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健康をつくるコミュの今年海外旅行に行く人のために

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日本は小さな島国、一歩外に出るとそこには日本の国内には見られないような、食事や水による感染症、昆虫や動物を介して移るウイルスや細菌による病気、生活習慣の違いによる病気があり、また国によって保険制度が全然違うためにとんでもないトラブルに巻き込まれることがあります。グローバリゼーションが叫ばれるなか、仕事で、遊びで世界中飛び回られることと思いますが、楽しかるべき海外体験がとんでもないことになってしまわないように、最低限の知識だけは頭に入れておきましょう。

一歩出れば7人の敵。海外に出ると病気は7つの方向から襲ってくるものと思わなければなりません。すなわち、?水や食べ物など口から進入するもの、?蚊やダニなど虫によって感染するもの、?狂犬病など動物を介して感染するもの、?SARSのように空気を介して感染するもの、?皮膚が土や水に接触したときに感染するもの、?性的な接触によって感染するもの、?針や刺青など医療行為類似のことによって感染するもの、その他、好きなときにトイレに行けるわけではありませんので便秘になってしまうとか、それによる痔の悪化、飛行機の中のエコノミー症候群、熱中症、酸素不足による高山病、寒冷による低体温血症などのように普段と違う物理的環境でのアクシデントなど数え上げると切りがありません。もちろんこれらのものの中には、国内にいても起こる可能性のあるものもありますが、皆さんが気軽に海外に行けるようになった昨今、起こりやすそうなことから考えて見たいと思います。

先ずは水にご用心!日本と違ってどこでも蛇口ひねれば安全なお水が飲めると思ったら大間違い。生水、生野菜、生の魚介類、お魚などすべて危険と思っていた方が良さそうです。原因は下水の処理が完全でないための細菌汚染によるものが多く、大腸菌を初め、赤痢腸チフス、コレラなど下痢を主症状とします。水はミネラルヲーターか熱処理したお茶なら安全、生野菜、生の魚介類は避け、果物は自分でむいて食べるのが安全そうです。さて、万が一下痢にならどうしたらよいでしょう。下痢だけの場合には、水分の補給に気をつけましょう。何と言っても脱水が恐いので、スポーツドリンクや薄いスープ、紅茶などで水分を補ってください。下痢に血便や発熱、嘔吐を伴う場合は何か感染症を考える必要がありますので、こうなったら手遅れにならないうちにお医者さんのところへ行きましょう。

ウイルス性肝炎:ウイルス性肝炎にはA型、B型、C型、E型があり、口から食事を介して感染するのはA,E型です。B,C型は血液を介して感染するので、海外で透析などを受ける場合は別にして、普通の状態ではそんなに簡単に移らないはずです。ただし麻薬などをやって針の回しうちや刺青などをやる場合には危険です。さてA型肝炎の場合魚介類などを介して移る場合が多く、1ヶ月以上の潜伏期間の後38℃前後発熱、倦怠感、黄疸が出てきます。A,B型肝炎の流行地へ行くときにはあらかじめワクチン接種をすると安全です。

蚊に媒介されるマラリア:日本にいると私たち医師もほとんどマラリアという病気を見ることはありませんが、この病気はアフリカ、南アメリカ、東南アジアなどを中心に亜熱帯や熱帯地方で大流行をしていて、感染者は年間3億人、死者は150〜300万人といわれます。戦争中南方に送られた兵隊さん達の多くは、戦争よりも、こうした病気で亡くなったと言われていますし、今でもアフリカなどでボランテイアをしていて奥地に入った方たちが感染し、危うく死にそうになったを聞きます。特に雨季に奥地に行かれる場合は、長袖、長ズボン忌避剤(虫刺され予防薬)の使用、蚊取り線香、蚊帳の用意も考えた方がいいでしょう。マラリアの媒介をするハマダラ蚊は夕暮れから夜明直後まで活発に活動しますので、この時間は特に野外での活動は用心する必要があります。症状は感染後1〜4週間で悪寒、戦慄とともに高熱が4〜5時間続き、頭痛、嘔吐、関節痛を伴います。この病気はマラリア原虫を原因とするもので、原虫の卵が孵化する期間で熱発作の周期が異なり三日熱マラリア、4日熱マラリアなどの周期がありますが、恐ろしいのは熱帯熱マラリアといわれるもので、発熱の周期性はありませんが、死亡率の高い危険な病気です。

先進国でも危ないウエストナイル熱:アメリカやヨーロッパなど先進国なら大丈夫と思ったら大間違い。今、世界のかなり広い範囲でウエストナイル熱という病気が流行っています。原因はウイルスで、病気になった鳥を刺したアカイエカが媒介します。もともとはアフリカで流行していましたが、1999年ニューヨークに進入して以来猛威をふるい、昨年は9858人の感染が報告され、262人が死亡するという事態になっています。症状は急激な発熱、頭痛、メマイなどですが、脳炎を起こすと高熱、感覚障害、戦慄、昏睡を起こし、死亡率は3〜15%にのぼります。

デング熱:天狗の病気ではありません。これもネッタイシマカによって媒介される病気で高熱を発し、東南アジア、中、南米、アフリカなどに見られ年間数千万人が罹るといわれています。発症すると手や足の皮疹、高熱、関節痛、目の痛みを訴え、重症な場合は出血しやすくなり、デングショック症候群といわれる状態になります。私の知人でもベトナムにボランテイアに出かけ、デング熱になった人がおり、ちょっと注意してみると結構身近な病気なのです。

狂犬病:今日の日本では動物、特に犬は愛すべきものであり、かわいがる人が多いと思います。でも、世界中では現在でも毎年狂犬病による死者が出ており、ネパールでは一年間に150人の人が亡くなっているといわれます。主な感染源はは90%が犬ですが、その他、猫、猿、ジャッカルなどから感染する場合もあります。病気の動物は強暴で、かまれると傷口からウイルスが侵入し、神経を犯します。潜伏期間は30〜60日ぐらいで、風邪のような症状で始まり、物を飲み込むときに痙攣を起こすのが特徴で、水を飲むのが苦しいために水を怖がるようになります。運動過多、興奮、錯乱、攻撃性が見られ、発病すると100%死亡します。恐いですね。万が一狂犬病の疑いのある動物にかまれたら、すぐに傷口をよく洗い、ワクチンを接種しましょう。ワクチンは発病前であれば、噛まれたあとでも有効といわれています。

鳥インフルエンザ:昨年は毎日のように鳥インフルエンザのことがマスコミで取り上げられ、いつ日本に上陸してくるのかと毎日戦々恐々としていました。なにやら抗ウイルス薬で問題が起こってから、さっぱり取り沙汰されなくなってしまいました。でも、この鳥インフルエンザは東南アジア、ヨーロッパ、アフリカで発生が拡大しつつあり、死者も報告されています。特にH5N1型には注意を払う必要があり、海外に行ったときに不用意に死んだ鳥に接触したり、市場や養鶏場に行かない方が良さそうです。できれば渡航する前にインターネットで感染症情報をチェックしたほうがいいでしょう。
 
SARSや結核など空気を介して移るものにもご用心:SARSや結核は病気の人のくしゃみ、咳、鼻水などが飛沫になって空気中に漂い、それを吸ってしまった人が移ってしまう飛沫感染です。SARSは2003年2月、強力な感染力を持ち、香港のホテルの宿泊者からあっという間にベトナム、シンガポール、カナダ、アメリカなど31各国に広まり、実に8422名の感染者が報告されています。頭痛、関節痛から始まり高熱を出し、肺炎に至り、約11%が死亡するといわれますが、80〜90%は重症化せずに治るようです。SARSの原因についてはウイルスによるという以外はっきりしたことはわかっていませんし、治療法も確立されていません。現在は、感染者を厳重に隔離、移動制限したために一応終息したといわれていますが、原因がはっきりしていないのでいつまた再燃するともわかりません。

開放感からAIDSなどお土産げにもらわないよう気をつけましょう:AIDSの問題は他人事のように思われるかもしれませんが、2002年の報告で世界中で4200万人に達するといわれ、現在は更に増えていると思われます。アフリカ、インドが多く、また東南アジアの風俗関係の仕事をしている女性では、30%近い感染率といわれ、悲惨な状況が伝えられています。触らぬ神にたたり無しですね。

海外の医療情報に関するインターネットURL
1、 厚生労働省検疫所              http://www.forth.go.jp
2、 国立感染症研究所感染症情報センター     http://idsc.nih.go.jp/index-j.html
3、 外務省海外医療情報             http://www.mofa.go.jp
4、 エイズ予防情報センター           http://api-net.jfap.or.jp
5、 マラリア情報ネットワーク 海外渡航者の為の医療情報サービス
http://malaria.himeji-du.ac.jp/1Public/malaria-net-j/home

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