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気になる韓国語〜中級上級者向けコミュの【雑記帳】沙汰

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■地滑り、山崩れ、土砂崩れ、雪崩(なだれ)

久しぶりにちょっと奥の深い、面白い言葉に遭遇しました。

「沙汰」は現代の日本語では5つの意味がありますが、
主には
1.御無沙汰(ごぶさた)しています
2.取り沙汰(とりざた)される
3.警察沙汰(けいさつざた)になる
の3種類の意味で主に使われます。
(残りの2種類については後ほど説明します)

1は「便り」「知らせ」「音信」
2は「話題」「うわさ」
3は「事件」「事態」「行為」
という意味ですね。

ところが、韓国では(少なくとも現代韓国語では)このような意味では全く使われていません。

標準国語大辞典には
1.산비탈이나 언덕 또는 쌓인 눈 따위가 비바람이나 충격 따위로 무너져 내려앉는 일.
2.사람이나 물건이 한꺼번에 많이 쏟아져 나오는 일을 비유적으로 이르는 말.
の2つの意味しか載っておらず、
いずれも「(土砂や雪、人などが)どっと押し寄せて来ること」を指しています。

なぜ日韓でこうも意味が違うのか、不思議に思って漢字の意味を調べたところ

「沙」は「砂」
「汰」は「強い勢いでたっぷりと水を流す、すすぐ」
という意味であることがわかりました。

この意味を直接的に表しているのは韓国語のほうですね。
「砂」が「強い勢いでたっぷりと流れる」わけですから。

では、なぜ日本語では「知らせ」「話題」「事件」などの意味になったのか、
それはどうやら最初に触れた5つのうちの残りの2つの意味にヒントがあるようです。

4.物事を処理すること。特に、物事の善悪・是非などを論じ定めること。裁定。また、裁決・裁判
    →「地獄の沙汰も金次第」と言う時の「沙汰」です
5.決定したことなどを知らせること。通知。また、命令・指示。下知
    →「沙汰があるまで待て」「詳細は追って沙汰する」などと使うようです。動詞にもなるんですね。

この2つの意味は、「砂金採りのように水中で砂などをすくって揺すり、不必要な砂を捨てて米や砂金を選び分ける」というもともとの意味から、「不要・不良なものを排除して必要で正しいものを選別する」と派生し、「正しい判断」=「採決」「指示」などに拡大したもののようです。
これがさらに「知らせ」「話題」「事件」に派生するにはかなりの時間と展開が必要な気がしますが、韓国語では「実際に物を流す」ところで止まってしまったものが、日本語では「余分な物を流して、正しい物だけを残す」ところまで至ったということでしょうか。

いずれにしても、日本語の感覚で「沙汰」を考えているだけでは、「눈사태(雪崩)」「사태가 나서 교통이 마비되다(土砂崩れが起きて交通が麻痺した)」などという意味は絶対に出てこないでしょうね。
むしろ「沙汰」という漢字を思い浮かべずに「사태」は「사태」だと固有語のように丸暗記してしまったほうが楽かもしれません。(面白みには欠けますが)

余談ですが、この「사태(沙汰)」はたまたま韓国語では「事態」と全く表記も発音も同じで、日韓辞典で「沙汰」を引くと「사태」と出てくるので、「あー、日本語でも韓国語でも「沙汰」は「沙汰」なんだ!」と一瞬喜んでしまいそうになりますが、この「사태」は「事態」のことであり、意味は「사건」です。
これをきっちりつかんでいないと、上の「사태가 나서 교통이 마비되다」も「事故が起きて交通が麻痺した」と誤訳してしまいます。日本語の「沙汰(사태)」は「事態(사태)」と意味が共通しますが、韓国語の「사태(沙汰)」と「사태(事態)」は全く意味が違います。

色々説明しすぎて余計にややこしくなったかな。。。(笑)

コメント(1)

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