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生活保護者の集いコミュの「自助」強調の政府に不信 東京で路上生活 高知出身男性が語る

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https://www.kochinews.co.jp/article/438442/

「実態に目を向けて」
 2月のある日、高級ブランド店が集まる東京・表参道の交差点で、赤い帽子をかぶった男性が路上に立ち、ホームレス支援団体が発行する雑誌を販売していた。高知県出身の中内康平さん(42)=仮名。2019年まで都内の路上で生活し、段ボールと寝袋で寒さをしのいでいた。そんな中内さんが、ぼそり言う。「政府は本気で生活困窮者を助ける気があるんでしょうか…」。新型コロナ下、大都会から見えたこの国の「自助」「公助」とは―。

 中内さんは、高知県西部の漁業が盛んな町で育った。「勉強が好きじゃない。高校に行っても仕方ない」。中学卒業後、カツオの一本釣り漁船に乗った。

 しかし、腰痛に悩まされ、2年余りで船を下りた。その後、仕事を求めて友人が住む大阪へ。回転ずし店員、大工、日雇いの解体工…。転職を繰り返すうちに40歳になった。

 「東京なら仕事があるかも」。2018年秋にアパートを引き払い、手持ちの5万円を握りしめて上京。新宿にある半日2千円のネットカフェを拠点にした。

 頼れる人はおらず、生活困窮者の支援のため雑誌を発行している「ビッグイシュー日本」に足を運んだ。雑誌は1冊450円。仕入れ額を差し引いた230円が収入となる。

 朝7時から午後8時まで街頭に立つと、1日30冊売れたが、雨の日はわずか数冊。1日の食事がカップ麺1個という日もあった。

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東京・渋谷の高速道路下。中内さんはこの場所で1年間、ホームレス生活を続けた
東京・渋谷の高速道路下。中内さんはこの場所で1年間、ホームレス生活を続けた
 1カ月が過ぎる頃、手持ちが数百円になった。日に日に寒さが増す中、渋谷の高速道路下へ向かった。

 数人のホームレスに交じり、コンビニでもらった段ボールを敷いた。リュックを枕にして横になると、車の音がうるさく寝付けなかった。道の冷たさが背中に染み、痛い。

 1週間ほどして支援団体が寝袋をくれたが、「雪が降ればしんしんとした冷気が伝わってきて。疲れが全く取れない」。それでも、「いずれ安定した仕事が見つかるだろうと、軽く考えていた。こんな生活がずっと続くとは思ってもなかった」。

 路上生活は1年続いた。腰痛で歩行もままならなくなり、生活保護を申請。2019年秋から都内のアパートで1人、暮らす。ビッグイシュー日本の雑誌やパンを販売し、月収は6万〜7万円。客の中には「『心配だから買いに来たのよ』って言ってくれる人もいて。路上生活の頃に比べたら、気持ちの上では充実してますね」。

 保護費(住宅扶助+生活扶助)は13万円。働いて得た金は勤労控除額の1万5千円をのぞき、差し引かれる。「生活に余裕がない」状態は同じだ。

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 「まずは自助」との理念を掲げる菅義偉首相。1月下旬の国会答弁では、新型コロナ下での生活困窮者支援について「最終的には生活保護という仕組みもある」と発言した。

 中内さんはこの言葉に、国への不信を抱いたという。

 「生活保護に頼りたくても、頼れない人もいる。ホームレスの中には、行政が実家に連絡するのを嫌って申請しない人も多い。現場は菅さんが思うような状況じゃない」

 厚生労働省によると、全国の生活保護受給者は新型コロナ前の2019年11月時点で163万6952世帯(207万1742人)。コロナ下の2020年11月は163万6411世帯(204万8675人)に減った。その一方、生活困窮者からビッグイシュー日本に寄せられる相談はコロナ前に月20件ほどだったのが、今は100件ほどに増えている。

 中内さんは静かな怒りを込め、続けた。

 「受給者が増えていないのは、国のセーフティーネットからこぼれ落ちている人が多くいるということ。その実態に、国のえらい人は目を向けているんでしょうか」(安岡仁司)

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