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クラシックマジック研究コミュの『珍曲たはふれ草』(ちんきょくたわむれくさ)

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『珍曲たはふれ草』(ちんきょくたわむれくさ)

半紙本二冊。上巻に目録、下巻に40種の座敷手品を解説。
著者は続編により鬼友(兼勝)であることが認められるもの詳細は分からない。
成立年代も不明であるが、続編が享保14年なのでそれ以前であろう。
針を用いて手のひらに立てる「楊枝の曲」「貫ぎたる銭を2人にて引ぱらせ置、真中より抜く事(二本の紐)」「はな紙を玉子にする事(紙玉子)」「紙を餅又は栗饅頭にする事(ハンカチーフボール」「砂を水へ入かきまぜて本のごとく乾ける砂にしてちらす事」「縄切(ロープ切り)」「はな紙にて人形を作り踊らす事(ジャリ糸使用)」「鼻紙を手の内にてもみ落花となして散らす事(花吹雪)」など。
「十二のゑと獣の通力」ではさくらをあいけんと呼び、「算盤にても又手を叩きてもいふ事を知らす事」の暗号をあいもんと称して霊交術的な演技が示されている。
「銭を一文つなぎ両はしを二人にひっぱらせ置其銭をぬいてとる事」では、従来のタネとは異なり、銭を割り捨て、かわりの銭を出す方法を用いている。
科学遊戯的なものとしてあぶり出し、水出し、豆汁の粘着性を利用した秘密インクをはじめ、「茶碗に水を入、紙にて包みこぼれぬ事」「火を水の中へ入・消えぬ事」「水の上に文字をすゆる事」など。
この本は評判が良く、版にして六種以上、板木も三度以上刻み返され、発行部数も多い。こうした事は初期本では珍しく、またこれの一部改変したものが(俗に『仙術たはむれ草』)発行されている。

『奇術研究第2号』(1956 力書房)p38「奇術文献を語る 和書の部 二」山本慶一
『ワンツースリー 43号』(2004 日本奇術協会)p14「『伝授本』の手品考・其の十四」平岩白風


コメント(2)

山本慶一氏によれば、「楊枝の曲」において「左の手の品にてようじ〜」、「はな紙を手の内にもみ惣ち幣にする事」には「…端をとり、引き出す也。手品(手法)落花に同じ」と言う言葉から、手品の語源がうかがえ、なおかつ享保年代当時はまだ奇術のことを手品と呼んでいなかったことが分かる、との事。
「銭を一文つなぎ両はしを二人にひっぱらせ置其銭をぬいてとる事」では、従来のタネとは異なり、銭を割り捨て、かわりの銭を出す方法を用いている。

と言うマジックと同様のトリックが、ターベルコース第一巻P142「忠実なリングと紐」である。
こちらでは紙製のリングを使っているが、その原型となるものは、上記の演目だ。

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