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ベルリオーズの世界コミュのレクイエム<死者のための大ミサ曲>

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ベルリオーズの大傑作 「レクエイム」

ベルリオーズ自身が 『もしも私の作品のうち、たった一つを除いて他の全部を破棄しろと言われたら、<レクイエム>を残したいと思う』 と言ったように、作曲家本人がその出来栄えを賞賛していました。そのため、ベルリオーズを知る上で「幻想交響曲」と並んで非常に重要な曲であります。

この曲の特徴の一つにその大規模な編成にあります。スコア通りであれば、

『声楽部』 (計211)
ソプラノとアルト80 & テノール(2部)60 & 独唱テノール1 バス(2部)70
※事情が許す限り、合唱団を2倍、3倍、4倍してもOK。ただし、全員動員するのは<2.怒りの日>と<6.涙ながらの日よ>のみで、その他は400人までを最大限度にしなければならない、とされる。

『弦楽器』 (計108)
1stヴァイオリン25 & 2ndヴァイオリン25 & ヴィオラ20 & チェロ20 & コントラバス18

『管楽器』 (計40)
フルート4 & オーボエ2 & イングリッシュ・ホルン2 & クラリネット4 & ホルン12 &ファゴット8 & コルネット4 & チューバ4

『打楽器』 (計32)
ティンパニ16(2対×8人) & 大太鼓2 & タムタム4 & シンバル10

『別働隊ブラス・バンド』 (計38)
第1 コルネット4 & トロンボーン4 & チューバ2
第2 トランペット4 & トロンボーン4
第3 (第2と同じ)
第4 トランペット4 & トロンボーン4 & チューバ4

これだけで400人を越えています。合唱団を800人規模にまで増やすとすると、なんと1,000人を超えます!「千人の交響曲」ならぬ「千人のレクイエム」と呼んでも差し支えないです。

さらなる特徴が、この巨大なオーケストラで織り成す轟音の世界と対比させて非常に静かで美しい旋律を歌い上げる部分にあります。以下、ライナーから引用します。

『革命以来のフランスの音楽界のすう勢であった「外形の大きさ」への志向を、いっそう強力に推進する一方、それとは正反対の簡素で抑制された美しさにトム楽章をこの曲の中に対置させて、両者の対比が生み出す独自の効果を狙っているのである。
(略)
大管弦楽と大合唱に重ねて四方からブラスの大ファンファーレが鳴り響くこの<レクイエム>は、精神的な深さの欠如を巨大性で補っているとさえされる、その音響的な厚みと幅広さが聞き手を圧倒し、耳を聾する音の大洪水がオーディオ・ファンを熱狂させるのと同時に、こうした躁狂的な表現とは全く裏腹な、深遠で敬虔な感情にも満たされている楽曲である事を忘れてはいけない。』

ライナーでは精神的な深さが欠如しているかのように書かれておりますが、私は全くそうは思いません。私はこれほど完成度の高いく浸潤な世界を表現した「鎮魂歌」は他に無いと感じています。

この曲をCDに収めるのは非常に難しいところでありますが、それでもいくつか名演が残っております。この曲についてのトピックがこのコミュニティはおろか、「ベルリオーズ」のコミュニティにも無かったため、立てさせていただきました。色々語れたらいいと思いますので、よろしくお願いします。

コメント(4)

私の所持ディスクは

・ミュンシュ&バイエルンRSO (1967.7)
・C.デイヴィス&SKD (1994.214・ライブ盤)
・ノリントン&シュトゥットガルトRSO (2003.5.9・ライブ盤)
・レヴァイン&VPO (1979.8.19・ライブ盤)廃盤

の4枚ですが、現在のところ、C.デイヴィス盤が最高です!バックグラウンドがHMVに細かく載っているのでURLとそこで書いた私のレビューを載せておきます。(http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=2551780) 「"涙が出るほど美しい調べの数々に、もはやこの演奏を表現できる言葉は出てこない。ただ、本当の意味での「鎮魂歌」がその中に納まっているだけである。ライブ録音である事も幸いしている。名演。"」
ちなみに、ノリントンとレヴァインはテンポが速すぎて軽い感じがしていまいます。ミュンシュとC.デイヴィスは濃厚で豊かな表現であると感じました。

最後に、C.デイヴィスのライブ映像がYOUTUBEに載っているので、貼っておきます。私の挙げたCDとは違う録音で、さらにCDにもDVDにもなっていないようです。発売を祈っています。
http://jp.youtube.com/watch?v=rimZC_gkV1A
>ライナーでは精神的な深さが欠如しているかのように書かれておりますが、私は全くそうは思いません。私はこれほど完成度の高いく浸潤な世界を表現した「鎮魂歌」は他に無いと感じています。

仰るとおり、この曲って、とにかく巨大・大音量っていう先入観・誤解が多いような気がします。

実際には、

>ただし、全員動員するのは<2.怒りの日>と<6.涙ながらの日よ>のみ

なのですよね(^_^;)
ヴェルディのほうがよっぽど大音量の大曲に聴こえます。

この曲の叙情性を上手く引き出している演奏は、シェルヘンの演奏だと思いました。
http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=506250001
私はモノ盤でしか聴いたことがありませんが、それでも十分に美しい演奏です。

>「外形の大きさ」への志向を、いっそう強力に推進する一方、それとは正反対の簡素で抑制された美しさにとむ楽章をこの曲の中に対置させて、両者の対比が生み出す独自の効果

この効果を凄愴たる熱気で表現しているのが、ミュンシュ&ボストン響だと思います。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1774422
合唱のパートがまるで管弦楽の1パートのように呼応しあう素晴らしい演奏です。
合唱のまとまりが良すぎる演奏では、全体性が見えて来ない恨みが残りますが、この演奏には、そうした不満がありません。
人間の「声」をも管弦楽としてしまった大交響曲のような仕上がりです。

しかし、この「レクイエム」、なんとも捉えどころがありませんね。
本当に死者を追悼する大儀式の音楽なのか、それとも、ベルリオーズの死者や死そのものに対する内面的な自己吐露なのか?
この曲には、精神性の欠如どころか、肉体との矛盾に戸惑う精神そのものを感じます。
>ちょさん

シェルヘンは初めて知りました。ミュンシュ&ボストン響はバイエルンのを持っているということでスルーしていましたが、レビューを見る限りではこちらの方が良さそうですね。チェック!

このレクイエムの「レクイエム性」ですが、普通に演奏している限りではただのクラシック音楽として捉えられるかもしれませんね。ノリントンやレヴァインの演奏を聴いていてそう思いました。しかし、それをレクイエムとして完成させているのが、私の挙げたC.デイヴィス盤だと思います。HMVによるレビューに詳細は書かれていますが、イギリス軍によるドレスデン爆撃の惨劇から50年目を控えた49年目の同日、イギリス出身のデイヴィスとSKDによるドレスデンコンサートです。オケ・合唱・指揮者・さらには観客まで一体化している感じがして非常に胸を熱くさせられ、さらに人によっては霊的なものも感じるかもしれない、大名演となっていると思います!!ミュンシュ盤もなかなかですが、この盤と比べてしまうとかすんでしまいます。今のところですが、私にとって本当の「レクイエム」としてみれるのはこの盤だけです。
大瑠璃@夏至の徹夜祭さん

C.デイヴィスの新盤、詳細なご紹介ありがとうございます。
私は、こちらの旧盤を持っているので、まあいいかな?と見逃しておりました(笑)
相当テンションの高い演奏のようですね。
ぐいぐい聴きたくなってきました。

ミュンシュの録音も、ボストン響(RCA)の旧盤とバイエルン放送響(DG)との新盤は、幻想におけるパリ管とボストン響以上にテンションが違いますっ

この曲の「レクイエム」的性格…なんとも捉え方が難しいですね。
大革命へのマジな追悼とも思えるし、保守化していく革命精神へのレクイエムとも思えなくも無い…

今の時代におけるこの曲の「レクイエム性」、是非聴いてみたいですね。
C.デイヴィスの新盤、狙ってみます。

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