FSAは子どもたちの学習や教育・学校での成績に与える食事と栄養の影響に関する系統的レビューを発表した。 このレビューはティーズサイド大学により行われたもので4-18才の子どもについて既に発表された論文の根拠の確かさを評価したものである。このレビューでは研究の質や信頼性についても検討している。 評価対象にした研究は以下である。 ・朝食(15研究) ・注意欠陥多動症(ADHD)の子どもと短期砂糖摂取(6研究) ・学習及び行動の障害をもつ子どもと魚油サプリメント(5研究) ・ビタミンとミネラル添加(2研究) 研究数が少ないことと実験計画が多様であるため、子どもたちの学習や教育・学校での成績に与える栄養や食事の影響について確実な結論を導くには根拠は不十分であった。 また一般人に対するオメガ3脂肪酸の影響についても結論は出せなかった。ただし学習障害のある一部の子どもたちに利益があるという若干の根拠はある。 朝食を食べることと健康的でバランスの取れた食生活は子どもたちの一般的発達と良好な健康状態の維持に有益である。 健康的な食事は心疾患やある種のガンなどの食事に関連する疾患リスクを削減する。 結果としてFSAの子どもたちに対する食事の助言に変更はない。 FSAは食事と栄養の学校での成績に与える影響についてのより長期の研究結果を知りたい。しかしそうした研究は、意味のある・信頼できる結果を得るためには子どもの発達や能力に影響する他の因子について注意深く考慮した大規模のものでなければならない。 レビュー本文 PDF 105ページ A systematic review of the effect of diet on schoolchildren's learning http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/systemreview.pdf (関連のありそうな論文が24,094報からスタートして評価する対象になったのが69。さらに詳細評価の対象になったのはわずか29報(日本の論文2つ)で、それでも質が低くて結論が出せない。歩留まり悪い。 巷に流布しているような朝ご飯を食べると成績が良いとかいうようなまともな研究結果はない、という話。)