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言語学コミュの「が」と「は」の使いわけ

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 「が」と「は」の使い分けを易しく中学生向けに解説したものを紹介します。

 私たちは「夏【が】来た。」といったり、「夏【は】あつい。」といったりします。同じ夏でも、そのとりあげかたのちがいで「が」と「は」を使い分けるのです。どう使いわけるのか、調べてみましょう。
   *
 むこうから大きなバス【が】来た。 
   *
 むかしむかし、おじいさんとおばあさん【が】ありました。
   *
 でたでた、月【が】
  まるいまるい、まんまるい
   ぼんのような、月【が】。
   *
 あめあめ ふれふれ かあさん【が】
  じゃのめで おむかえ うれしいな。
   *

 「が」は、そのときそのときのありかたをズバリとりあげるのに、使います。バスならバスのそのときのありかたを、おじいさんとおばあさんなら二人のそのときのありかたを、雨ふりならおかあさんのそのときのありかたを、ズバリととりあげる場合に「が」を使っています。月はいつでもまんまるではありませんが、そのときでた月のズバリのありかたは、おぼんのようにまんまるだったのです。
   *
 この道【は】いつか来た道。
   *
 おじいさん【は】山へしばかりに、おばあさん【は】川へせんたくに行きました。
   *
 今【は】山中、今【は】浜、
  今【は】鉄橋渡るぞと
   思う間もなく トンネルの
    闇を通って 広野原。
   *
 あらあら あのこ【は】 ずぶぬれだ
  やなぎの ねかたで ないている。
   *

 「は」は、それをほかのものとくらべて特別なありかたとしてとりあげるのに、使います。道には、はじめて来た道も、来たことのある道もあります。いつか来た道は、道のなかの特別な道としてとりあげられています。おじいさんは山へ、おばあさんは川へ、それぞれ別のところへ特別な仕事をしに行きますから、「は」で特別なありかたをとりあげます。走る汽車はつぎつぎと特別な場所にさしかかるので、「は」を使います。自分もほかの子どももかさをさしているのに、やなぎの木の下の子どもはかさを持たないで、ずぶぬれになって泣いています。これも子どものなかのとくべつのありかたですから、やはり「は」を使います。

 
 ところで、「は」にはもうひとつ別の使いかたがあります。
   *
 うみ【は】、ひろいな、おおきいな。
   *
 お山のお猿【は】、まりがすき。
   *
 太陽【は】地球よりも大きい。
   *
 水【は】水素と酸素の化合物である。
   *
 この「は」は、そこにいつも変わらないありかたをとりあげる場合に、使っています。科学はまたいつも変わらないありかたをとりあげるので、その結論には「は」を使います。

 「が」と「は」をくらべてみると「が」はそのときそのときのありかたをとりあげるのに対して、「は」は特別なありかたやいつも変わらないありかたをとりあげるので、「が」よりも「は」のほうがとりあげかたが広くなっています。そこで、ものごとを広くとりあげるときには「は」を、そしてそのなかのせまい部分をとりあげるときには「が」を使って、二つを組み合わせるという使いかたが生れました。
   *
 象【は】鼻【が】長い。
   *
 このところ輪島【は】ニガ手【が】多くなりすぎた。
   *
 アルペンスキーのワールドカップ女子回転第三戦【は】十二日当地で行われ、 モレロ(スイス)【が】1分21秒24で優勝した。//

(三浦つとむ『こころとことば』明石書店:2006年9月/季節社:1977)より。

コメント(7)

なお、詳しくは

「は」と「が」の本質
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=88149792

「は」と「が」:現象文と判断文の原理批判
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=88183507

「は」と「が」:対比と排他の原理批判
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=88210237

他を参照下さい。
「は」と「が」に関し次のような質問、応答がありました。


人{ガ/ハ}いない時でも、水{ガ/ハ}流れます goo〈1〉〜〈3〉
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12830848328.html 

便器に次の掲示がありました。
[人がいない時でも、水が流れます。」(文A)

「が」と「は」の使い方は難しいですね。
私は、「人がいない時でも、水は流れます。」(文B)の方が良いかな、と思っています。

他に、[人はいない時でも、水が流れます。」(文C)
[人はいない時でも、水は流れます。」(文D)がありますね。

適切な表示はどれでしょうか?//

 この質問者は次のような意図での質問のようです。

あれ、使ってないのに水が流れる。
あ、掲示がある。
“人がいない時でも、水が流れます。”だと。
見ているのだから、水が流れるのはわからぁ。

目の前の状況をたんに描写する必要はない、と想いますが。//

これは、本来の掲示者の意図とはずれています。元々は、

あれ、使ってないのに水が流れる。
故障しているのかな?
何を無駄に水を流しているのだ!

といった、疑問に応えるための表示で、質問者は意図を取違えています。また、この意図を無視し(理解できずに)「は」「が」文一般の問題に解釈した回答もピント外れということになります。

ここでは、人、水について他との比較、前提なしに眼前の個別の特定の対象を捉えて「が」と表現しているものです。

このように、文はその話者の認識、意図の表現であり、形式的に文一般として捉え、その場面と無関係な解釈を並べても意味がありません。特に、こうした助詞/助動詞、中でも「は」「が」につおてはこの点の誤解が問題を混乱させます。■
[3] アスナロウ
2023年12月13日 10:24
設定
 また、次のような「は」「が」に関する質問、応答の解釈が提示されています。
 
「は」と「が」〈11〉相当……当時理系の学生だった私{が/は}思い切って自分の専攻を社会学に変え
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12425515514.html

 ここでは、

 しかし今回のような質問には、「ハ」は主題提示とか「ガ」は排他と考えても解決しないだろう。まして、ハは特殊性の認識ウンヌンなどとあちこちの質問サイトでクダクダ繰り返されている念仏を唱えても何もわからない。
 複文構造の中の「ハ」と「ガ」の役割について考える必要があるだろう。 //

と〔複文構造の中の「ハ」と「ガ」の役割〕という機能一般の問題にすり替えたコメントが展開されています。しかし、文は話者の認識の表現であり、それが適切に表現されているか否かの問題として捉えなければ問題の解決にはなりません。

 質問は、

 日本語文法についての質問です。
「当時理系の学生だった私 が/は 思い切って自分の専攻を社会学に変えることを決めた。」

この文はどうして「が」が使えないのですか?//

というものです。この文意は、「当時理系の学生だった私」という私の特殊性について、 「思い切って自分の専攻を社会学に変えることを決めた。」と述べています。それゆえに、特殊性の認識を表す「は」を用いなければならないということです。

「当時理系の学生だった私」という個別の対象に関する事態を述べるのであれば、

 * 当時理系の学生だった私が思い切って自分の専攻を社会学に変えることを決めたのには理由がある。

のようになります。つまり、話者の認識の構造に対応した正しい意義の語を文法、つまり文規範に従って選択をしなければならないのであって、話者の認識、意図と関係なく【複文構造の中の「ハ」と「ガ」の役割】を問題にするのは全くのピント外れということです。

また、元の質問(https://oshiete.goo.ne.jp/qa/10869549.html)でNo.9 の回答者も、「は」と「が」を入れ替えたり、主語を入れ替えて適切か自然かなどと論じていますが何ら「は」と「が」の意義の相違には言及できずに感覚的、現象論を述べているに過ぎません。

こうした、文の意味と語の意義の相違と関連を正しく捉えられない限り「は」と「が」の意義の相違と使い分けを明らかにすることはできません。■
この「は」「が」の相違も大分理解されてきたようです。
変な先入観を持つと混乱することになります。

主語につく助詞「は」と「が」の使い分け方法を教えてください

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12290006632?notice_type=ba
>>[2]

>特殊性の認識を表す「は」

まったくの誤りです。「は」は特殊性の認識や判断を表しておらず、特殊性の認識や判断を表す【ために使われる】語です。

>(三浦、こころとことば、2006年、70ページ) これも子どものなかのとくべつのありかたですから、やはり「は」を【使います。】

と三浦は言っています。「表す」と「使う」は全然違います。認識内容と、語の意味内容とは一致するとは限りません。例えば、「便所」を「化粧室」と言うとしましょう。

・対象→便所
・認識→汚い言葉を使いたくない
・表現→化粧室

です。「化粧室」の意味内容は化粧をする場所で、「汚い言葉を使いなくないこと」ではありません。「汚い言葉を使いたくないこと」という認識を表す【ために使われる】語です。「は」も同様です。つまり、あなたは誤りです。
なお、

「カキ料理構文」に見る「ハ」「ガ」論の混迷
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=92623359

参照。■
>>[6]

>特殊性の認識を表す「は」

まったくの誤りです。「は」は特殊性の認識や判断を表しておらず、特殊性の認識や判断を表す【ために使われる】語です。

>(三浦、こころとことば、2006年、70ページ) これも子どものなかのとくべつのありかたですから、やはり「は」を【使います。】

と三浦は言っています。「表す」と「使う」は全然違います。認識内容と、語の意味内容とは一致するとは限りません。例えば、「便所」を「化粧室」と言うとしましょう。

・対象→便所
・認識→汚い言葉を使いたくない
・表現→化粧室

です。「化粧室」の意味内容は化粧をする場所で、「汚い言葉を使いなくないこと」ではありません。「汚い言葉を使いたくないこと」という認識を表す【ために使われる】語です。「は」も同様です。つまり、あなたは誤りです。

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