ＳＯＮＧＳコミュの第256回　華原朋美

更新　校正　のちほどです。

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こんばんは華原朋美です。私は去年５年半ぶりに歌手として復帰することができました。
今歌が歌えることを心から嬉しく思います。今日はこれまで歩んできた道のりをお話しし
ます。
　　　　語り：守本アナウンサー＞華原朋美さん。大ヒット、失恋、引退、そして復帰。
　　　　壮絶な人生を歩んできました。 1990年代にミリオンヒットを連発し時代をリードす
　　　　る女性歌手として活躍。しかしふとしたきっかけで手にした睡眠薬と精神安定剤を
　　　　過剰に摂取し、その人生を迷わせました。
　　　　長く辛い薬物との戦いを支えてくれた家族の存在。華原さんをずっと見守ってきた
　　　　お兄さんが戦いの日々を語ります。
　　　　「SONGS」華原朋美。恋に仕事に人生に絶望した華原朋美さん。今夜は復帰に至る
　　　　苦悩、そして希望の物語をお届けします。

　　　　栃木県北部の那須高原の麓に広がる那須高原。休養中華原さんはここを頻繁に訪れ
　　　　自然や動物たちとの触れ合いを通じ心と体をリフレッシュしてきました。

アルパカちゃん！はい　おいで。ほら　びっくりしてるの？びっくりしてないの。
はい　ごめんね　ごめんね。　かわいいね　温かい　かわいい　かわいい〜
何で食べないの？ 信用ない？ 信用なくすと築くの大変だからね。walk！walk！
東京でアルパカ歩かしたら人気者ですよね。
優しい気持ちになれますね。ここはいいですね。

　　　　華原朋美さんは1974年、東京生まれ。 3人の男兄弟に囲まれて育ちました。
　　　　バレーに体操、乗馬に水泳、運動神経抜群の明るい女の子でした。中学生の頃から
　　　　芸能界に憧れを抱き高校在学中から雑誌のモデルを始めます。卒業後はグラビア・
　　　　アイドルとして活躍した華原さん。 20歳の時大きな転機が訪れます。
　　　　大物音楽プロデューサーに見初められ話題の新人歌手としてデビューしたのです。

お姫様ですね。あれは。その当時付き合っていた方もすごく調子がいい状況になっていて、
出す曲出す曲が全て売れてみたいな。その彼女としても優しくしてもらえましたし、まさに
お姫様のような感じだったのかな。

　　　　デビュー2作目の「I BELIEVE」がミリオンヒット。その年の新人賞総なめにします。
♪I BELIEVE
　　　　3作目の「I'm proud」この曲を収録したアルバムは300万枚を超える売上を記録。
　　　　この年の紅白歌合戦に初出場しました。
♪I'm proud
　　　　華原さんの兄忠道さん。高齢者用住宅を運営しています。デビューしていきなり
　　　　トップスターとなり自分たちと全く違う世界で暮らし始めた妹の異変に気がついて
　　　　いました。
忠道さん＞

　　　　憧れの芸能界で瞬く間に夢を叶た華原さん。しかしデビューから2年恋愛が思うよう
　　　　にいかず歌手としての将来に不安を抱くようになります。
恋愛もうまくいかなくて、歌もこれから先、歌えなくなるんだろうみたいな、そういう不安
ばかりで、不安不安不安みたいな…絶対いなくなっちゃうんだなって。なんかね自分の中で
確信してた。捨てられるっていう…なんかそれはすごい思ってましたね。

　　T:＞食べるもんはカップラーメンとか、そういうものしか食べてないようで、そこに机
　　の上に大量の薬が見られるようになっていったんですね。
　　これどうしたの？って聞いたら、寝れない時だとか心が落ち着かない時に飲みなさいと
　　いうことで先生からだしてもらったお薬なんですっていう話で、見てみたら睡眠薬とか
　　精神安定剤とかそういう類のものがたくさん置いてあってですね。

　　　　1998年音楽プロデューサーと破局。公私にわたるパートナーを失い新たな方向性を
　　　　模索する仕様に迫られます。バラエティー番組では司会やコントに挑戦。

　　　　ミュージカルにも出演し活躍の場を広げました。

　　　　このころ私生活では新たな恋が芽生えます。しかし思うようにいかず華原さんの心
　　　　の闇は深くなります。

だから男の人ができると私、ほんとにだめなんですね。じゃその人とお付き合いしますって
なって、それまで大事にしてきたものとか私を大事にしてくださった方々とか家族を含めて
そうなんですけど、そういう大切なことをどっかに捨てちゃうんですよね。いつも。

　　　　仕事、恋愛、何もかもうまく行かず心のバランスを崩した華原さん。逃げ道は薬でし
　　　　た。大量の睡眠薬や精神安定剤を口にしもはや薬物に依存していきました。

　　　　深刻な薬物依存からなんとか彼女救おうと必死に支えた家族。
　　　　しかしそのサポートがかえって状況を悪化させているのではないか。そう考えた家
　　　　族は華原さんからの連絡に一切応じなくなります。
　　　　そして2007年所属事務所は契約の解除を発表。仕事のキャンセルが相次ぎ芸能活動
　　　　を続けられる状況ではありませんでした。
　　　　華原朋美引退32歳デビュー12年目のことでした。

　　　　なんとしても薬を絶つため家族は華原さんを精神病院の閉鎖病棟へ入院させました。
一番初めに入った時は、ほんとに「出せこら」という言葉づかいさえも「出せこら！」とか
そういう感じで壁を叩く。それで安定する注射みたいなのを打たれて、全然力入りませんみ
たいな、なんかそういう感じだったんですね。でも最後のほうとかは、「私何か悪いことを
したんだな」ってそこで初めて気がつくみたいな。

　　　　入退院を繰り返し3年かけてようやく薬を絶つことに成功。壮絶な戦いでした。
　　　　退院後、華原さんは規則正しい生活送りリハビリに励みました。
　　　　退院から1年、華原さんはお兄さんが運営する高齢者用住宅へ通いお年寄りと触れ合
　　　　うようななります。
　　　　薬物依存から抜け出しこれから先の人生について考え始めた華原さん。もう一度歌
　　　　いたいと思いました。もう一度歌っている姿を家族家これまで支えてくれたみんな
　　　　に見せたい。それが何よりの恩返しになると華原さんは思いました。
　　　　スポーツジムに通いボイストレーニングを再開。全力で走る歌手復帰を目指しまし
　　　　た。事務所解雇されて５年半ついに復活の時が訪れました。

I'm proudこの曲と出会ったとき私は21歳でした。当時は素敵なラブソングをいただいたと思
い歌っていました。あれから17年、私の人生とこの曲が今とても響き合うと感じています。
これまで支えてくれた家族そしてみんなに感謝の気持ちを込めて

I'm proud

　　　　華原さんは今年7年ぶりにレコーディングを行いました。
　　　　曲はミュージカル「レ・ミゼラブル」の劇中歌「夢やぶれて」去年映画化され大ヒッ
　　　　トした「レ・ミゼラブル」娘を養うため娼婦に身をやつしたファンテーヌが人生に絶
　　　　望して歌うのが「夢やぶれて」です。この曲は紅白歌合戦でスーザン・ボイルが歌っ
　　　　たことでも話題になりました。
 
復帰して4ヶ月。私は決して強くなった訳ではありません。誘惑に負けそうになる自分もまだ
います。でも、もうあの絶望を味わいたくありません。
今歌える喜びをかみしめながら歌います。

夢やぶれて