原題：The First Vampire of China/The First Vampire in China(中華第一隻殭屍/茅山學堂/靈幻祖師)
香港 エターナル･フィルム作品 86年 90分 カラー 日本劇場未公開(ビデオ→TV)
製作：パル･ミン 原作：ジョニー･リー 監督：ホァン･イー 脚本：ホァン･イー／レイ･ウィンカイ 撮影：チェン･トン･シュン 武術指導：トニー･プーン／ベンツ･コン 音楽：アンダース･ネルソン
出演：(３点リーダー以降の人名は日本語吹替版のキャスト)
アンソニー･タン(��浩光)=阿光…堀内賢雄
チャーリー･チョウ(曹査理)=アレクサンダー･曹…郷里大輔
シー･キエン(石堅)=茅山堅…北村弘一
トー･シャオミン(杜少明)=阿杜…緒方賢一
チョン･シャウシエン(莊淑賢)=スーザン…勝生真沙子
ファン･ヤンジー(黄恩慈)=阿嬌…高乃麗
トニー･プーン(潘健君)=阿盧…谷口節
シン･フイ･オン(成奎安)=西周王/キョンシー
マック･ドゥロー(麥徳羅)
−解説−
西周時代の王のミイラがキョンシーを率いて復活､町を大騒動に巻き込むというアクション･ホラー。『野獣たちの挽歌』(86年､テレビ放映)などのアンソニー･タン(��浩光)､『九龍の眼』(88年)などのチャーリー･チョウ(曹査理)､『ヤング･マスター』(80年)などのシー･キエン(石堅)､『燃えよデブゴン３』(78年､テレビ放送)のトー･シャオミン(杜少明)､『カンフー大作戦』(78年､ＤＶＤのみ)のトニー･プーン(潘健君)らが出演。監督は『霊幻道士』(85年)の原案を担当したホァン･イー(黄鷹)。86年作。
−物語−
戦国時代の中国､西周の王が不慮の死を遂げた。金と玉の甲冑に覆われた遺体は､天変地異により変化し地中深く復活の時を待つ…。時は移り､王が眠る土地に新任の長官･アレクサンダー･曹(曹査理)が赴任してきた。キョンシーを信じない彼は墓地山から玉の一部が見つかったことから､地元の道士･茅山堅(石堅)の忠告を無視して山に爆薬を仕掛け､王の遺体を持ち出してしまう。キョンシー騒動の混乱のなか､復活し狂暴化した王様キョンシーと弟子を引き連れた茅山堅との闘いの火蓋が切って落とされた…。
香港 エターナル･フィルム作品 86年 90分 カラー 日本劇場未公開(ビデオ→TV)
製作：パル･ミン 原作：ジョニー･リー 監督：ホァン･イー 脚本：ホァン･イー／レイ･ウィンカイ 撮影：チェン･トン･シュン 武術指導：トニー･プーン／ベンツ･コン 音楽：アンダース･ネルソン
出演：(３点リーダー以降の人名は日本語吹替版のキャスト)
アンソニー･タン(��浩光)=阿光…堀内賢雄
チャーリー･チョウ(曹査理)=アレクサンダー･曹…郷里大輔
シー･キエン(石堅)=茅山堅…北村弘一
トー･シャオミン(杜少明)=阿杜…緒方賢一
チョン･シャウシエン(莊淑賢)=スーザン…勝生真沙子
ファン･ヤンジー(黄恩慈)=阿嬌…高乃麗
トニー･プーン(潘健君)=阿盧…谷口節
シン･フイ･オン(成奎安)=西周王/キョンシー
マック･ドゥロー(麥徳羅)
−解説−
西周時代の王のミイラがキョンシーを率いて復活､町を大騒動に巻き込むというアクション･ホラー。『野獣たちの挽歌』(86年､テレビ放映)などのアンソニー･タン(��浩光)､『九龍の眼』(88年)などのチャーリー･チョウ(曹査理)､『ヤング･マスター』(80年)などのシー･キエン(石堅)､『燃えよデブゴン３』(78年､テレビ放送)のトー･シャオミン(杜少明)､『カンフー大作戦』(78年､ＤＶＤのみ)のトニー･プーン(潘健君)らが出演。監督は『霊幻道士』(85年)の原案を担当したホァン･イー(黄鷹)。86年作。
−物語−
戦国時代の中国､西周の王が不慮の死を遂げた。金と玉の甲冑に覆われた遺体は､天変地異により変化し地中深く復活の時を待つ…。時は移り､王が眠る土地に新任の長官･アレクサンダー･曹(曹査理)が赴任してきた。キョンシーを信じない彼は墓地山から玉の一部が見つかったことから､地元の道士･茅山堅(石堅)の忠告を無視して山に爆薬を仕掛け､王の遺体を持ち出してしまう。キョンシー騒動の混乱のなか､復活し狂暴化した王様キョンシーと弟子を引き連れた茅山堅との闘いの火蓋が切って落とされた…。
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コメント(7)
今回､『幽幻道士』の後にＴＢＳで全国ネット放送され､その前後に同局の系列会社(当時)からビデオ発売された３作を取り上げておりますが､そのなかでは演出･アクション･キャラクターともバランスが取れた面白さを備えており､Ｂ級ながら何度でも愉しめる作品だと思います。日本では､1987年末にまずビデオが発売され､それから半月後の88年お正月に午前のスペシャル枠で２ヶ国語版で放送されました(厳密にはローカル枠ですが､大部分のネット局で放送されたようです)。
特定の主役がいない集団劇で､キョンシーのみならず､様々なキャラの霊体が登場するというのは､サモ･ハン･ホラー３部作の『霊幻百鬼』(83年)や本家シリーズ第３弾『キョンシーの七不思議』(87年)に近いモノがあります。
中国で一番最初のキョンシーという設定もユニークで､金と玉の鎧(正式には｢金縷玉衣｣と言います)に包まれたミイラ状態の怪物が暴れ回る様は､いわゆる"モンスター･ディザスター･ムービー"としての側面も表しています。
監督のホァン･イー(黄鷹)は､『妖術秘伝･鬼打鬼』(80年)の脚本や『霊幻道士』(85年)の原案を手がけており､サスペンス描写に抜かりはありません。制作会社のエターナル･フィルム(画像右が会社ロゴ)は､当時香港で無数に存在した独立プロダクションのなかでも安定した質の作品を送り続けた会社で､別トピでもチラッとふれている『カンフー･ゾンビ』(後刻詳細紹介予定)や『魔界天書』といったビリー･チョン(莊泉利)主演作のほとんどは､エターナル･フィルムでの作品です。
特定の主役がいない集団劇で､キョンシーのみならず､様々なキャラの霊体が登場するというのは､サモ･ハン･ホラー３部作の『霊幻百鬼』(83年)や本家シリーズ第３弾『キョンシーの七不思議』(87年)に近いモノがあります。
中国で一番最初のキョンシーという設定もユニークで､金と玉の鎧(正式には｢金縷玉衣｣と言います)に包まれたミイラ状態の怪物が暴れ回る様は､いわゆる"モンスター･ディザスター･ムービー"としての側面も表しています。
監督のホァン･イー(黄鷹)は､『妖術秘伝･鬼打鬼』(80年)の脚本や『霊幻道士』(85年)の原案を手がけており､サスペンス描写に抜かりはありません。制作会社のエターナル･フィルム(画像右が会社ロゴ)は､当時香港で無数に存在した独立プロダクションのなかでも安定した質の作品を送り続けた会社で､別トピでもチラッとふれている『カンフー･ゾンビ』(後刻詳細紹介予定)や『魔界天書』といったビリー･チョン(莊泉利)主演作のほとんどは､エターナル･フィルムでの作品です。
とにかくこの映画は､道士を演じたシー･キエン(石堅)を始めに､香港のカンフー映画で名立たる猛者たちを苦しめてきた強面の悪役俳優たちが何故か一同にカメオ出演し､一様にコミカルな脱力演技を披露しているのが眼を惹きます。
シー･キエンは別トピでもお伝えしてるように､アメリカと香港の合作映画『燃えよドラゴン』(73年)で伝説のスーパースター､ブルース･リー(李小龍)とクライマックスで対決する悪のボスを演じています。この映画にキョンシー･ホラーをサモ･ハン(洪金寶)と『霊幻道士』(85年)の主演ラム･チェンインが大きく絡んでいたことも､すでにお伝えしました。
『キョンシー大魔王』に出た時には､既に70歳を超えていたシー･キエンですが､本作でも軽妙かつ俊敏な法術の型を見せ､ドタバタな動作にもチャレンジしています。
一方､前半突如登場して物語を引っ掻き回す将軍の幽霊に扮していたのは､ジャッキー･チェンの出世作『スネーキーモンキー蛇拳』『ドランクモンキー酔拳』(ともに78年)で､最後の対決相手を演じていた韓国出身のホァン･チョン･リー(黄正利)です。
実際にもテコンドーの達人で､出演作のほとんどで悪役を演じ､すさまじい蹴り技と強面で強烈な印象を残してきた彼ですが､何とこの映画では一切得意のアクションを見せることなく終始トボケた表情を披露しています。他作品ではありえないこの様は､ある意味"お宝映像"とも言えるでしょう。
不幸にも？『キョンシー大魔王』での黄正利しか知らないという方は､下の動画にて超絶な彼氏の荒くれっぷりに驚愕して下さい↓
一方､中盤で地方長官の美人秘書をねらう清朝将軍の亡霊を演じていたのが､ワン･ロンウェイ(王龍威)です。彼はこのコミュでは何度となく名前を出してきた香港最大の映画会社ショウ･ブラザースで活躍していたチャン･チェ(張徹)やラウ･カーリョン(劉家良)監督のカンフー映画で､長年悪役を続けていた俳優です。80年代に入ると出演のみならず武術指導や監督まで兼任するようになり､日本でも公開された監督作『シティ･オブ･フューリー』(88年)は､当時流行した"香港ノワール映画"でも佳作の１本です。
キョンシー映画から離れたマニアックな余談ですが､今ご紹介した３人には､単に悪役俳優というのみならず､"(悪役として)黄飛鴻と闘った"という共通項があります。
黄飛鴻(ウォン･フェイフォン)は､清朝末期の中国に実在した武術家で､これまで香港ではその半生と武勇伝が何度となく映画化されており､特に1949年〜70年まで作られた｢黄飛鴻｣シリーズは香港カンフー映画の源流とも言われ､世界最長の映画シリーズとしてギネスブックにも掲載されているほどです。シー･キエンは､その｢黄飛鴻｣シリーズで､常連の悪役として､シリーズの盛り立てに大きく貢献しました。その功績が『燃えよドラゴン』への出演につながっていったのです。
ホァン･チョン･リーの場合は､前述の『酔拳』でのジャッキーの設定が若き日の黄飛鴻という設定なんですね。
そしてワン･ロンウェイは､『ワンス･アポン･ア･タイム 英雄少林拳 武館激闘』(81年､ＤＶＤのみ)という作品で､後年『少林キョンシー』(2004年)などに主演するリュー･チャーフィー(劉家輝)演じる黄飛鴻とハードなカンフーアクションを展開しています。大きなレンタルチェーン店には置いてある場合もありますので､興味があればぜひご覧になってみて下さい。
※黄正利と王龍威の画像は､『キョンシー大魔王』とは関係ございません。
シー･キエンは別トピでもお伝えしてるように､アメリカと香港の合作映画『燃えよドラゴン』(73年)で伝説のスーパースター､ブルース･リー(李小龍)とクライマックスで対決する悪のボスを演じています。この映画にキョンシー･ホラーをサモ･ハン(洪金寶)と『霊幻道士』(85年)の主演ラム･チェンインが大きく絡んでいたことも､すでにお伝えしました。
『キョンシー大魔王』に出た時には､既に70歳を超えていたシー･キエンですが､本作でも軽妙かつ俊敏な法術の型を見せ､ドタバタな動作にもチャレンジしています。
一方､前半突如登場して物語を引っ掻き回す将軍の幽霊に扮していたのは､ジャッキー･チェンの出世作『スネーキーモンキー蛇拳』『ドランクモンキー酔拳』(ともに78年)で､最後の対決相手を演じていた韓国出身のホァン･チョン･リー(黄正利)です。
実際にもテコンドーの達人で､出演作のほとんどで悪役を演じ､すさまじい蹴り技と強面で強烈な印象を残してきた彼ですが､何とこの映画では一切得意のアクションを見せることなく終始トボケた表情を披露しています。他作品ではありえないこの様は､ある意味"お宝映像"とも言えるでしょう。
不幸にも？『キョンシー大魔王』での黄正利しか知らないという方は､下の動画にて超絶な彼氏の荒くれっぷりに驚愕して下さい↓
一方､中盤で地方長官の美人秘書をねらう清朝将軍の亡霊を演じていたのが､ワン･ロンウェイ(王龍威)です。彼はこのコミュでは何度となく名前を出してきた香港最大の映画会社ショウ･ブラザースで活躍していたチャン･チェ(張徹)やラウ･カーリョン(劉家良)監督のカンフー映画で､長年悪役を続けていた俳優です。80年代に入ると出演のみならず武術指導や監督まで兼任するようになり､日本でも公開された監督作『シティ･オブ･フューリー』(88年)は､当時流行した"香港ノワール映画"でも佳作の１本です。
キョンシー映画から離れたマニアックな余談ですが､今ご紹介した３人には､単に悪役俳優というのみならず､"(悪役として)黄飛鴻と闘った"という共通項があります。
黄飛鴻(ウォン･フェイフォン)は､清朝末期の中国に実在した武術家で､これまで香港ではその半生と武勇伝が何度となく映画化されており､特に1949年〜70年まで作られた｢黄飛鴻｣シリーズは香港カンフー映画の源流とも言われ､世界最長の映画シリーズとしてギネスブックにも掲載されているほどです。シー･キエンは､その｢黄飛鴻｣シリーズで､常連の悪役として､シリーズの盛り立てに大きく貢献しました。その功績が『燃えよドラゴン』への出演につながっていったのです。
ホァン･チョン･リーの場合は､前述の『酔拳』でのジャッキーの設定が若き日の黄飛鴻という設定なんですね。
そしてワン･ロンウェイは､『ワンス･アポン･ア･タイム 英雄少林拳 武館激闘』(81年､ＤＶＤのみ)という作品で､後年『少林キョンシー』(2004年)などに主演するリュー･チャーフィー(劉家輝)演じる黄飛鴻とハードなカンフーアクションを展開しています。大きなレンタルチェーン店には置いてある場合もありますので､興味があればぜひご覧になってみて下さい。
※黄正利と王龍威の画像は､『キョンシー大魔王』とは関係ございません。
まだまだユニークな悪役系キャスト､続きますよ〜(笑)
王様キョンシーが復活するきっかけを作ってしまう新任の地方長官に扮しているのが､チャーリー･チョウ(曹査理､画像左)です。
彼は80年代から多くのＴＶドラマや映画に出演している名バイプレーヤーで､特に現代劇で｢ゴーマンで嫌味な背広族のスケベ中年｣みたいな役をやらせたら天下一品。地元香港でも非常に評価の高い俳優です。本作ではアクの強さに加えて､ドジでコミカルな演技も披露しており､出色の存在感を示しています。実質的な主役といっていいかもしれませんね。
キョンシー映画関連では『精霊少女組』(86年､ビデオのみ)にも出演。ジャッキー･チェン監督主演作の『ポリス･ストーリー』第１＆２作にナンバー２クラスの悪役として登場し､トレードマークである眼鏡をジャッキーにブチ割られてます(笑)
その『ポリス･ストーリー』第１＆２作で､悪のボスを演じていたのが､チュー･ヤン(楚原､画像中)。『キョンシー大魔王』では､卑劣な悪役面はどこへやら､やる気満々の新任長官に呆れる村長役でワンシーンだけ登場しています。
実はこの方､1960〜70年代に武侠片(伝奇ロマンをメインとした時代劇アクション)を中心に数々のヒット作を送り出した香港では著名な監督のひとり。80年代からはその独特の個性を買われ､俳優として30本以上の作品に出演しています。
楚原＆曹査理がジャッキーにフルボッコされる(笑)『ポリス･ストーリー』クライマックスを収録した動画です。特に6分30秒以降は､ジャッキー命がけのスタントとともに必見!!↓
そして､王様キョンシーと化す西周王と"縄跳びするキョンシー"の二役で顔を見せていたのが､シン･フイ･オン(成奎安､画像右)です。いかつ過ぎるルックスでありながら､味のある個性派俳優として､『男たちの挽歌』(86年)に始まった80年代中後半の"香港ノワール映画"を中心に､200本以上の映画に出演しています。そのなかでも彼が本作のような形でカメオ出演するケースは､大変珍しいです。
さらなる飛躍が期待された2009年夏､ガンのため54歳の若さで逝去したのが惜しまれます。
※ご紹介した3名の画像は､いずれも『キョンシー大魔王』とは関係ございません。
王様キョンシーが復活するきっかけを作ってしまう新任の地方長官に扮しているのが､チャーリー･チョウ(曹査理､画像左)です。
彼は80年代から多くのＴＶドラマや映画に出演している名バイプレーヤーで､特に現代劇で｢ゴーマンで嫌味な背広族のスケベ中年｣みたいな役をやらせたら天下一品。地元香港でも非常に評価の高い俳優です。本作ではアクの強さに加えて､ドジでコミカルな演技も披露しており､出色の存在感を示しています。実質的な主役といっていいかもしれませんね。
キョンシー映画関連では『精霊少女組』(86年､ビデオのみ)にも出演。ジャッキー･チェン監督主演作の『ポリス･ストーリー』第１＆２作にナンバー２クラスの悪役として登場し､トレードマークである眼鏡をジャッキーにブチ割られてます(笑)
その『ポリス･ストーリー』第１＆２作で､悪のボスを演じていたのが､チュー･ヤン(楚原､画像中)。『キョンシー大魔王』では､卑劣な悪役面はどこへやら､やる気満々の新任長官に呆れる村長役でワンシーンだけ登場しています。
実はこの方､1960〜70年代に武侠片(伝奇ロマンをメインとした時代劇アクション)を中心に数々のヒット作を送り出した香港では著名な監督のひとり。80年代からはその独特の個性を買われ､俳優として30本以上の作品に出演しています。
楚原＆曹査理がジャッキーにフルボッコされる(笑)『ポリス･ストーリー』クライマックスを収録した動画です。特に6分30秒以降は､ジャッキー命がけのスタントとともに必見!!↓
そして､王様キョンシーと化す西周王と"縄跳びするキョンシー"の二役で顔を見せていたのが､シン･フイ･オン(成奎安､画像右)です。いかつ過ぎるルックスでありながら､味のある個性派俳優として､『男たちの挽歌』(86年)に始まった80年代中後半の"香港ノワール映画"を中心に､200本以上の映画に出演しています。そのなかでも彼が本作のような形でカメオ出演するケースは､大変珍しいです。
さらなる飛躍が期待された2009年夏､ガンのため54歳の若さで逝去したのが惜しまれます。
※ご紹介した3名の画像は､いずれも『キョンシー大魔王』とは関係ございません。
初めに申した通り､この映画は群像劇です。ですので､前述したのみならず､個性的なキャストがひしめいています(笑)
チャーリー･チョウ扮する地方長官の腰巾着として登場するトー･シャオミン(杜少明､画像左)。1970〜80年代の香港アクションやコメディーがお好きな方なら､おなじみの顔ではないでしょうか。そのインパクトがあり過ぎるルックスから繰り出す顔芸とコミカルな演技で100本以上の映画やＴＶドラマに出演。特にキョンシー･ホラーの仕掛け人サモ･ハン(洪金寳)主演のコミカル･カンフー映画｢燃えよデブゴン｣シリーズでは常連の存在でした。｢霊幻道士｣シリーズには起用されませんでしたが､その原点となる『鬼打鬼』(80年)で強烈な印象を残したほか､日本では諸々の事情で発売中止となった『香港大怪談 ひなげしのキョンシー』(88年､未公開)にも､やはり個性的過ぎるルックスの俳優ユウ･タオワン(魚頭允､『骸骨キョンシー』などに出演)とのコンビでキョンシーを演じていました。
かと思えば､ジャッキー･チェン(成龍)の代表作『プロジェクトＡ』(84年)では､バーテン役でフツーのお芝居を披露するなど､芸達者な面を披露しています。
道士シー･キエンのドジな弟子役を演じたアンソニー･タン(��浩光､画像中)は､水泳選手から転身し80年代半ばよりアクションやラブストーリーが題材の映画やＴＶドラマへコンスタントに出演していた人気２枚目俳優でした。現在は実業界で活躍しているようです。
劇中で見事なあん馬アクションを見せてくれたトニー･プーン(潘健君､画像右)は､香港では著名な武術指導家として知られ､この映画のように主演クラスで活躍するのは非常に珍しいです。『カンフー大作戦』(80年､ＤＶＤのみ)という作品では､香港映画界で長く活躍した日本人俳優･倉田保昭さんとの共演を果たしています。
※杜少明の画像は､『妖術秘伝/鬼打鬼』の一場面をキャプチャーしたものです。
チャーリー･チョウ扮する地方長官の腰巾着として登場するトー･シャオミン(杜少明､画像左)。1970〜80年代の香港アクションやコメディーがお好きな方なら､おなじみの顔ではないでしょうか。そのインパクトがあり過ぎるルックスから繰り出す顔芸とコミカルな演技で100本以上の映画やＴＶドラマに出演。特にキョンシー･ホラーの仕掛け人サモ･ハン(洪金寳)主演のコミカル･カンフー映画｢燃えよデブゴン｣シリーズでは常連の存在でした。｢霊幻道士｣シリーズには起用されませんでしたが､その原点となる『鬼打鬼』(80年)で強烈な印象を残したほか､日本では諸々の事情で発売中止となった『香港大怪談 ひなげしのキョンシー』(88年､未公開)にも､やはり個性的過ぎるルックスの俳優ユウ･タオワン(魚頭允､『骸骨キョンシー』などに出演)とのコンビでキョンシーを演じていました。
かと思えば､ジャッキー･チェン(成龍)の代表作『プロジェクトＡ』(84年)では､バーテン役でフツーのお芝居を披露するなど､芸達者な面を披露しています。
道士シー･キエンのドジな弟子役を演じたアンソニー･タン(��浩光､画像中)は､水泳選手から転身し80年代半ばよりアクションやラブストーリーが題材の映画やＴＶドラマへコンスタントに出演していた人気２枚目俳優でした。現在は実業界で活躍しているようです。
劇中で見事なあん馬アクションを見せてくれたトニー･プーン(潘健君､画像右)は､香港では著名な武術指導家として知られ､この映画のように主演クラスで活躍するのは非常に珍しいです。『カンフー大作戦』(80年､ＤＶＤのみ)という作品では､香港映画界で長く活躍した日本人俳優･倉田保昭さんとの共演を果たしています。
※杜少明の画像は､『妖術秘伝/鬼打鬼』の一場面をキャプチャーしたものです。
さて､上にある左と真ん中の画像をご覧下さい。皆様ご存知｢幽幻道士(キョンシーズ)｣シリーズのチビクロこと陳子強(チェン･ツーチャン)と､金おじいさんこと金塗(キン･トー)の共演映像の一部です。初めてご覧になる方もいると思います。こんな場面､｢幽幻道士(キョンシーズ)｣シリーズにはなかったですよね？
実はこの映像､『キョンシー大魔王』が台湾で公開されるにあたり､急遽映画の冒頭とラストに追加撮影されたフッテージの一部なのです。
『再来!キョンシーズ/ドラゴンキョンシー』のトピックでもご案内した通り､当時の台湾では『霊幻道士』に始まるキョンシー･ホラーが子供たちの間でも大評判を呼んでいましたが､作品の性質上､恐怖場面や残酷描写が子供たちにショックや悪影響を及ぼさぬよう､"あくまで映画はフィクションであり､ファンタジーです"ということを提示するため､"年長者と子供"というシチュエーションで現代劇の寸劇を追加撮影し､映画の冒頭やラストに付け足したのです。何度か当コミュでも取り上げた『幽幻道士』第1作の｢月曜ロードショー｣放送版でのＯＰとＥＤにあった金おじさんと子供たちの映像(画像右)は､まさにそうした経緯で撮影された映像なのです。これもよく見ると､テンテンとスイカ頭が本編よりも明らかに成長しており､本編撮了後に追加撮影された映像であることがわかります。
ちなみに､『キョンシー大魔王』の本編自体は香港で制作された作品であり(屋外の撮影は香港郊外の島しょ部で行われたと思われます)､当然ですが台湾在住の陳子強や金塗は､本編には一切登場しません。おそらく台湾サイド独自の判断でこのふたりを起用し追加撮影したと思われますが､ではなぜ陳子強や金塗だったのか？ という疑問が出てきます。現状『キョンシー大魔王』の台湾での公開日は特定できていませんが､ふたりの配役には日本での『幽幻道士』のブレイクが影響していたに違いありません。
とすれば､この映像自体は陳子強の容貌や服装から87年初夏､つまり台湾での『新桃太郎』公開が終わり､テンテンことシャドウ･リュウが初来日を果たす前後に撮影された可能性が大きいと思われます。
さらに付け加えるならば､台湾サイドとしては､陳子強と金塗の出演場面を加えた台湾公開版『キョンシー大魔王』を､上映または放映目的で日本へ売り込もうとしたのではないか､そんな思惑も浮かび上がってくるのです。
実はこの映像､『キョンシー大魔王』が台湾で公開されるにあたり､急遽映画の冒頭とラストに追加撮影されたフッテージの一部なのです。
『再来!キョンシーズ/ドラゴンキョンシー』のトピックでもご案内した通り､当時の台湾では『霊幻道士』に始まるキョンシー･ホラーが子供たちの間でも大評判を呼んでいましたが､作品の性質上､恐怖場面や残酷描写が子供たちにショックや悪影響を及ぼさぬよう､"あくまで映画はフィクションであり､ファンタジーです"ということを提示するため､"年長者と子供"というシチュエーションで現代劇の寸劇を追加撮影し､映画の冒頭やラストに付け足したのです。何度か当コミュでも取り上げた『幽幻道士』第1作の｢月曜ロードショー｣放送版でのＯＰとＥＤにあった金おじさんと子供たちの映像(画像右)は､まさにそうした経緯で撮影された映像なのです。これもよく見ると､テンテンとスイカ頭が本編よりも明らかに成長しており､本編撮了後に追加撮影された映像であることがわかります。
ちなみに､『キョンシー大魔王』の本編自体は香港で制作された作品であり(屋外の撮影は香港郊外の島しょ部で行われたと思われます)､当然ですが台湾在住の陳子強や金塗は､本編には一切登場しません。おそらく台湾サイド独自の判断でこのふたりを起用し追加撮影したと思われますが､ではなぜ陳子強や金塗だったのか？ という疑問が出てきます。現状『キョンシー大魔王』の台湾での公開日は特定できていませんが､ふたりの配役には日本での『幽幻道士』のブレイクが影響していたに違いありません。
とすれば､この映像自体は陳子強の容貌や服装から87年初夏､つまり台湾での『新桃太郎』公開が終わり､テンテンことシャドウ･リュウが初来日を果たす前後に撮影された可能性が大きいと思われます。
さらに付け加えるならば､台湾サイドとしては､陳子強と金塗の出演場面を加えた台湾公開版『キョンシー大魔王』を､上映または放映目的で日本へ売り込もうとしたのではないか､そんな思惑も浮かび上がってくるのです。
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