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カスタムイヤーモニターコミュのイヤーモニター特性測定システム

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製品開発用に音響機器測定システムを導入し、イヤーモニター用として準備を行っております。

同一音圧のスイープ信号をイヤーモニターに加え、鼓膜面上での周波数レスポンスを測定するというものですが、ヘッドホン用などでは基準化された疑似耳が用意されているものの、装着状態や耳穴形状により特性が大きく異なるインナーイヤーモニターでは、その用途に応じ疑似耳を準備する必要があります。

疑似耳は本来、耳穴の標準的な容積などを勘案し、金属で耳穴音響特性を再現する空間を設けるためのものですが、基準化されたものを比較する上では有効なものの、正直耳穴とは似ても似つかぬもの。そのため現在利用しているのが、実際自分の耳を鼓膜まで印象採得し、これを元に製作したシリコン製疑似耳です。

もちろん個人の耳型ゆえ、音響特性が一般化されているものではありませんが、この疑似耳を共通の測定環境として固定することで、ネットワーク/レシーバー設定による差や、イヤーモニターの特性を推し量ることが可能です。

で、ちょっとものは試しで、お使いの方も多いと思われるUltimate Ears triple fi.10 Proで実験を。

まずは単純な耳の遮蔽状態による周波数レスポンス変化。いずれもスポンジフォームタイプのイヤーチップですが、大小のサイズの違いにより適合しているLサイズ(赤)に対し、Sサイズ(青)では十分な遮蔽が得られていません。

耳穴の遮蔽が不十分で外耳道閉鎖効果が得られていないと、外耳道共鳴による低域周波数のゲインが失われ、550Hz付近をピークにローがバッサリと落ちています。このような状態で音楽を再生しても、周波数レスポンスバランスの変化とS/N比の低下により、迫力のないスカスカの音となってしまうことはすでに皆様ご存知のことと思います。

装着状態でこれだけの変化が生じることからも、単純にカスタム化した際の変化の方向性も掴めるかと思いますが、細か系なネタとしては、イヤーチップの種類によっても、このバランスが変わってきます。

二つ目のグラフは、triple fi.10 Proに先程のスポンジフォームタイプL(オレンジ)と、二段のシリコンチップ(水色)を付け比較したもの。全体的な特性はほぼ同様ながら、数デシベルの変化が生じてきます。

とはいえ、これはあくまで疑似耳にて動きの無い状態での測定ですので、実際の装着条件とは異なるため、あまり神経質になる必要はないかもしれません。

で、個人的に色々と遊んでいるところではありますが、今後各社のイヤーモニターを勝手に測定し、製品評価というより、比較サイトを初めてみようと考えております。

グラフを見て「これがサイコーだ!」と分かるものではないものの、気になっているイヤーモニターと手持ちの機種の方向性を比べる上で、ある程度客観的な情報になるのではと・・・。内容は別途練っている最中ですが、その過程でのネタなどをこちらでご紹介できればと思います(ご要望なども是非お寄せ下さい)。

3つ目のグラフはUltimate Ears社UE-10 ProとFitEar Private 435の比較。中域の出方に違いがありますが、このあたりは好き嫌いが出るところでしょうか(笑)。

コメント(8)

「製品評価というより、比較サイト」ってところがキモですね(笑)。

現在、イヤーモニターだけでなく、音楽系製品の評価って、非常に主観的な情報しか出てなくて、ある意味メーカーにとっても都合が良いんですが、もう少し客観的な情報が無いかなってのがサイト構想の始まりなんです(「主観的な情報は信用ならんっ!」ってことではなく、主観的情報あっての客観的情報なわけです)。

主観的な情報も客観的な情報もそうですが、基本的に否定的な判断がされた場合、なんだかんだとトラブルになります。当初客観的情報+口コミサイトとも考えたのですが、自由に書き込める方法ではどうしても問題が生じやすいため、投稿方式にする場合は一度ステップを加え、プラス評価を積み上げる方法を検討しております(プラス評価が少ないものは、新しいか評価がイマイチか、という判断でしょうか)。

この手の特性測定装置は、ある程度のメーカーであれば持ってはいるものの、メーカーが他社のデータなりを公表することはありませんし、個人でそろえるにはちょい金額が行きますので、第三者がベンチテストとして情報提供することはアリなのではと考えております。

435あたりのデータを見て「ちょっとミッドが出過ぎてねーか?」とかいうツッコミも当然あるわけですが、じゃーどれがベストなのよってのは私を含めて誰も言えない(相当ずっこけたグラフでなければ)わけで、そこで比較という手法が必要になります。比較であることで、測定マニアックスな方から「これはどの周波数の何mW時の動作条件をどちらの測定基準に適合させたどの会社の測定システムで行っているものですか?」といったご質問に「ウチ基準です」とかわせるメリットもあります(ベースは業界標準のシステムなんですが、笑)。

で、グラフだけ比較してもどーも分かりにくいので、このあたりはその仕組みを現在準備中です。んー、うまくいくかどうか。
さて、先日発注しておりましたUltimate Ears社「UE-11 Pro」が到着。3月2日にサイトから注文、3月3日に発送(インプレッションは担当の方と相談の上、UE-10 Pro製作の際に発送していた同社保管のインプレッションを使用)しましたが、FedEXで19日到着ですので、2週間強というスピーディーな対応をいただきました。

気になる音の部分ですが、やはり低域周波数がしっかり出ているものの、なるほど完全にフィットした状態で試聴してみると、以前お借りして感じた印象より遥かにバランスが取れています。

特に高域に関する明瞭度はUE-10 Pro以上かと思われ、EQ補正を上手にかけることができれば、音楽鑑賞用途としても魅力的な機種になってくるのではないでしょうか。

周波数レスポンスを見て分かった点として、以前の試聴でローの出力過多やミッドの不明瞭感として感じたのは、実際のロー出力とあわせ、どうも 700Hz付近を底とするディップによるところが大きそうです。もうちょっと聞き込みつつ、ドラムモニタとしても利用してみたいと思います。

グラフは1枚目がUE-10 ProとUE-11 Proの比較、2枚目にUE-11 ProとPrivate 435の比較、3枚目は3機種の比較となっています。
Aliceさん


投稿いただきました特性測定グラフですが、グラフだけを見る限りですと低域寄りというか、低域拡張が実現された特性のように見受けられます。


ベースとなるUltimate Ears社triple fi.10 proとの相対的な比較でも、10proが10kHz過ぎまでフラットな伸びを維持しているのに対し、カスタム機では7kHzをピークになだらかに減衰しています。


出力自体もかなり出ているようで、恐らくUEの元々のネットワークは使用せず、専用のネットワーク設定を用意しているかと思われますが、特性的に近いのはShure SE530などでしょうか。


但し、これらはあくまでグラフを見ての印象で、実は測定方法により得られる周波数レスポンスは全く異なってきます。一番影響が大きくなるものとしては、測定を行う際、実際の耳型に近い音響条件を与えるために使用する疑似耳(カプラ)の種類があります。


補聴器系でよく利用される2ccカプラと呼ばれるタイプは、元々8kHzまでの測定を前提にしたもので、測定結果でハイが落ちる傾向にあります。


今回測定条件がどのようなものかは定かではありませんが、もしかすると補聴器用のカプラの使用で、Aliceさんの聴感上のイメージとは違うグラフになっているのかも知れません(180mVというかなり高い電圧での測定も、ロー上がりの一因かも・・・)。


また、個人の耳型形状/サイズは一人ずつ異なり、その上製作されるイヤーモニターもその耳に応じたものとなります。これを標準的なカプラに装着して測定をしても、ある機種の絶対値が得られる訳ではなく、あくまで特定条件下での一結果となります。そのため、音質変化の傾向を知るためには、なるべく条件を近づけた2つ以上の測定結果の比較が必要となります。


難しいところでは、私も多いに反省している所ではあるのですが、この測定結果と音質や音楽的な完成度がリンクするかというと、必ずしもそうではないという点が挙げられます。


特性の測定は設計、完成時動作チェックなど、欠かせない要素である反面、自分で設定している際に特性を取って「この周波数レスポンスなら間違いなしっ!」と意気込んで聞いてみるとガッカリとすることが多々ありました(笑)。


こちらのグラフのみでご利用の機種の特徴を知ることは難しいと思いますが、別機種との比較などができると、得られる手がかりも増えてくるのではないでしょうか。なにより、ご自身で聞いて好みの音であることが一番です!

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