ＳＯＮＧＳコミュの第237回　小泉今日子

更新　徐々に行います。
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　　　　語り：守本アナウンサー＞今日は小泉今日子さん。 80年代、それまでの常識を
　　　　やぶっていった前代未聞のスーパーアイドル。
　　　　今年デビュー30周年を迎えました。

こんばんは。小泉今日子です。最近の私は女優としてお芝居をしたり、ちょっとした文章
を書いたり。もちろん歌を歌ったり。おかげさまで今もとても充実した日々を過ごしてい
ます。それが可能になっているのはアイドル時代があったからじゃないでしょうか。
私、とてもあの時代に感謝しているんです。30年前、16歳の私が何を考え何を感じていた
のか。今日は小泉今日子の青春をたっぷりお話ししたいと思います。
「SONGS」アイドルってやっぱり最高

　　　　渋谷や原宿は仕事でもプライベートでも小泉さんにとって思い出深い場所です。
特に原宿は、まだデビューする前の中学生の頃とかに、毎週日曜日に友達と遊びにきてい
て、あそこの歩行者天国で友達が踊ったりしているのをよく見ていました。し、そこから
歩いて、それこそこの公園通り歩いて渋谷の方まで来たりっていうのは、学生時代もして
ましたし。

　　　　1966年生まれ。神奈川県厚木市出身。3人兄弟の末っ子。テレビの中のアイドルに
　　　　憧れる少女でした。
適当にやんちゃな女の子だったと思いますけど、ただ割と一人でいる時間が好きで、よく
一人で学校さぼったりするようなだめな中学生でした。

　　　　中学生の時、テレビのオーディション番組に出演。
　　　　見事合格してデビューのきっかけをつかみます。
別に歌が好き、歌うのがすごい上手だとか言われたこともないし、人前に出るのがすごい
得意だったわけでも好きだったわけでもないんですけれども、なんかお友達とかも皆オー
ディション受けに行ったりしてて、じゃ話のタネに私も…みたいな感じで、受けにいった
ら人生が変わっちゃいました。

　　　　16歳でデビュー。キャッチフレーズは「微笑少女。君の笑顔が好きだ」
　　　　「花の82年組」と呼ばれたアイドルの当たり年。
　　　　中森明菜、シブがき隊、堀ちえみなど同期の強力なライバルたちの中で決して
　　　　目立った存在ではありませんでした。
楽しいとか演じるとかより意外と自分に与えられた職業っていう意識が強かったので、
一生懸命やってましたね。なんか自分の意思で動きたかったし、自分の考えで動きたかっ
たので、それをわかったもらうためにきちんと仕事をして、きちんと大人と向き合いたい
なっていう風にやってたと思います。

(映像：公園通りの坂を上りきって、NHK放送センター前の交差点を渡るキョンキョン)
NHKですね。レッツゴーヤングっていう収録番組があって、それをいつもNHKホールで
収録してて、たくさんここで歌った記憶はありますね。

♪春風の誘惑 (1983年当時の映像)
この時ショートカットにして、ショートカットにしたけど、先に衣装を注文してたんで
髪型と衣装が全然あってないかな。ほら！(笑
　　　　所属事務所に無断でショートカットにしました。周りのスタッフも驚いたイメー
　　　　ジチェンジ。この頃から人気は急上昇。一気にトップアイドルに上り詰めます。

この頃ってまだ歌う人たちもヘアメイクさんとかついてなくて、セルフでやってたころです
ね。衣装もいくつか作ってもらって自分で管理してみたいな。

何かその「アイドル」って十代の時に辞書で調べたことがあります。
で、「偶像」って出てきました。で、そういう偶像っていうことが悪い意味でも使われてい
るような気もしたから、でもそのアイドルっていう言葉の意味自体を、もうちょっと深いも
のにできたらいいなと思って、働いてような気がします。

　　　　自由奔放な発言は注目を集め、先鋭的なクリエーターと組んだ過激なビジュアルは
　　　　話題を呼びました。それまでのアイドルにはない独自の存在感を確立していきます。
まだまだ80年代90年代とかって、それまであるものを壊すっていう現象があった気がしま
せん？　ロックとかパンク魂みたいなのがまだ費やしたような時代だった気がするので、何
となくそれを意識的にも無意識にも自分も楽しんでいたような気がしますね。

　　　　紅白歌合戦には５回出場。毎回斬新な衣装でお茶の間を驚かせました。

(映像:：♪渚のはいから人形 1984年紅白歌合戦）
これ本番。でも本番前に衣装の後が壊れちゃって、ちゃんと閉まってない状況で、もう出て
行ったんです。パンツ丸だしですね。

(映像：♪なんてたってアイドル 1985年紅白歌合戦）
これはまた筋肉を意識した、斬新な。頭は脳みそを意識してるっていう。ほんとにすみませ
んね。

　　　　80年代に新しいアイドル像を作り上げた小泉今日子さん。
　　　　2012年、今何のために歌うでしょうか。
ほんとに10代の頃から歌を歌っていて、それで応援してくれる方と共に、青春を過ごして
みんなそれぞれ仕事を持ったり就職したり自分の人生がパーっと始まるところぐらいまで
ほんとに共に生きる時間があったような気がするんですけど。
最近やっぱり思ったのは、そういうみんなと過ごした青春、みんなの青春とかにこれから
ひとつずつ恩返しとか、あと責任をとるとかそういう時間ああったらいいなと思って。
それが今歌うことの理由かなと思ってますね。

　The Stardust Memory 〜ヤマトナデシコ七変化〜
　素敵なラブリーボーイ〜半分少女〜私の１６才〜
　艶姿ナミダ娘〜渚のはいから人魚

　　　　あれから30年。今再びアイドルの時代と言われています。小泉さんは後輩たちの
　　　　姿に何を思うのでしょうか。
大変な仕事だなと今は客観的に思えるんですけど、だけど絶対にそも時代時代に必要な
誰かがそこにいなくちゃいけない、うーん、そういう席なんだと思うんですよね。ポジ
ション。やっぱりティーンエイジャーの子たちが生まれて初めて誰かをカッコいいとか
かわいいとか擬似的だけれども、人を好きになるって気持ちを覚える、そして応援する。
それがあるとすごい世に中が健全なような気もして、だから誰かがそこにどの時代も必
ず座らなくちゃいけない。で、座ってるときはすごく大変だと思うんです。自分の心や
身体をコントロールするのが。でも座ったことのある私から言わせてもらえば、そこに
今座っている時間すべてが、もうあとから全部笑えるようになるし、財産になるので。
でも、座りたくても座れない人ももちろんいる椅子で。だから本当に頑張っている姿を
見ると私もすごく応援したくなりますね。夜中にそういうアイドルの人たちの映像をイ
ンターネットで見たりしますよ。それで自分も元気づけられたりするときもあります。

　　　　「100パーセント」「50年後もキスして」という歌詞が印象的な新曲です。

46歳、今の私だから歌える歌を訴えたい。100%この気持ちきっとどんな世代の女性にも
共感してもらえるはずです。

100%