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生活保護者の集いコミュの状況はよくなっていない(雨宮 処凛) 2011/1/28

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年末年始は、昨年、一昨年のような大規模な「派遣村」はなかった。

 しかし、状況が改善されているわけではまったくない。東京では一二月二九、三〇日と新宿駅西口で「年越し派遣村」にかかわった人々によって「緊急相談会」が開催され、一五三人が訪れた。また、一二月三一日〜一月三日には湯浅誠氏などが中心となり、「年越しSOS電話相談」が開催。こちらの相談者は一〇五人。

 年末、現場を訪れての実感は「とてもホームレスに見えない若者が増えていること」だった。またショックだったのは、お腹の大きな若い妊婦さんが相談会に訪れたこと。「年越し派遣村」を頂点として貧困はある意味「消費」され、報道も少なくなっているが、状況がよくなっている兆しはないことをしみじみ実感したのだった。

 そうして年が明けた一月なかば、私のもとにネットカフェからSOSメールが届いた。仕事もなく、所持金が尽きかけ、携帯も止まってしまったという男性からだった。「諦めようかと思ってます」とのことだったので「とにかく生活保護とかでなんとかできます」とメールを送り、翌日、会うことができたのだった。

 会って、驚いた。「実は僕、ヴィジュアル系バンドをやってたんです」ということで、バンド名を聞いてみると、私も知っているバンドだったからだ。男性は昨年三月頃に住んでいたアパートを出てから、ずっとネットカフェなどで寝泊まりしつつ、日払いの仕事をしてきたのだという。しかし、年末頃から仕事が激減。所持金二〇〇円程度となり、私にメールをくれたのだ。

 結局、後日生活保護の申請に同行し、宿泊場所も確保して一安心となったのだが、驚いたのは、その男性が数年前、「ネットカフェ生活者」のための貸し付けを受けていたこと。おそらく〇八年、都がネットカフェ生活者に賃貸住宅への入居費用などを無利子で貸し付けた制度だと思うが、それでアパートに入れた男性は、結局は昨年三月に住居を失ってしまったのだ。このことは、「いくら住居が確保できても、仕事が不安定だといつか失ってしまうのだ」という事実を突きつけるものだった。貸付金の返済も口座から引き落としとのことで、これでは破綻は「時間の問題」と言うしかない。

 このように、状況が変わっていないことを痛感した二〇一一年の年明けであった。

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