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イタリアでオペラを見ましょうコミュのパルマのイル・トロヴァトーレはミスキャスト

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日記にも書いた内容とおなじですが
今年のパルマのヴェルディフェスティバルの初日の演目イル・トロヴァトーレは、最低だった。初日に歌ったノルマ・フェンティー二、この人は、ソットボーチェがなく、歌い方が単調で、レオノ―ラの心境とか状況とかに応じて声の色を変えるとか、そういう考えて歌うということが出来ない、ただ容姿がまあまあで、声量があるというだけのつまらない歌手だった。私は、このトロヴァトーレを聞くためにマリア・カラスとテオドッシュウがボローニャの歌劇場で歌ったCDを毎日聞いて行ったが、ノルマ・ファンティー二は、「恋はバラ色の翼に乗って」を歌っても拍手はパラパラで、ブラバーは一つも出なかった。初日で拍手を浴びたのは、レオ・ヌッチだけだった。
そして2回目のイル・トロヴァトーレを10月23日に見て来た。マンリーコがフランチェスコ・ホン、ル―ナ伯爵がクラウディオ・スグラ、アズチェーナが、イリーナ・ミシュラ、レオノ―ラがTeresa Romanoというキャスト、Teresa Romanoは、今年のマチェラータ音楽祭で、運命の力に出演した若手のソプラノ歌手で、その時一緒に聞いていた音楽評論家の千代田晶弘先生は、彼女を一目見て、将来チェドリンスクラスの歌手になると言っていた。私は今回彼女に期待していたが、全く裏切られた。歌い方が単調で、まるでノルマ・ファンティー二のビデオを見ているようでソット・ボーチェがなく、いつも同じ調子でがなりたてるだけだった。この人には、恋はバラ色に乗ってを歌った後、やはり拍手もブラバーもなかった。Teresa Romanoのキャリアを見ると、サレルノの音楽学校で勉強し、そしてブッセトーで開催された2008年の第48回国際ヴェルディの声のコンクールで優勝したというだけで、大した経歴もない。それをこのヴェルディフェスティバルの大舞台、にいきなり主役で6回も歌わせた。これは完全にミスキャストだった。聞くところによるとテオドッシュウは、ノルマ・フェンティー二、テレサ・ロマーノ、10月15日に一日だけ歌ったセレーナ・ファルノッキアの後の4番手にキャスティングされていたらしいが、彼女の方で、断ったという正直言ってTeresaRomanoは、まだアマチュアの様な歌い方だった。多分劇場は、金がなく、テレサ・ロマーノだと安上がりだと思ったのかもしれない。彼女はとてもじゃないがチェドリンスクラスにはあの歌い方では絶対なれないと思った。私がチェドリンスを初めて聞いたのは、トリエステで、アドリアーナ・ルクブルールだったが、出て来た瞬間輝くように美しく、しかも歌も素晴らしく、まさしくディーバというにふさわしかった。音楽雑誌では、テバルディの再来と書かれていた。今回の公演ではバリトンのクラウディオ・
スグラがよかった。イタリア語の発音がクリアで声も柔らかく、歌に味があり、初日にル―ナ伯爵を歌ったヌッチとはタイプは違うが満足した歌で、ブラボーを浴びていた。アズチェーナのイリナ・ミシュラは演技、歌とも迫真の演技と歌で合格だった。最後にマンリーコを歌ったフランチェスコ・ホン、韓国人のテノールで背は160センチ位、声は金属的な固い声で、声量はある。この人も歌い方が単調で、一般的に韓国系の男性歌手は、自分がいかに声量があり、目立とうと力んで歌うが、その典型の様な歌い方だった。周囲との調和は関係なく、自分だけ目立てばよいというスタンドプレー的な言動が鼻についた。レオノ―ラとの2重唱などは、本来テノールの甘い声で抒情的に歌ってほしいが、彼の歌い方は、固く聞いていると疲れる。心地よい声ではない。そして動きが身長が低く、ちょこまかちょこまかと動くので、どうにも主役という雰囲気がしない。しかしまあ歌はそれなりに安定していて、ブラボーも少し出ていた。
しかし後がいけなかった。カーテンコールの時、ドイツの女性がバラの花を
一輪づつ舞台へ投げていた。ホンはなかなかそれを掴めなかったが、一本つかむやいなやそれを両手で掲げ、何と膝まづいて、土下座したのだ。聴衆は何が起こったのかただ唖然としていた。東洋の小さい男が奇妙な仕草をしているなと、皆驚いた。マンリーコというのは、主役である。ホンがどうして
あのようなみっともない姿で膝まづいて顔を床にすりつけたのか、頭の悪い私には理解できなかった。正直いって韓国人の歌手が出るオペラは2度と見たくないというのが、その感想だった。
私が最初にイル・トロヴァトーレを見たのは、フィレンツェで、その時は指揮がリッカルド・ムーティ、マンリーコがボニソルリ、レオノ―ラが確か
リッチャレッリ、アズチェーナは、コソットだった。あの時のムーティの
きびきびした素晴らしい指揮と、コソットのアズチェーナの迫力ある歌が思い出される。その時会場にマリオ・デル・モナコが来ていて、私は彼からサインをもらった。これは我が家の最大の家宝だった。
今年のヴェルディフェスティバルは、主役のノルマ・ファンティー二は初日歌っただけで、評判が悪く交代、メゾのマリーナ・タラソヴァは、初日に凄いブ―を浴び、一日で交代、結局全8回の公演で、レオノ―ラは3人違う人が出演し、アズチェーナも3人というひどいミスキャストだった。しかも当日キャスト変更のチラシもプログラム、場内放送もないので、見ている人は、
誰がその日歌っているのかわかなかった。結局毎日劇場のホームページでキャストを確認するしか方法がなかった。これも不親切な話だ。このように
今年のヴェルディフェスティバルは最悪だった。
以前にシチリアの晩鐘の事を書いたが、結局アルリーゴのファビオ・アルミリアートは、2回歌っただけで、あとは、パルマのアルリーゴ・ボ―イト音楽院の韓国人の学生Kim Myung Hoに任せて、2回歌っただけで、逃げてしまった。
デッシーのマイク使用の件もあり、いい事のなかったヴェルディフェスティバルでした。

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