"TOOTH N' CLAW-The unreleased fifth Album Demos..."
(1)WITH YOU
左chのエレピ風のKeyのリズムから始まるミディアム・テンポのROCK曲。仄かな哀愁味漂う歌が絶品で、T.O.Pの過去の同タイプの曲でも1,2を争う出来だ。Jon Deverillの歌の上手さが如実に判る素晴らしい曲。 (2)SQUARE ONE ピアノの連符で緊張感を生み出すイントロだが、ギターが入ると一転してノリの大きな曲にある。この曲でもコーラスが多く、キャッチーさが増している。サビ部のギター・メロが歌メロを先導するかのようで印象的。ギター・ソロもシンプルながらも音選びに気遣いを感じる。 (3)TRAVEL THE WORLD シンプルなノリのギター・リフと、親しみ易い歌メロがPOP-BANDの領域に到達している。ここまでくると DURAN DURANが演奏してもOK?な程、アレンジもHM-BANDを外れている。T.O.P.のPOPサイドを代表する曲だ。 (4)DARKEST CLOUD PURSERのピアノをバックにJONが朗々とストーリーを綴る情感豊かなバラッド。前作"THE-CAGE"の"The Actor"のパート2的な曲で、ドラマ性よりもジンワリと染み入ってくる曲で感動を生み出している。最後のPURSERのギター・ソロも"The Actor"的なフレーズが飛び出すのもパート2だ。 (5)TIME FLIES" 今度は"THE CAGE"の"Making Tracks"か?過去のT.O.Pでは一度も聴かれなかった変拍子を使ったダンサブルな曲。デジタルな音が所々使われているのも実験的要素を高めているが、人間的な歌とデジタリックなコーラスの対比でその差異を自然に埋めるアレンジは見事。最後のデジタルな音によるパーカッシブなリズムの連打で終わるのも作為的で、T.O.P歴代1の実験精神を感じる曲。 (6)REAL LIFE パーカッシブなミュートの効いたギター・リフから始まる幾分重めなノリのROCKな曲。随所にコーラスを配する事でキャッチーさを生み出している。思わずイギリス産である事を忘れるドライさ、キャッチーさは見事だ。 (7)SAMURAI ギターの低音弦による単音リフで始まるこのデモ集-1のHeavyさ。しかし、さすがにこの時期のT.O.P.にメタリックさは無く、あくまでもHRの範疇でのHeavyさだ。タイトルが示す"和"的なリズムが意識的に幾度か出て来るのも日本での人気の高さを考慮してか・・・?後期T.O.Pのユニークさが垣間見れる曲だ。 (8)FAKE DIAMONDS もし、この作品が正式にリリースされていればこれがタイトルに選ばれたであろう事が想像出来る込み入った楽器アレンジと、キャッチーさ歌メロ、豊潤なコーラス、そしてリズムはあくまでもシンプルを実践している曲。リズムの小技もこの時期のBANDの懐がドンドン大きくなってきている事が判るだろう。 (9)ANSWERS この曲のみ異常にノイズが大きく、聴き辛さが高まるのが残念。しかし、"THE CAGE"からのPOPなHRの枠をしっかり捉える様は板に着いた印象だ。親しみ易い歌メロを乗せたシンプルなROCK曲だ。
全体的には"THE CAGE"の流れがBANDの本流になった事が判る内容であり、この後の"THE WRECK-AGE""BURNING IN THE SHADE"へと連なるPOPなHR-BAND:TYGERS OF PAN TANGから、AOR的なROCK−BANDへと変化していく過程がしっかり聴き取れる1枚だった。