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Friedrich Schiller(シラー)コミュの「デア・タオハー」

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このコミュニティーに参加するに当って「シラーに就いて」というコメントを書きましたが、そこで触れた、私が通して読んだただ一つのシラー作品である「デア・タオハー(水に潜る者)」についてトピックを設けさせていただきます。以下の私のコメントに関わらず、この詩に関する自由なコメントを期待しております。

題名について
最初のこの作品のことを知ったのは昔、シューベルトに就いての小さな解説本で、シラーの詩に作曲した「潜水夫」という題名の作品があるが、長大であまり有名な作品ではない趣旨の記述を読んでの事。それが何故か記憶に残っていました。その時はこの題名から漁師のような、職業的に潜水する人物をテーマにしたものかな、とも思いましたが、この漢字の題名には違和感を覚えました。その後、大学時代にドイツ語の学習にと、「水に潜る若者」という題名の対訳本を見つけ、記憶に残っていた「潜水夫」はこれだったのかと思い、購入して一通り通して読みました。
「水に潜る若者」という題は「潜水夫」よりはずっと正確に詩の内容に即しています。しかし原詩の「Der Taucher」という題ではそれが男性であることは分かるけれども若いかどうかは分からず、詩の内容を読んで初めてそれが若者であることが分かる仕掛けになっています。それでこの題名にも不満を覚えていました。その後買ったシューベルト歌曲のレコードでは「潜水者」となっており、その他にも「海に潜る若者」という訳もあるようですね。冠詞つきですが、極めて即物的な単語一つに過ぎないのにこんなに翻訳が困難な詩の題名とは!!
いっそ英語から借りて「ザ・ダイバー」あるいは「ダイバー」とするのも良いかも知れませんが、それならいっそ、原語をカタカナにして「デア・タオハー」とするのも許されるのではないかと思います。

この詩の内容と感想について
私のこの詩に対するアプローチは研究とか考察などとは程遠く、極めて情緒的に読んだだけなのですが、当時、一言でいって極めて濃厚なドイツ語の香り、ドイツ語らしい響きとリズムを感じたのが印象に残っています。しかしシラーはゲーテに比べてずっと国際的な作家とみなす意見も多いことを知り、考え直さなければならなくなりました。そういわれると、この詩も舞台は地中海で、ドイツではない。他に多くのドイツ文学を原文で読んだ訳でもないのでこういう感想はあまり意味がないのですが、それでも主観的には何故かゲーテよりも濃厚な「ドイツ語」を感じてしまうのです。
いま、インターネットで検索してみると流石にドイツ語のサイトでこの詩のテクストを掲載しているサイトは直ぐに、幾つも見つかりますね。英語でも翻訳やコメントを掲載しているサイトの幾つかが見つかり、中には精神分析家がこの詩にコメントしていることに触れた記事などもあり、興味深いものがあります。

シューベルトの音楽の事その他
以前に購入し、一二度聞いたきりで殆ど忘れてしまったLPレコードは、レコードプレーヤーが使える状態ではないので、さしあたり今は聞くことは出来ない状態です。レコードに歌詞カードが付いていなかったのも当時、繰り返し聞く意欲が起こらなかった原因の一つですが、シューベルトの歌曲の中でも傑作とはみなされていないらしいことも事実です。同じ初期の作品でも、同様にバラードであるゲーテの「魔王」が、超名曲となっているのとは対照的ですね。私自身も「魔王」なら大体は最後までメロディーを記憶しています。「魔王」はまた題名の翻訳も非常にうまくいっています。殆ど直訳と思いますが、それでも日本語としても自然ですからね。

「魔王」に関してはシューベルトの友人である画家のシュヴィントが、絵画に表現したのを本で見たことがあります。シュヴィントに限らず、ロマン派の画家がもし、「タオハー」を絵画で表現した作品を残していたとしたら、良い作品が出来ていたのではないかなと思っています。とにかく絵画的なイメージが豊かな詩ですから。紙芝居とか、日本風のマンガあるいは劇画になりそうな感じもします。

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