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高齢者情報資料室コミュの後期高齢者医療 実態調査と総点検を急げ

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(5月13日付・読売社説)
 新しく始まった後期高齢者医療制度への風当たりが強い。

 「後期高齢者」という呼称を含め、配慮に欠ける面が目立つことは確かだ。主に75歳以上を対象とする大きな制度変更なのに、厚生労働省も自治体も、十分な準備と説明を怠っていた。

 さらに厚労省は、従来の制度と比べて、どの程度の人が負担増あるいは負担減となるのかについても、あいまいな見通ししか示すことができない。これでは高齢者が憤るのは当然である。

 政府・与党は、新制度の趣旨を丁寧に説明するとともに、実態調査を急ぎ、問題を総点検する必要があろう。

 これまでも75歳以上の人は主に市町村の国保に加入しながら、老人保健制度の枠組みに入り、その医療費が膨らんだ分は企業の健保などが拠出金で支援していた。

 ただし、現役世代がどれだけ負担するかが明確ではなかった。後期高齢者の医療費が必要以上に膨らまぬよう、誰が責任を持って取り組むかも判然としなかった。

 新制度は、あいまいなまま融通しあってきた高齢者医療費の会計を独立させ、都道府県単位の組織に運営責任を持たせた。従来の市町村単位より広域化したことで、保険財政は安定する。

 所得の多い高齢者には、応分の負担を求める仕組みも盛り込まれた。現役世代には、自分の保険料のうち、どれだけ高齢者医療にあてられたかも明示される。

 負担のルールを明確にしたことが、高齢者に冷たい制度と受け取られているようだ。

 しかし、負担と給付の関係をはっきりさせることで初めて、高齢者と現役世代のそれぞれに求めうる保険料の限界も明確になる。そこから先の医療費、そして社会保障費全体の財源をどうするか、という議論につながる。

 新制度の全体的な方向は、超高齢時代に沿っている。だが、細部では問題が多い。

 新制度の保険料算定式は複雑で理解するのは難しい。分かりやすく工夫した説明がないために、負担が増えた人は不満と不信を募らせている。

 低所得者や障害者向けに、自治体が独自に実施していた減免措置が新制度移行を機に打ち切られ、困惑している人がいる。

 年金からの保険料天引きを、これまでの負担に上乗せして徴収されているという誤解も根強い。

 説明を尽くし、必要な救済策を講じることが大事だ。

(2008年5月13日01時42分 読売新聞)
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