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クラシックマジック研究コミュのオンリ・デクロン(アンリ・デクレンス) Henri Decremps

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オンリ・デクロン(アンリ・デクレンス) Henri Decremps (1746〜1826 仏)

18世紀のフランス人で法律を勉強、イギリス大使となる。弁護士でもあり数学者、著述家。
若いころにはイタリア人ピネッティのアシスタントを務めたといわれる。その後、ピネッティの人気や影響力を恐れ、暴露本を出版する。
それらの本は、皮肉にもピネッティ人気にさらなる火をつけ、本もヨーロッパでは英語やポルトガル語など五か国語に訳された。
『おかしな物理学教授デ・ジェローム・シャープ氏による遺言(Testament de Jerome Sharpe, Professor de Physique Amusante)』(1786)が代表作の一つで、ターベルは、1926年時点では、この本こそ最初のスライハンドが記載された、と述べている。のちの1941年のターベルコースではこの記述は削られている。
この本は、デクレンスが書いた三番目のマジック本である。
これは単に個々のトリックが働いていた方法を説明しているノウハウ本で、子供向けと思われる。
カードトリックやロープ切りなど、また今でも種明かしなどに使われるナイフが手にくっつくという現象とそれプラスもう一本のナイフで抑えるネタまでも記載されている。
この中には現在でも通じる原則が記載されている。

デクロンの三原則
1. あなたがしようとしているトリックを事前に述べてはいけません。
2. 同じトリックを行うための違ったいくつかの方法があります。
3. 二度同じトリックを行ってはなりません。

フランスのポンサンは、年老いたデクレンスに実際に会っている。
ポンサンが本を出版した理由として、デクレンスの本が、単に想像で書かれていて実践に向かないことを挙げている。

La Magie blanche dévoilée, Henri Decremps, Paris, 1784.
Supplément à la magie blanche dévoilée, Henri Decremps, Paris, 1785.
Testament de Jérôme Sharp, Professeur de Physique amusante, Henri Decremps, Paris, 1786.
Codicile de Jérôme Sharp, Henri Decremps, Paris, 1788.
Le Parisien à Londres, ou Avis aux Français qui vont en Angleterre, contenant le parallèle des deux plus grandes villes de l’Europe, Amsterdam et Paris, Henri Decremps, Paris, 1789, 2 vol.
Les Petites Aventures de Jérôme Sharp, Henri Decremps, Bruxelles & Liège, 1791.
La science sans-culotisée. Premier essai sur les moyens de faciliter l’étude de l’astronomie et d’opérer une révolution dans l’enseignement, Henri Decremps, Paris, 1794.
Diagrammes chimiques, ou Recueil de 360 figures qui expliquent succinctement les expériences par l’indication des agents et des produits à côté de l’appareil, et qui rendent sensible la théorie des phénomènes, Henri Decremps, Paris, 1822.

コメント(7)

正しい読み方は、オンリ・デクロンのようです。今後はデクロンといたします。
『Testament de Jerome Sharpe, Professor de Physique Amusante)』(1786)では、カードトリックやロープ切りなど、また今でも種明かしなどに使われるナイフが手にくっつくという現象とそれプラスもう一本のナイフで抑えるネタまでも記載されている。
『Testament de Jérôme Sharp』(1786)には、奇術を演じる際の「心得」や「ルール」がいくつか記されています。主に観客に対する態度や演技の構成に関する指針で、現代のマジシャンにも通じる内容です。

本2 主なルール・心得(抜粋)
Henri Decremps がこの書で示した「マジックを演じる上でのルール」は以下のようなものです:

観客を尊重すること 観客を愚弄したり、知識不足を笑うような態度を取らない。奇術は「楽しませるための芸」であり、優越感を示すものではない。

演技を簡潔に保つこと 不必要に長い説明や複雑な準備を避け、観客の集中力を維持する。

即興性を大切にすること 書中では「即興の歌」や「即興の言葉遊び」と並列して、奇術も即興的に見せるべきだと説かれている。観客に「自然に起こったように」感じさせることが重要。

道具に頼りすぎないこと 「費用をかけずに演じられるトリック」が強調されており、シンプルなカードや日用品で演じることを推奨。

驚きの結末を用意すること トリックの最後には必ず「意外な結末」を仕込むべきだとされる。これは観客の記憶に残るための工夫。

演者の品位を保つこと 奇術師は「物理学の教授(professeur de physique amusante)」のように、知的で品位ある態度を取るべきだと記されている。

電球 背景
『Testament de Jérôme Sharp』は『La Magie Blanche Dévoilée』(1784)の続編的位置づけで、「ジェローム・シャープ」という架空の奇術師の遺言書という体裁をとっています。そこに奇術の秘密や演技上の心得が書かれており、単なるトリック解説ではなく「奇術師の哲学」を伝える内容になっています。
『Testament de Jérôme Sharp』(1786)には、「奇術師は観客に対して嘘をついてはならない」という趣旨のルールが明記されています。

本2 内容の要点
欺瞞と嘘の区別 デクランは「奇術は錯覚を利用する芸であり、観客を楽しませるためのものだが、虚偽の事実を語って観客を騙すことは芸の本質ではない」と述べています。

観客への誠実さ 奇術師は「不可能を可能に見せる」ために手法を隠すが、観客に対して虚偽の説明を与えるべきではない。

倫理的立場 奇術師は「詐欺師」ではなく「芸人」であるべきだと強調され、観客を欺いて金銭や信頼を奪う行為は奇術の範疇に含まれないとされます。

電球 現代的な解釈
このルールは、今日のマジック倫理にも通じています。

演技上のフィクション(「このカードは魔法で動きます」など)は許されるが、

事実に関する嘘(「このカードは観客が自由に選んだものです」と言いながら実際は強制選択だった、など)を説明として用いるのは避けるべきだ、という考え方です。
1.演者は、予め現象を言わないでください。
ほんの少しのヒントも与えてはいけません。客にやり方を想像させる時間を与えないためです。
2.同じ現象に見えるできるだけ多くのやり方をいつも準備しておきましょう。
もし客にさとられそうになったら別の方法で演ずることでネタばれを防ぐことができます。
3.どんなに客に懇願されても同じトリックを二度演じてはいけません。
上記の No. 1の信条に反し、これから起きる現象を教えていることになり、客に事前に警戒されるのがオチです。
4.同じトリックをもう一度と頼まれても直接的に断ってはいけません。
悪い印象を与えるだけでなく弱みを感じ取られるからです。 ただ断るのでなく似たような現象をやり方を変えて「もう一度やってみましょう」と言うのです。これでトリックの効果が損なわれることはありません。
5.いつも似たようなマジックのテクニックばかりに頼っていると、客は最後には見抜いてしまいます。 実際には違ったやり方でも同じような現象に見せて客を煙に巻けるよう、手技、手順、サクラ、科学的な手法などを織り交ぜて演ずるといいでしょう。
6.どのようなやり方で演じるにせよ、トリックは見たままを信じてもらうようにしましょう。 あなたの力によって起こしたような傲慢な態度はとらないようにしましょう。 ネタものは指先の作用がそうさせたかのように見せ、スライハンドで演じるものは、わざと、ぎこちなく見せるようにするのです。
7.半可通や詮索するのも面倒と思っている人の小グループで演ずるのであれば、新作、旧作、単純な現象、複雑なものなど何を演じても問題はありません。 ただ舞台に出て、種明かし本を読みあさっている博覧強記の人もいるかも知れない観客を相手にする場合は、本に出ているトリックを演じてはいけません。 一度出版されればもはや不思議でもなんでもありません。
8.同時代の人が手にする本には目を通し、自分のオリジナルと思っているものが既に過去の人が考えているものか知っておきましょう。 天才と称される人が古くからあるものを自分が発明したと言ってしまうことがありますが、それは過去の創案者のことを全く気にも止めていないからそうなるのです。
9.もし自分のオリジナルがない場合でも、古いトリックを新しいイメージで見せるなどの工夫は必要です。 その現象・組み合わせ・目新しさによって手品通、つまり愛好家を自負している人にも見破られることなく演技を終えることができます。 そうすることで多くの人には演者自身のモノのように全面的に見せることすらできます。
10.極めて知的な人々の前でトリックを演じるのであれば、あたかも超能力を持っているかのように見せることは得策ではありません。 大袈裟に言うことで詐欺師と思われ、他の場面で正直に話しても信用されなくなります。 変わった手法を使っていても自然現象で起きていることだと説明すれば楽しんでもらえますし、大衆には奇跡的なものと感じてもらえます。
11.客との問答に逃げ口上やおためごかしを入れてはいけません。
意味のないことで議論になって簡単に収めることが難しくなるようなことはすべきではありません。
12.偶発的に起きたすべてのことや思いがけなく手中に転げ込んだものはうまく利用するようにしましょう。滅多に起きないことを活かせるかどうかはあなたの腕次第です。
13.目にしたことのない他人の手品についてどうなっているのか尋ねられたら、そこに含まれているだろう評判や思い入れなどの主観は取り除いて聞く必要があります。 ただ自分自身で馴染みのない現象を見た場合は、想像するのではなく実際の現象として受け止めるべきです。

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