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青鶴洞−Cheonghakdongコミュの変わらないことの意味

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 なにもかもがめまぐるしく変わる世の中にあって、変わらずに居続ける人々がいます。つれあい柳銀珪がこれまで27年間かけて撮り続けた青鶴洞(チョンハクドン)という村が、韓国の南部、智異山(チリサン)の中腹にあります。伝統服を身にまとい、儒教式の礼儀作法を守って暮らす人々の村です。
 80年代の初めにここを訪れた柳は、とにかく仰天したそうです。世俗の喧噪を嫌い、この世の春を待ち望みながら、ひっそりと自給自足の暮らしを営む青鶴洞の人々の生き方に、まだ若かった柳は大きな衝撃を受け、村に通って写真を撮り始めました。
 当時の韓国社会は高度経済成長のただ中にあって、だれもが競うように古い物を捨て、新しい物に飛びついていた時代でした。「馬は済州島へ、人はソウルへ」という諺どおり、ソウルの人口は膨張の一途をたどっていました。ソウル生まれの柳も、社会の急速な変化の波の中で暮らしていたのです。
 青鶴洞の存在は、新聞に小さく紹介された記事で知ったと言います。登山家が偶然発見したという摩訶不思議な村の話が心に残り、夏休みにソウルから夜行列車に乗り、バスを乗り継ぎ、麓から徒歩で山道を登って訪ねたそうです。大汗かきながら鬱蒼とした林を抜けると、そこには朝鮮時代さながらの格好をした人々が暮らしていました。自分と同じ年頃の青年や、もっと幼い子どもたちもたくさんいて、初めは彼らと一緒に話をするのに夢中になったと言います。自分とは全く違う価値観を持つ人々に興味をひかれ、やがて若者同士共感も生まれ、一緒に農作業を手伝ったり遊んだりご飯を食べたりしながら友だちとしてつきあうようになり、ようやく息子の友だちだと親たちにも認められて、村人たちにカメラを向けることができたのだと聞きました。
 そんな昔話を聞きながら、柳もまた都会のめまぐるしい変化についていけなかった部類の人間だったのだろうと私は思います。器用に立ち回ることもできず、流行についてもいけず、そんな自分自身に苦しんでいたのかもしれません。だからこそ青鶴洞の人々の生き方に惹かれたのでしょう。「世の中がどんなに変わろうとも、自分たちは変わらない」という信念の強さに打たれ、彼らを撮ることで写真を撮ることの意味を再認識し、そして時代の波に流されない強さを心に育んでいったのではないかと思います。
 最近青鶴洞を訪れて、昔話にひとしきり花を咲かせて大笑いしていたとき、柳の被写体の一人がぽつりと言いました。
「ここにはたくさんの写真家がやってきて、私たちを珍しがって写真を撮っていった。そのときは親しげに言葉を交わして、後で写真も送ってくれると約束するけれど、ほとんどだれもその約束を守らなかった。私が兄さん(柳のこと)をずっと好きなのは、兄さんはいつも変わらないからだ。昔も今も写真を撮ればそれを持ってきてくれて、また一緒にいろんな話をして楽しい時を過ごして、歳をとっても兄さんはいつも同じだ。だから私は兄さんが好きなんだ」
「青鶴洞」を、「真実」あるいは「夢」という言葉に置き換えてみたらどうでしょう。絵画や彫刻を生み出す美術家たちも、音を紡ぐ音楽家たちも、言葉で表現する作家たちも、心のうちにある夢や真実を、作品として表現します。ニール・ヤングの歌った「Heart of gold」のように、なにかを求めて彷徨う者の心にはそれぞれ夢や真実があり、それが他者をひきつける力ともなるのでしょう。音楽家は歌い奏で、作家は書き続け、写真家はカメラを放さず、画家はキャンバスに向かうのと同じように、青鶴洞の人々は芸術ではなく生活として、自らの魂の帰結点を具象しているのかもしれません。
 写真に写っているのは青鶴洞の人々ですが、そこには写真家の心も一緒に写っています。被写体と気持ちが通わなければシャッターを押せないという不器用な写真家が、27年間撮り続けた青鶴洞の人々。5月の日本での写真展を見て頂く方からも、いろいろなお話が伺えたらうれしいと思います。

コメント(13)

「変わらないことの意味」大変説得力のある文章ですね。
社会が、世間が変わっていくことはある意味しょうがないのだけど、
変わらない人がいて、変わらない写真家がそれと対面している瞬間。
それが今回の写真なのかも知れませんね。とにかく虚心坦懐に
青鶴の写真と対面してみたい。そこにまた発見があるかも知れない。
そこで出てきた魂の言葉を写真家にぶつけてみたい、そんな誘惑に
かられるのかもしれない。何か予感がするのです。

いいですねー。
普通、こういう摩訶不思議な村というか、
自分の周りにある文化とか、そういうものと違う生活してる場所と考えると、
普通は、海外のどこかだろうと思いますよね。
でも、柳さんにとってはそこは同じ韓国であり、
同じ韓国語をしゃべる人である。
という部分がさらに刺激を与えたのかなと、思ってしまいますね。
外国だったら、まー、いろいろあるだろうしね、
って思ってしまいますが、
同じ国だったら、現実世界に近いというか。
うまく表現できないなー。

ほんと、今回の写真展、行きたいですね。
行きたいです。
写真集の小さな写真じゃなくて、大きな写真をゆっくり見てみたいです。
日韓文化交流基金のサイトの
日韓文化交流カレンダーというページに
紹介してくれた
http://www.jkcf.or.jp/calendar
今日から汐留メディアタワーのギャラリー・ウオークで
「青鶴−存在する夢」柳銀珪:写真展が始まった。

縦長の大判韓紙(版画紙)にプリントされた
チョンハクドンの人と生活がガラスの空間に
展示された。なかなか迫力あるヒューマンなモノクロ写真が
並んで知る。

不思議な世界を垣間見るようでもある。
行かれた方から感想など聞かれるとうれしい。

今後、展示風景を紹介していこうと思う。

今日、ギャラリー・ウオークの展示を見てきました。
14枚ですが、この後の馬喰町、大倉山の展示への期待が高まります。

今日の汐留は日テレ周辺に人がかたまっていて、
なかなかその外に人が流れにくい状況でしたが、
それでも、通りがかった数組の人々が足を止めて眺めていました。

まずは、7日からの馬喰町、楽しみにしています。
7日のアートイートオープニングは、なかなか盛り上がりそうですね。
ぱくきょんなむさん、いちょんみさんも、駆けつけてくれるそうです!

http://app.yonhapnews.co.kr/YNA/Basic/article/search/YIBW_showSearchArticle.aspx?searchpart=article&searchtext=%ec%b2%ad%ed%95%99%eb%8f%99&contents_id=AKR20080502143400073

韓国の連合ニュースに出た記事です。
ハングル読める方、どうぞごらんください。

おー、連合ニュースに出たんですね!!
かつさんのことにもちらっと触れてありますね。
この方がすごい役割りをしてくれた!!!
みたいな感じで。
そうなの、それは、それは、
ハングル読めないから、
何もわからずです。

昨日も大倉山記念館を案内し
いろいろチェックしてきました。

後で早めの一杯やりましたが、
しんすけさんの話題も出ましたよ!
馬喰町ART+EATの展示をする
武さんとそのスタッフがまず展示してくださって
その後、柳銀珪氏が校正するといった手順にする。

宝塚造形芸術大学のKさん(大阪在住)が
飛び入り参加してくれる。
文化交流で、3月に中国東北部のエンペンに行って、
柳さんらと親しくなったという。

いよいよ明日がオープニングパーティー
直前情報を少々!
>後で早めの一杯やりましたが、
>しんすけさんの話題も出ましたよ!

これ、かなりすごくないですか!!!
ちょっと興奮しています。

オープニングパーティーの報告もよろしくお願いします。
5月7日のオープニングパーティーの
柳・戸田による「語る会」
よい内容でした。
5月12日(月)朝日新聞夕刊に紹介記事が載る
という確認の電話があった。大きくはないが
掲載されるという事だった。
前の写真はモーリンさんから、今日送られてきたのは
マルトクさんから、7日のパーティーです。

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