がん細胞は通常細胞よりも熱に弱いという特性を利用した温熱療法があります。ただ、表皮に近い部分は熱が伝わりやすいのですが、内部は骨などが障害物となったり、火傷や他の部位への副作用があるため、温熱療法には慎重にならざるを得ませんでした。 今回紹介する「ヒートイムノセラピー」は、体に負担の少ない温熱療法です。これは固形がん細胞に直接ナノ発熱製剤を注射し、特殊磁場を照射。43度以上の熱を発生させてがん細胞を消滅させるというものです。これによりがんへの免疫活性が強化され、転移がんにも作用して消滅させる可能性もあるとのこと。今回動物実験の結果では、マウスの固形がん、転移がんともに消滅したそうです。 この治療法はTTC（トクホ・特定保健用食品の受諾試験を行っている会社）がコーディネーター役をつ務め、名古屋大学、日本化薬、第一高周波、戸田工業が共同で開発中。2010年の実用化を目指しています。
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