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生活保護者の集いコミュの「もう無くなる」灯油の残りを見つめた冬 「もう一日だけ頑張ろう」

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https://digital.asahi.com/articles/ASQ6Y6RF1Q6GULUC002.html

 秋田県大仙市の郊外にある集落。築50年ほどの木造住宅に、男性(59)は母親(86)と2人で暮らす。午前の4時間はスーパーで県の最低賃金と同じ時給822円で働き、午後は自宅に戻り母親の介護をする。

 高校卒業後、地元の複数のスーパーで商品補充のアルバイトやパートを続けてきたが、職場でいじめを受けてうつ病になり、50歳のころ職を失った。

 その時、すでに父親は亡く、頼りは母親の年金だけ。生活保護の相談に行っても、窓口で「母親の年金がある。世帯分離して申請する人もいるが、そんな手は通らない」と断られた。

ここから続き
 食べる物がなくなり、「ロープを首にかけるか、薬を大量に飲めば楽になる」と何度も自ら命を絶とうと考えた。「でも、俺が死んだら母親はどうなる」と思いとどまった。

 どん底の状態の時、テレビで偶然フードバンクの活動を知った。秋田の支援団体に連絡すると、すぐに5キロの米や缶詰、レトルト食品を詰めた段ボール箱を持ってきてくれた。スタッフがくれた塩ザケ入りのおにぎりを口に入れると、うれしくて涙が出た。

 5年前に今のスーパーの仕事を見つけ、生活は少しましになったものの、物価高や原油の高騰で再び苦しくなっている。

 この冬は平年より雪が多く気温も低かった。灯油の残りを気にしながらストーブをつけ、タンクをのぞいては、「もう無くなる」と気が気でなかった。

 ロシアがウクライナに侵攻した2月以降は、食品がさらに値上がりしたため、少しでも安いものを求め、自転車で遠くのスーパーも回る。春からは食費を捻出するため、母親の入浴介助の回数も減らした。

 将来の不安に押しつぶされそうになるなか、男性は毎夜、自分にこう言い聞かせてから布団に入る。「明日、もう一日だけ頑張ってみましょうよ」

ひもじい思いさせたくない、子ども食堂へ
 物価高の影響は支える側にも及んでいる。

 盛岡市のNPO法人「いなほ」は月2回、住宅街にある民家の1階で子ども食堂を開く。コロナ禍のため対面で食事できず、食品を手渡す形だが、6月10日も用意した24世帯分がすぐになくなった。

 利用者に渡す食品の半分は、店で売れなくなった野菜や缶詰を譲ってもらったものだ。ただ、残り半分は寄付金や補助金をもとに購入しており、ここ1、2カ月は食品の価格上昇を受け、買える品数が減った。

 さらに5月以降、それまでほぼ同じだった利用者の顔ぶれに、新たな顔が加わるようになった。

 職員の柴野生子さん(41)は「食品の値段が上がり、経済的に余裕のない子育て世帯が増えたのではないか」とみる。

 実際、派遣社員の女性(42)も、育ち盛りの3人の子どもにひもじい思いをさせたくないと、食堂を訪れた。

 子どもが新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者になって仕事を休んだこともあり、時給制の給料は減少。そこに、物価高が追い打ちをかけた。

 お買い得品を狙って夜間にスーパーに向かい、安いもやしを使ったおかずを増やしたが、工夫にも限界がある。「日持ちする食品もいただけるので、暮らしの助けになる」

生活保護水準ぎりぎりの暮らし
 生活が苦しい人の増加は数字の上でも明らかだ。

 全国の自治体に窓口がある「生活困窮者自立支援制度」の新規相談件数は、コロナ禍前の2019年度と比べ、20年度は3・2倍の78万6163件に上った。21年度(速報値)は2倍超の53万6千件余りまで減ったものの、依然高い水準が続く。

 一方、厳しい資産要件がある生活保護の申請数は、20年度が22万8081件と19年度から2・3%しか増えていない。そのため、生活保護水準ぎりぎりで暮らしている人が増えているとみられる。

 厚生労働省の担当者は「自立支援制度の窓口で急増した相談に追われ、寄り添った支援にまで手が回らない自治体もあった。コロナの感染状況や物価高の影響を注視したい」と話す。

 コロナ禍で貧困状態に追いやられた人たちに、物価高が重くのしかかる。

 東北地方の5月の消費者物価指数は、総合指数が前年同月比で、全国平均を0・5ポイント上回る3・0%増。最も高い秋田市が3・7%増、次いで青森市が3・1%増、仙台市と福島市が2・8%増、盛岡市と山形市が2・7%増だった。

 NPO法人「仙台夜まわりグループ」の青木康弘事務局長は、困窮者に最大20万円を貸し付ける緊急小口資金の審査時間を短くするなど、スピード感を持った支援の必要性を訴える。

 その上で、「職を失えば住まいや食べ物の困窮に直結する。就労支援や雇用創出にいっそう力を入れるべきだ」と話した。(北上田剛、宮脇稜平、井上怜)

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