素人で万葉集を遊びま笑よコミュの万葉集１１−２６６８二上に隠ろふ月の惜しけども妹がたもとをかるるこのころ

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★　万葉集１１−２６６８

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二上に隠ろふ月の惜しけども妹がたもとをかるるこのころ

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　【　仁訳　】

　二上山に月が沈んでいくよ。
　名残惜しいね。
　この月は明日はまた出てくるけれど
　あなたと会わなくなってから、
　もうずいぶんになるんだなぁ・・・



この月は、夕月でしょうか・・・
　それとも、有り明けの月でしょうか・・・

　夕月と有り明けの月では、まるで状況が変わりますね。





★　万葉集０４−０７５４

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夜のほどろ我が出でて来れば我妹子が思へりしくし面影に見ゆ

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　『　日めくり万葉集　』第２００回１０月２３日放送は、篠田正浩さんの選です。

「ほどろ」というのは、万葉の時代には、「雪が完全に解けていない状態のこと」だそうです。


　万葉集１０−２３２３　我が背子を今か今かと出で見ればあわ雪降れり庭もほどろに


　「夜のほどろ」は「そろそろ夜明けが近いが、まだ太陽も昇らない頃」のこと。

　この歌は、まだ若く、恋多き青年だった大伴家持が、従姉妹の坂上大嬢に贈った歌だそうです。
　「恋多き青年」という解説がおもしろいですね。
　今世も、まだ、同じでしょうけれど。
　けれど、万葉の頃は、恋が全てだったのかもしれませんね・・・普通には。
　それも、恋は、実は、夜の物語なんですね。
　日が暮れて、男は女の家に忍び込んでいくんです。明け方、男は女の家を出るんです。
　灯りのない夜をどのようにすごすのでしょうね・・・


　恋多き家持は、坂上大嬢の所へ通うだけではないのですね。あちらこちらに通っていたのでしょうね。愛を受け容れてもらえる条件の一つに歌が詠めることがあったというのもおもしろいですね。歌で心を伝えるんです。歌が上手なほど恋が成就しやすいということになるのでしょうね。歌上手の家持さんは持てるんです。
　だから、坂上大嬢さんは心穏やかではありません。嫉妬すれば、訪れがなくなる。恋しい、恋しいと歌を詠んで、呼び込まなくてはなりません。家持さんを感動させる歌を詠まなければなりません。
　坂上大嬢さんは家持さんと結婚するんですけれど、恋と結婚は、別世界なんでしょうね。
　結婚していても、恋しまくるという感じですからね。男も、女も。


万葉集０１−００２０　茜さす紫野ゆき標野ゆき野守は見ずや君が袖ふる　　　額田王

　万葉集０１−００２１　紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に吾(あれ)恋ひめやも 　　大海人皇子


天皇の愛人も恋自遊人です。


　恋しまくりながら、女の家を出たら、女が安心するように、歌を贈るようになっているんですね。家持さんも、ごめんなさいの心で、気をもんで、物思いに耽る坂上大嬢さんに、思いやりの歌を贈りました。


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万葉集１１−２６６８　にもどります。
　月が沈む、のは欠けた月なのか、丸い月なのかですね。
　丸い月の方が、おもしろいですね。
　月明かりで明るいから、「夜のほどろ」とはいわないでしょうけれど、
　男が衣衣の別れに見る朝景色は、さまざまな思いを映し出すのでしょうね。・・・



　【　仁　第二訳　】

　有り明けの月が山の端に隠れるよ。
　あの人は今頃どうしているのだろう。
　まだ、わたしを待っていてくれるだろうか。

　またあの人に会って、
　衣を交換したくなったよ。





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★★★ 『　今日のそのまんま５７５で交心　０９年１０月２８日　』　瓢箪に不思議の恋の宿りけり
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★★★ 『　散るもみじ追憶に生き糧となれ　』　★　交心俳句０９ｐ１０２６０２

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