東海道本線沿線観光コミュの布引五本松堰堤

　兵庫県神戸市中央区葺合町山郡

　三ノ宮から地下鉄で新神戸、神戸布引ロープウェーで風の丘中間駅下車。
https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%B8%83%E5%BC%95%E4%BA%94%E6%9C%AC%E6%9D%BE%E3%83%80%E3%83%A0/@34.7110053,135.1876451,17z/data=!3m1!4b1!4m5!3m4!1s0x60008ed71d317db9:0x2776c195c482e009!8m2!3d34.7110053!4d135.1898338
　瀬戸内海国立公園内。
　二級河川生田(ｲｸﾀ)川上流に設けられた日本最初の重力式コンクリートダムです。
　明治20(1887)年、お雇い外国人のヘンリー=スペンサー=パーマー大英帝国陸軍工兵少将(1838～93)が神戸市の近代水道計画を作成し、それに基づいて明治25(1892)年に工部大学校教授の英国人ウィリアム=キニンモンド=バートン(1856～99)が、内面石張・外面芝張・堰堤高65尺の土堰堤を生田川上流に築き、貯水容量約310000ｔの貯水池を設けて近代水道設備を整備する計画案を策定しました。
　そして、明治31(1898)年に至り、バートン案を基にして顧問技術者吉村長策と主任技師佐野藤次郎の設計による大規模なコンクリート堰堤として着工、明治33(1900)年に竣工しました。　これは日本最初の本格的なダムで、世界に名を馳せた"KOBE WATER"をも象徴する建築遺産として、文化庁から重要文化財、経済産業省から近代化遺産に指定されています。
　コンクリートダムでありながら、型枠用の石積をそのままに残した外壁と古典様式のテンテル(歯飾り)は欧州の古城壁を思わせ、優れた景観を生み出しています。現在も水道専用ダムとして使用されており、夜間はライトアップが行われて、神戸布引ロープウェイからも眺める事が出来ます。平成17(2005)年に堤体耐震補強工事と土砂浚渫(ｼｭﾝｾﾂ)工事が行われました。
　ダムによって生じた布引貯水池は、湛水面積は4.8ha、総貯水容量は417000㎥で、ダム湖100選にも選ばれました。