけど、自覚的に満足な効果が得られた、患者さんを、私は一人も知りません。




病院に行くとこんな風に言われます。

「遺伝病だから薬では治らないよ。時期が来れば治るから。見た目だけの問題で実際に困る事のある悪い病気じゃないし。自分で気にするほど、他の人は気にならないもんだよ。」時期がくれば治るというのもうそではありません。しかし、10代20代の肌の輝いている時期に、赤黒いぶつぶつが腕に密集して、30代40代になってもまだ残っている。50歳になる頃に、やっと治った。その時に医者は「ほら、御覧なさい。時期が来れば治るといったでしょう。私の言った通りですね。」といえるでしょうか?見た目だけの問題というのも事実です。この病気があったらなれない職業は、グラビアアイドルぐらいでしょう。しかし、人前で肩や腕を出せずにいるこの悩みは、それこそ、他の人ではわからないものです。また、他人は気にしないかもしれませんが、彼氏は、友達はどうでしょうか?
キレイになるものならキレイにしてあげたいと私は思います。

  本人にしかわからない「見た目だけの問題」。
これを解決するための治療が、すでにいくつかの美容皮膚科では、おこなわれており、それなりの効果もあがっているようです。
その治療とは、大まかにわけると以下の3つです。

 1) レーザーピーリング(ヤグレーザー、炭酸ガスレーザー)
 2) トレチノイン外用
 3) ケミカルピーリング

 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の病理所見は、毛包漏斗部(もうほうろうとぶ:毛穴の入り口の部分)の開大と角栓です。原理を考えると、上記の3つの治療は、どれもピーリング効果をもち、有効であるように思われます。
 しかし残念ながら、論文としてちゃんとした医学誌に掲載された症例は(有効例も無効例も)なく、十分な医学的裏付けがあるとはいえません。もちろん、保険の適応はありません。
また、どの治療も、一長一短があるため、一概に3つのどれがいいとはいえません。ケロイド体質がない方で、即効性を求めるなら、炭酸ガスレーザーで毛穴部分の極浅い層を剥がすピーリングを行うのが良いでしょう。おうちで塗り薬を塗るだけですむのはトレチノインですが、女性には避妊が必要になり、また、強い赤味が出現するので皆さんに良いとは言えません。ケミカルピーリングについては、副作用は少ないといえますが、それでもアトピー性皮膚炎のある方等には行なえません。
 したがって、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の美容皮膚科的治療は、それぞれの治療に精通した医師の下で、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)を治したいという強い意思のある人だけが受けるべき治療であるといえます。
私自身は、男性の患者さんにはお奨めしていません。将来、娘ができたら、5割の確率で毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)になるんだから、自分に治療するくらいだったら、娘のために貯金しておいてもらいます。
女性の患者さんの場合も、十分なインフォームドコンセントを行なって、本当にやる気のある方のみ、治療を行います。また、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)に関してはモニターになっていただく方も若干名募集しています。気軽にご相談ください。
最後に、わきの事なんで一緒に宣伝してしまいますが、季節もので、制汗剤の処方を開始しました。もともと、私のワキ用に調合していた物ですが、(なんか、自分、ハゲだったり、ワキガだったり、最悪な人間ということになっていますね。)効き目がびっくりする程すばらしいため、患者さんにもお分けする事にしました。(50ml700円)です。市販の制汗剤でなかなかワキのにおいの取れない方にお奨めです。是非、左右テスト(左か右かどっちかだけにつけて、においをくらべてみるテスト)をしてみてください。


http://www.medieth.com/8info/info_06.html

コメント(2)

毛孔性苔癬(鮫肌) のその他参考情報
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec18/ch203/ch203m.html
http://www.cosmetic-medicine.jp/result/moukou/
他のweb頁

毛孔性苔癬とは

肩から二の腕、上背部そして太ももに見られる毛穴に一致して、褐色がかった硬く触れる丘疹(ぶつぶつ)が多数見られる病気です。
一個一個は直径1から3mmと細かいのですが、ざらざらとした感触があり、特に夏になって腕を出すスタイルの衣服を着るようになると、気になって受診される女性が多くなります。男女ともに見られますが、女性の方が気にするためか、受診するのは圧倒的に女性が多い病気です。

小児期から発症し、思春期に目立ってきます。教科書には、年齢が上がってくると自然に消えてゆくと書いてありますが、やや目立たなくはなってきますが完全には消えないことが多いようです。
原因は不明ですが、家族内で見られることも多く、優性遺伝が考えられています。

毛孔性苔癬は毛穴の出口が広がっていて、そこに褐色の角質が充満している状態がその本態ですから、治療は角質を溶解させるサリチル酸ワセリンや尿素軟膏を塗る治療が行われてきましたが、なかなか満足できる効果は現れませんでした。
我々治療する立場の皮膚科医も、見た目だけの問題で、痛くも痒くもないことから、あまり積極的な治療を行ってこなかったというのが正直なところです。
ただ最近になって、ニキビの始まりの症状であるコメド(これも毛穴の出口に角質が溜まって起ります)にケミカルピーリングが効果的であることがわかり広く行われていますが、そのケミカルピーリングを毛孔性苔癬に応用してかなりの効果があがっています。
さらには、毛孔性苔癬では角質とともにねじれた状態の毛が毛穴のなかに詰まっていますので、その毛の黒色をターゲットとしたアレキサンドライトレーザーを照射することにより、毛と角質を同時に処理することができるようになり、高い効果が得られるようになりました。
これまで半分ほったらかしであった毛孔性苔癬の治療は大きく前進したといえます。

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