ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

高齢者情報資料室コミュのインタビュー:日野原重明さん/下 将来に使命感持って

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
インタビュー:日野原重明さん/下 将来に使命感持って

聖路加国際病院理事長の日野原重明さんに「健康長寿の秘訣(ひけつ)」などを聞いたインタビューの後半を紹介する。【聞き手・永山悦子】

◇大卒後進む医学校作るのが夢/健康を守る平和の心、育てたい
◆感銘受け医師に
−−なぜ医師を目指したのですか。
10歳のとき、母が重い尿毒症でけいれんを起こしました。医師が家までやってきて、処置をしてくれた結果、母は意識を取り戻しました。「大好きなお母さんを助けてくれた。素晴らしい仕事だな」と思ったのです。

京都帝国大医学部に進学したのですが、21歳のときに結核にかかってしまいました。1年休学することになり、音楽を聞くことしかできず、作曲や作詞をしていたので、「医師になるのをやめて、音楽家になろうか」と思ったほどでした。
本当は外科医を目指していたのですが、「大病をやったから、長時間の手術などを担うことが難しいだろう」と思い、内科を選びました。

内科へ行っても、音楽好きは変わらず、心臓の「音」の研究に取り組みました。心臓の音をマイクで拾って録音する研究は以前にあったので、小さなマイクをのみ込んで、心臓の裏側から音を聞くという方法に挑戦しました。私自身がマイクをのんでみて確認し、患者さんにも協力してもらいました。それまで知られていなかった音を確認し、英語で論文をまとめ、米国の雑誌に投稿しました。
ところが、そこで太平洋戦争が起きました。「これで私の論文はだめになった」と思ったのですが、戦後に訪米した際、私の論文が雑誌に掲載されているのを見つけた時はびっくりしたものです。

◆非常時に備える
−−病院運営で心がけていることは。災害などに備え、聖路加国際病院の建物に工夫をされたそうですね。
日本は、病院の従業員数が米国の4分の1しかいません。それでは患者さんに良いサービスはできません。だから、聖路加国際病院の看護師数は、国内平均の2倍ですし、医師も国立大の3倍。全病室が個室です。
重病の患者さんや死期の近い患者さんの場合、大部屋では周囲に気を使います。だから、すべて個室にしたのです。

新しい病院棟を建設する際(92年完成)には、病院敷地内のチャペルでもラウンジでも廊下でも、どこでも酸素吸入ができる配管を整備しました。
95年の地下鉄サリン事件では640人の患者を受け入れましたが、チャペルも廊下も病室代わりになりました。関東大震災のようなことが再び起きるかもしれないと考え、非常時に病院が役に立たなければならないと考えた投資が生きたといえます。

−−将来の夢をお聞きしてもいいですか。
医学校を作ることです。それも高校卒業後の6年制ではなく、米国のような大学卒業後の4年制のコースを作りたい。日本のシステムでは、高校を出たばかりの子どもを相手に教育することになり、十分な医学教育ができるとはいえません。

日本の医学教育は進歩しているように見えますが、そうでもありません。たとえば、ノーベル医学生理学賞を受賞した医学校出身者は、日本にいません。利根川進さんが87年に受賞しましたが、彼は化学出身です。こんな国は、他の先進国ではありません。日本には若くて優秀な人がたくさんいますが、彼らを育てる畑がないのです。種子がよくても、育つ環境がなければ意味がありません。

◆8年後まで約束
−−何歳まで生きたいと考えていますか。
医学校ができた後もまだまだやりたいことが出てくるでしょう。東京都が立候補している16年のオリンピックでは、あらゆる事態に対応できるよう、「聖路加国際病院にヘリポートを作る」と石原慎太郎知事と約束しています。急病人を搬送するには、車だけでは不十分ですから。そうすると、104歳まで生きなきゃならない。4年後の国際学会での講演も約束しています。
これらの約束は、単なる日程の約束(アポイントメント)ではなく、使命感を持った意味のある仕事をしなければならないという誓い(コミットメント)なのです。このようなコミットメントを持っていると、長生きせざるを得なくなります。

−−多くの「後輩」へ、健康長寿のアドバイスをお願いします。
長生きをしようと思ったら、まず食事と運動が大切。
運動は強くなくてもよいので、できる範囲でやって、食事は年にしたがって段々減らす。
それと質の良い睡眠を目指すことです。
私は、1日4時間半しか睡眠時間がありませんが、眠りが深いため大丈夫です。

そして、健康とは命を大切にすること。
それを壊すものは、災害以外では戦争ということになります。戦争がなくなれば、たくさんの命が救われる。だから私は最近、子どもたちに平和の心を植え付けたい、と講演して回っています。
私の本を読んだ10歳の女の子から、「寿命という大きな空間の中に、私の毎日の瞬間をどう置いていくのかが、私の大切な仕事です」という感想文が届き、感激しました。
命とは、「皆が持っている時間」で、その時間をどう使うか考えることが、健康で幸せな生活を送るうえで不可欠といえます。

毎日新聞 
2008/3/14
毎日jp ライフスタイル  健康
http://mainichi.jp/life/health/news/20080314ddm013100152000c.html

コメント(1)

ンチャさん
以下のようにやろうと思えば出来るのですね。
「日本は、病院の従業員数が米国の4分の1しかいません。それでは患者さんに良いサービスはできません。だから、聖路加国際病院の看護師数は、国内平均の2倍ですし、医師も国立大の3倍。全病室が個室です。
重病の患者さんや死期の近い患者さんの場合、大部屋では周囲に気を使います。だから、すべて個室にしたのです」

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

高齢者情報資料室 更新情報

高齢者情報資料室のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング