■ 日本人男性19,561名を対象とした緑茶の摂取と前立腺がんのリスク低下の関連性を検討した結果、100名が前立腺がんを発症し、5杯/日以上摂取する男性と1杯/日以下の男性を比較した場合の多変量危険率は0.85(95%信頼区間0.50-1.43、p=0.81)であり、緑茶の摂取と前立腺がんリスク低下との間には関連性があるとはいえない、という報告がある(PMID:16804523)。 No association between green tea and prostate cancer risk in Japanese men: the Ohsaki Cohort Study。2006 Jun 27. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16804523?dopt=Abstract 要するに「緑茶を毎日飲んでいても飲んでいなくても、前立腺がんになる確率に関係はない、飲んだから予防にはなるということはない」ということです。 ただその翌年「もし前立腺がんになった場合、進行性の前立腺がんには効果がありそうだ」という研究発表がなされました。
■ 男性49920名(40-69歳)を対象としたコホート研究(追跡期間11-14年)において、緑茶の摂取量と全前立腺がんの発病リスクに関連はみられないが、進行性前立腺がんの発病リスクとは負の相関がみられたという報告がある(PMID:17906295)。 Green tea consumption and prostate cancer risk in Japanese men: a prospective study. 2007 Sep 29. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17906295?dopt=Abstract
ミシシッピ大学プレスリリース ■大量の緑茶抽出物は健康リスクを増加させるかもしれない Mega Doses of Green Tea Extract May Increase Health Risks 03/08/2005 http://www.olemiss.edu/cgi-bin/news2000/display.pl?id=4334&mode=full 緑茶成分ECGは、腫瘍細胞が低酸素状態に適応するのに鍵となる低酸素誘導因子1(HIF-1)を活性化する(その結果ガン細胞の増殖を促進する)という研究結果をYu-Dong Zhou博士らがJournal of Natural Productsの最新号に発表した。 Yu-Dong Zhou博士は「緑茶を飲むことは良いことだが、お茶数百杯分に相当するようなサプリメントを摂るのは考えた方が良い」と言う。