トマス・ペインが言ったのは「これまでの常識を捨ててcommon senseに立ち返れ」という内容だったのです。common sense とは、「誰にでもある判断力」という意味だったのです。一方、「これまでの常識」というのは(トマス・ペインの言葉ではなく現代英語で)"conventional wisdom"と言います。
その他、
知識:「そんなの常識だよ」 常識=誰でも知っている知識 "Everyone knows that"
行動規範:「常識のないヤツだ」 常識=社会人として守るべき規範 "He sticks out like a sore thumb" やや意訳ですが… "He is rude"
相場:「ご祝儀は3万円ぐらいが常識でしょう」 常識=過不足ない一般的な金額 "30,000yen should be about right"
conventional wisdomと云うと、世間一般の通念と云う意味で、日本語で云う『あの人は非常識な人だ』
を表すのに He has no conventional wisdom とは使わないと思います。
その場合にはただ単に He's so selfish とか He has no decency 程度で済まされちゃうのが
殆どかもしれないです。
これ、面白いテーマだなあ。
まだ出ていないところでは a matter of course なんかもありますね。
あるいは、「常識的な対応」などという文脈では
an ordinary reaction
standard procedures
no surprise
custom
routine
などがしっくりする場合もあるでしょう。
技術的及び、業界的な『常識』はstandardやconventional method、などのようにその『常識』を越えるかどうかとでもいったものがあるのですが、マナーや社会的な振る舞いなどの場合の『常識』はcommon sense, common decency, common curtesy, common knowledgeなどのようにcommonと云う言葉を冠して大多数が容認できる範囲内かはみだすかと云う『内』と『外』的なたて分けがあるような気がします。