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TOKYO ポエケットコミュのポエケットニュース15号(2012/5/10)

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第15回ポエケットは東日本大震災後であり、いろいろ大変だったのは前号のポエケットニュースでお伝えした通りです。会場である江戸博も修理チェックのため1ヶ月の休業。その後も電力供給の問題があり、江戸博側とぎりぎりまで交渉していました。開催じたいが難しいかというような状態で、2ヶ月前には皆様へご送付していたこのポエケットニュースもお送りできず、当日にご配布ということになりましたが、どうにか行うことができました。ですが、開催時期や時間、内容など大幅に変更せざるを得なくなり、参加してくださった皆様にはご迷惑をおかけいたしました。改めてお詫び申し上げます。そのような状態でしたので出展はかなり少ないのではと思っていましたが、33ものグループに集っていただけました。本当にありがとうございます。
会場も二つぶち抜きの学習室でこぢんまりしていたのでちょうど良い感じでした。そういえば、11回目のポエケットもここでしたね。ゲストには若手からキキさんと小夜さん。お二人はそれぞれ精力的にリーディング・イベントを行っている元気な詩人たちです。もうおひとりは、渡辺玄英さん。玄英さんにはリーディングではなく、ヤリタミサコと「震災後の詩」について対談していただきました。このような試みはポエケットでは初めてでしたが、被災した和合亮一さんがツイッターで始めた「詩の礫」が、詩を読まない一般の人たちを巻き込む反響を呼び、一方であまりの惨事に「言葉を失った」と書く人たちと、それさえ書くことに葛藤する人たちに分かれている現況を改めて見つめ直す意味でも興味深い対談になったのではないでしょうか。(川江)
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●第15回ポエケットレポート  藤鈴呼

例年は7月上旬開催のポエケット。
今回は ツクツクファイヤー(※私には、どうしても こう 聞こえるのであります)も寝静まる寸前、立秋も過ぎてからというコトで、満月を愛でた後に上京しました。

さぞや涼しかろうもん♪と思いきや、案外と蒸し暑く、場所中で賑わっている両国国技館を素通りしながら、イベント全体のヴォルテージも最高潮!
と鼻息荒く乗り込んだのは学習室。いつもの会議室のさらに奥で雰囲気も違いましたね。
参加したのは33グループ、壁際をカラリと囲み、お行儀良く販売している印象を受けました。
長机を3グループで分け合って居たのが嘘のよう、今回与えられたスペースは広い!
二つの長机をくっつけて、半分こ、これで1ブース。
あれや・これや、アラまだ置ける!
ただ、幅が増えた分、お客様との距離感もあった気がする…
が、商品をゆっくり吟味したい方にはもって来いの配置となりました。

見本誌コーナーは、地べたに置かれる形だったので通りすがりに手に取る、と言う感じではなかったです。
椅子もありましたが、座り込んで、胡坐でもかき(?)お気に入りのキミと にらめっこ♪な時間も持てたのでは★
ブースに囲まれた中央スペースには、楕円状に椅子が配置され、朗読・対談時に活用されていたのも印象的。
女性二人の朗読は波長の合う感覚で聞いていて、心地良かったです。震災後の詩、この対談も考えさせられるものでした。
私は受付の向かい側、みゅうブースにおりましたので入場者と全体が良く見渡せました。

お客の入り具合という点では、少ない印象も受けましたが、その分、出展者同士の密な交流も図れたのではないでしょうか。
午前からの開催で中弛みも心配しましたが、楽しい気分のまま過ごせた一日でした。
出展内容も多岐に渡っており、同人誌、詩集は勿論のこと、手描きの葉書、Tシャツ、小絵本工夫されたものが多かったです。
私自身、手作りで心を込めたいと常々思っているからか、中身は一緒でも表紙だけ手描きにして、世界に一冊の手作り本として販売しているもの、手作業の製本とは思えぬ精巧な冊子、に目を奪われました。
書店では販売していない、この場だからこそ手に取れる逸品にも出会えるポエケットは最高です★

紡ぐことを楽しみながら、作る手を休めずに 
ゆっくり ほのぼの のほほんと 過ごしているうちに 
きっと また 出会えます。
新たな 言葉に・仲間に。
  
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●出展グループ
ガーネット、えこし会、LOVESICKNESS、松岡宮、メランコリア、烏耶未代乃+柳屋文芸堂、反射熱、一〇〇〇番出版、狼編集室・ウミツバメの会、やすまる、モーアシビ、Poem & Gallery Café 中庭ノ空、TOLTA、44プロジェクト、七月堂、kader0d、紫陽、rambling sheep café、雲雀料理、平田真紀、くちびるワークス、ami.me、夢乃月愛花、斜塔、春日はるな、サクラいずビューティフルと愉快な仲間、Compostela、詩詩・空想、Poem Rosetta vol.8、I’m spiration/イムスピレイション、みゅう、風歌、Mini fumi

●ゲスト紹介
・渡辺玄英
詩人。批評の仕事も多数。主な著書は、『海の上のコンビニ』『火曜日になったら戦争へ行く』『けるけるとケータイが鳴く』(いずれも思潮社)
新詩集『破れた世界と啼くカナリア』(思潮社)作品寄稿、「現代詩手帖」「ユリイカ」「文學界」以上詩誌。「現代詩手帖」に平田俊子さんと新人作品評を連載。

・キキ
2000年頃より詩作、朗読を始め、近年は朗読イベントのプロデュースも行う。
 小詩集『夏虫』『雨冠』『冬底』(私家版)http://www7b.biglobe.ne.jp/~fish/
・ 小夜
イシダユーリ、嘉村奈緒との朗読ユニット「ワニラ」に所属。東アフリカのダンスと太鼓の活動も行っている。作品集『ひかりについて』(私家版)

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【第15回ポエケット 連詩 2011.9.18】
*連詩とは、前の行を受けて展開し次々と繋げていく詩の形式

鉛筆は何色の
夢をみるの?
風色の 空色の                  ヤリタミサコ

冥い波は
まだ待ち構えていて            
新しい朝は
刻々とうつる                  長居煎

移りゆく朝に
身をゆだねてみれば
きっとあなたの
夢にたどりつく                  深町光盛

たどりつこうとする
つかもうとする
挙動と歩みが
無様な舞踏のように
ふるえる                    構造

ふえる、る、ふるえる、
涙、涙、
しりとりで、あつめて、
やさしく詰む             南

遠くから来たひと
遠くから来た風を
私に教えてください           山本しのぶ

枯れ葉踏むためのブーツ
あつらえて 風がおしえる
秋を待ちます            山田なをこ

RURURURURU
RiRiRiRiRi
ReReReReRe?         春日はるな

あるいは耽溺という鎖に桎梏される
迷妄にうつろう蔭、霧笛の
しとやかな風情を引用しながら          榎本櫻湖

都市は都市、マネキンはマネキン
風は吹くだけ、
レールは伸びるだけ             小林坩堝

それは綺麗だったり
美しかったりするのか
腹痛の方が 気になる        関口ベティ

その痛みに耐えながら
希望も夢も託してゆく
その想いに気持ちがある        夢乃月愛花

げんし と呟いて日付に
なかった三本目のうでを とる     吉田恭大

重なりゆく呟きは最早、
叫びという他は無かった        服部チルド

叫びながら思い出すあのときの
めちゃめちゃな腹痛 いや
腰痛だったか   平田真紀

もう一度
ルルルと呟いてみる
痛いのは 私   縫ミチヨ

まちの痛みがわたしに宿る
信号のように あちこち
点灯し消え うつりかわる         紺藤ミノル

亀の甲羅のネオンサイン
江戸東京博物館にて     広田 キョウヤサイ

陸亀とひょうもんトカゲモドキと
素早い南風と
足早にゆれる
パンパスグラス            七月堂

室内のにぎやかさと
哀しみが重なる      長谷川忍

お互いに同じカードを
引き続けるババ抜きを
そろそろやめるのか    セキグチ

もっと沈め 
こころが裏返るまで      川江一二三

えいやっ
カードの向こうに 駆けてゆく
アリスの背中が見える               白鳥

肉球を頬にあてると
あをぞらが        呉生

ぽっかりうかぶ中庭ノ空         店主のん

青い中庭ノ空に言葉の風が流れ    北爪

風は届く あなたの夢に  やすまる

夢の中で眠りたい  光冨いくや

群れる羊の毛玉の白さの
それらに囲まれる息の弱さの 岡部淳太郎

いとおしさに打たれる ふるる

打たれた背中の、痕が 柳屋文芸堂

怪我みっつ 
ください
ここは
傷痕えすててぃっく   松岡宮

『えすててぃっく』という場の
自己修練に流るるは嘘か誠か   神無遼

傷痕の奥に自分の所以のぞく   名無し

みんなの声が虫の音のように響く
小さな夜の箱があったらいいな 名無し

大きな箱は どこにある
大きな声は 黙っていなさい          名無し

しかし耳をただ聾するだけの声は
やがて静寂と同位になるだろう
その時聞こえる小さな声たちに
耳を傾けなさい               川江一二三

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●15回アンケート結果
【ゲストに呼んで欲しい詩人は?】
  三角みづ紀、高貝弘也、伊津野重美(男性)、猫道くん、町田康

【ポエケットについてご感想他】
・だんだん参加される方たちも変わってきて、今は自分よりも若い人たちが多いなと思います(女性)
・大阪から参加。詩人や詩誌の多い東京のイベントなのでもっとオープンかと期待したが、クローズな雰囲気で残念。震災後という時期も悪かったと思うが段取りの悪さに内輪感を強く持った(女性)
・朗読のゲストをもっと充実させて(男性)
・もっと会場周辺で宣伝できればいいのに。夜までやればいいのに。


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