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聖書研究 福音派版コミュのεκκλησια {教会}

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εκκλησια {教会}

1. 語源
ギリシャ語εκκλησιαは新約聖書に114回用いられている言葉である。(参照:用語分布リスト)語源的にはεκ{〜から}と καλεω{呼ぶ}いう言葉に由来していることを多くの参考資料が認めているが、新約聖書釈義辞典などでは、この語源的意味においては新約聖書のどの箇所からもその本来の役割を担っていない と言及している。
 εκ+καλεωがεκκλησιαという形になり、元の意味が薄まるにつれて古典ギリシャ語においてこの言葉は、投票権をもつ自由男子(奴隷身分にない男子)によって構成される市民集会を表す言葉になった ようである。
 しかし、新約聖書の殆どの箇所においてはこの言葉はキリスト教的意味合いをもって用いられている。具体的に新約聖書におけるεκκλησιαは単なる集会なのではなく、神との関わりにある集会であり、神及びキリストとの関連なしでは語りえない群れのことを指す。それゆえ、パウロ書簡などにおいては地域や場所を限定してこの言葉が用いられているが、その背後に地域や場所などの空間を越えたいわゆる公同教会的な意味合いも含んでいる。
 また、いくつかの文献においては旧約聖書のギリシャ語聖書LXXにおいて、εκκλησιαが用いられているヘブル語lh'q'という言葉との関連も指摘している。このlh'qは旧約聖書において基本的には集会への召集や集まるという行為を意味している.宗教的な集り(申命9:10,10:4,23:1)を初め,民衆の一般的な集り(?列王12:3),婦人たちの集り(エレミヤ44:15)や子供たち(エズラ10:1,ネヘミヤ8:2)への言及,エジプトやアッシリヤの軍隊・民族(エゼキエル17:17,27:27,32:22)を指す場合に用いられているが、全てのlh'qがεκκλησιαに置き換えられているわけでもないため、その関連性に疑問を持つ声もある。(詳細は後述)

2. 意味全体
 εκκλησιαの意味を色々な分類の仕方で説明をすることができるが、基本資料としてBDAG の分類わけを提示する。
εκκλησία, ας, ε (εκ + καλέω; Eur., Hdt.+)
? 規則的に召集された立法府, 集会・議会、 一般的に世界(ギリシャーローマ)において。 使徒 19:39, ここでは「集まり」を単純に示す32、40節と対照
? 人々の臨時の集会、集団、集まり 使徒19:32、40(41)
?信仰を共有した人々, 地域社会、宗教的な集まり、 私達の書物において。 共通のイスラエルの神に対しての関心について。
ⓐ 旧約イスラエル人における集会、宗教的な集まり、(Dt 31:30; Judg 20:2; 1 Km 17:47; 3 Km 8:14;) ヘブル 2:12(Ps 21:23); 使徒 7:38; 
ⓑ 特定の地域、場所におけるクリスチャンの (見たところでは主に2つの理由でギリシャ語のエリアでキリスト教徒の間で人気が高くなった。ギリシャ語の中に見いだされた用語の使用を通してイスラエルとの連続性を確認すること. ヘブル語聖書の翻訳で特に政治的な範囲で「キリスト教徒が乱雑なグループであった」という疑いでも静めるため)
α. 特定のクリスチャングループにおける集会・集団。 大抵は礼拝や共同体の問題についての議論するためのもの。 マタイ 18:17、1 Cor 11:18、比較:14:4f, 12, 19, 28, 35、 比較:2j6  Ac 15:22においては、「使徒および長老」 議会における役割のこと。ギリシャのローマにおいて責任ある全体の会議、市民の集会に法律を提案するためのpolis。 クリスチャンでおいては提供者の家における集会 Ro 16:5;比較:1 Cor 16:19、Col 4:15; Phlm 2、1 Cor 14:33、Ro 16:4、1 Ti 5:16
β. 特定の地方あるいはより大きい地域における現行のキリスト教徒の全体としての修道会あるいは教会、しかし、必ずしも1つの集合場所に限定されているのではなく地理的なエリアで会合する。: Ac 5:11; 8:3; 9:31, 11:26; 12:5; 15:3; 18:22; 20:17; cp. 12:1; 1 Cor 4:17; Phil 4:15; 1 Ti 5:16、
可能性があるものとしてJs 5:14; 3 J 9f。 
明確にエルサレムのクリスチャンと定義されているもの:Ac 8:1; 11:22; cp. 2:47, 15:4, 22;
ケンクレア Ro 16:1; cp. vs. 23;
コリント 1 Cor 1:2; 2 Cor 1:1; Col 4:16; Rv 3:14;
テサロニケ 1 Th 1:1; 2 Th 1:1;
コロサイRv 2:1, 8, 12, 18; 3:1, 7;
エペソAc 15:41; 16:5; Ro 16:16; 1 Cor 7:17; 2 Cor 8:18f, 23f; 11:8, 28; 12:13; Rv 2:7, 11, 17, 23, 29; 3:6, 13, 22; 22:16;
ユダヤのクリスチャン共同体 Gal 1:22; 1 Th 2:14;
ガラテヤ Gal 1:2; 1 Cor 16:1;
アジヤ vs. 19; Rv 1:4, cp. vss. 11 and 20;
マケドニア2 Cor 8:1.
諸団体、各共同体 Ac 14:23. Ac 13:1

ⓒクリスチャンの全世界的な共同体、教会、 Mt 16:18; Ac 9:31; 1 Cor 6:4; 12:28; Eph 1:22; 3:10, 21; 5:23ff, 27, 29, 32; Col 1:18, 24; Phil 3:6; (普遍的な教会と同様のもっと特定すると地方議会あるいは集会. 召集. これは本質的にパウロの手紙の使用例である。それはギリシャにも通じている。 クリスチャンに特有の用語である。

α 神の 1 Cor 1:2; 10:32; 11:16, 22; 15:9; 2 Cor 1:1; Gal 1:13; 1 Th 2:14; 2 Th 1:4; 1 Ti 3:5, 15; Ac 20:28;
β. キリストの Ro 16:16
γ. 神とキリストの 1 Th 1:1
δ. 最初の、霊的な教会

 BDAGの分類における?-C-αのεκκλησια του θεου(神の教会)という用語は、先に述べたように旧約聖書におけるlh'qからきているという説もあるが、LXXとヘブル語聖書間で必ずlh'q=εκκλησιαというわけでもないので、簡単には断定できない。しかし、εκκλησια του θεου(神の教会)という言い回しは、エルサレムにおける初期信仰者達が自らを名乗る際にもういた用語であり、それは彼らの終末論的自己理解と全く一致していたからのようであり、神から召される終末のイスラエルを中心とした観点に立つ表現である。

3. 新約聖書における意味
 パウロ書簡におけるεκκλησιαの用い方は前述したεκκλησια του θεουという用い方と、教会とキリストの体を結びつけた用い方の2種類がある。そこでその二つを分けて解説する。
(ア) パウロ書簡? {εκκληεσια του θεου}
 パウロは既にエルサレムにおいて用いられたεκκληεσια του θεουという言葉を用い、また、その意味合いを発展させて各書簡で用いている。エルサレムにおいて終末における救済共同体という自己理解がメインであったが、パウロは通常一定の地域における受洗者の具体的な群れを想定している。彼の理解ではエルサレムのみに集まる終末の救済を待ち望む群れに留まらず、世界中の至る地域での救いの共同体として用いられる。「教会はその場所的な限定にもかかわらず、信仰的服従の具体的な遂行において待った期意味での神の教会である。 」また、この教会はもはやシナゴーグ(会堂)に集まる教会のみを指すに留まらず、家の教会と呼ばれる家庭においてもたれた信仰の交わりにも及んでいる。その意味でパウロは各書簡の文脈においてはそれぞれの地域、場所の教会を指してεκκληεσιαを用いているが、その理解はむしろ空間を越えたεκκλησιαを持っている。(?コリント1:2)TDNT では、旧約の契約の概念を引き継ぎつつもキリストがもたらした新しい契約によって神に呼び集められた群れという意味合いも持つことが示されていた。
 また、パウロの教会理解にとって各地域の礼拝のための集会という理解も大きい、?コリント14章ではコリントの教会における霊的個人主義への傾斜に対してパウロは礼拝がもつ共同体的性格を強調している。

(イ) パウロ書簡?
 パウロのεκκλησια理解のもう一つ大きなものは、キリストを頭とした教会、キリストの体としての教会という二つのイメージに密接したものである。この理解をよく示しているのがエペソであり、それは夫婦の関係を用いながら述べられている。夫が妻の頭であり、キリストもまた教会の頭である。(エペソ5:23)それゆえ教会は頭なるキリストに対して徹底した服従が求められる。一方、夫婦は神の創造の御業に従って一体となるようにキリストと教会も一体となり、もはやキリストに愛される教会はキリストの体である。これは何か神秘主義的な奥義なのではなく、教会はただ、神の召しに従うことによって、キリストの体であり得る。そして、キリストを呼び入れる神は、新しい契約を設立した古い契約(旧約の)の神であるから。もし神聖さがこの共同体に帰されるなら、それは特質としてではなく神がベースとなり、イスラエルへの約束が今キリスト教徒の群れによって満たされた約束の成就の意味合いをεκκλησιαという言葉の理解に含めている。
 
(ウ) 使徒の働き
 εκκλησιαという言葉は使徒の働きにおいて最も多く用いられている。その時、多くの場合はパウロが宣教した緒教会を指したり、単純にη εκκλησιαということばでエルサレムの原始教会を指す。また、地域教会の集会を表すこともしばしばある。
 使徒の働きにおいて著者ルカは確かにペテロを代表する11使徒を土台とするが、それよりも寧ろ聖霊の導きの中で特に異邦人教会においてはパウロにまで遡る統一的に組織された教会としてのイメージを有しているようである。
 使徒の働きにおいてεκκληεσιαは複数形で用いられることが多くであるが、単数形での用法もあり、その相互は交換可能であるとTDNTは記している。単数形の用法としては使徒9:31であるが、この箇所は特定の地域にある信仰者の総体としての教会を指している。
 また、特に使徒20:28は特別である。「神がご自身の血をもって買い取られた神の教会」これは著者ルカが教会について持つ理解を示している神学的な発言であるが、別に父なる神が受難したと理解されているわけではない。ここから導き出される教会論もキリスト論によって説明されるべきものであり、教会はイエスの死によって救いが与えられた歴史的な救済の場である。

(エ) マタイの福音書
 マタイの福音書のεκκλησιαについて取り扱おうとする時、いくつかの問いが発生する。すなわち、共観福音書においてなぜマタイの福音書にのみしかεκκλησιαという記載がないのか、また、この言葉は主イエスが実際に用いたものであったのか。(もちろん、教会という意図のことばを発せられたとしてもそれはアラム語であったはずであるが)そして、その言葉が現代の私達が意図する。聖書の他の書簡が意図するクリスチャンの群れを指していたものであったのか。という問いである。しかし、これらを学術的に論証する根拠となるものを提示するのは難しい。リベラルな見解を含む新約釈義辞典では、「主イエスの元々の発言には含まれておらず、第二世代のキリスト教徒によるものである。」 と述べる。文学的批判はマタイにおけるεκκλησιαが王国βασιλειαの意味合いを含んでいない、つまり、福音書にみられる終末論的な意味合いを持たない。それはイエス自身は終末がすぐ近くに迫っていると理解しており、イエスの死後、教会が設立され発展していくとは思っていなかったというのである 、また、ほかの福音書で言及がないこと、などがあげられる。しかし、これらは決定的なものではない。
 しかし、共同体をもたないメシア概念というのはユダヤ人にとって考えられないことであり、前記しているBDAGやTDNT、Hardsayingまた、中澤氏においてマタイの福音書におけるεκκληεσιαはヘブル語のlh'qとの関係の可能性があげられている。lh'qは神の民全体の集いであり、イエスはマタイ16:18においてイスラエルに取って代わる新しい「神の民」をここで述べている という。

(オ) 新約聖書における教会のイメージ
 εκκληεσιαということばは実に多くのイメージをもって新約聖書で述べられている。最後にそのイメージの一覧をあげる。
 「神の民」(?ペテロ2:10),「イスラエル」(ガラテヤ6:15,16),「選ばれた種族」(?ペテロ2:9),「聖なる国民」(同2:9),「12の部族」(ヤコブ1:1),「アブラハムの子孫」(ガラテヤ3:29),「割礼のある者」(ローマ15:8‐10),「残された者」(同9:27),「神の神殿」(?コリント3:16),「神の家族」(エペソ2:19),「新しく造られた者」(?コリント5:17),「新しい人」(コロサイ3:10),「王国」(黙示録5:10),「聖霊の交わり」(?コリント13:13),「弟子たち」(使徒6:1),「わたしの友」(ヨハネ15:15‐20),「仕える者」(マルコ10:43),「キリストのからだ」(?コリント12:27),「オリーブの木」(ローマ11:13‐24),「真理の柱・土台」(?テモテ3:15),「上にあるエルサレム」(ガラテヤ4:26),「天にあるエルサレム」(ヘブル12:22),「新しいエルサレム」(黙示録21:2),「地の塩」(マタイ5:13),「キリストの手紙」(?コリント3:2,3),「わたしの枝」(ヨハネ15:2),「神の畑」(?コリント3:9),「神の建物」(同3:9),「キリストの使節」(?コリント5:18‐21),「神の国」(ルカ17:21),「キリストの花嫁」(?コリント11:1以下),

参考文献
・ マタイの福音書註解 中 中澤啓介 いのちのことば社
・ 新聖書辞典 いのちのことば社
・ 新キリスト教辞典、いのちのことば社
・ 新約聖書釈義辞典 教文館
・ Hardsaing of the bible [PETER THE ROCK?]
・ Kittel, G., Friedrich, G., & Bromiley, G. W. 1995, c1985. Theological dictionary of the New Testament. W.B. Eerdmans: Grand Rapids, Mich
・ Arndt, W., Danker, F. W., & Bauer, W. 2000. A Greek-English lexicon of the New Testament and other early Christian literature. (3rd ed.) . University of Chicago Press: Chicago
・ Greek-English Lexicon of the New Testament Based on Semantic Domains

コメント(11)

新約聖書の現代ヘブライ語訳では、קהלהがεκκληεσιαの訳語としてあてられていますが、これは文脈によっては適当でない場合もあるのでしょうか?

わたしは学究者ではないので、ご専門の方のご意見を伺えれば幸いです。
だいぶ昔の書き込みですが、↑のへブル語を見て驚きました!
へブル語載るの?
というわけで、ためしにやってみます。
lh'q' ..だめだ..どうやったんだろ。קהל
直接入力?
ちなみにקהלの訳語としては、スナゴーゲーsunago-ge-がおおいと思います。Gen28:3など。
ヘブル語入力?
ךהעקע
これでいいかな?
えーと、トピとは関係ないですけど。
ヘブル語入力はWindows2000とXPだとわりと簡単にできます。

[コントロールパネル] - [地域と言語オプション] - [言語]タブの[補足言語サポート]のチェックボックスにチェックをいれて、[詳細]ボタンを押して
[テキストサービスと入力言語]ダイアログでヘブル語を追加すればいいだけです。

後は言語切り替えのショートカットを割り当てれば使いたいときに使えます。


ブラウザ上での文字化けは、ブラウザ次第ですねぇ。
ちなみに、 lh'q とかいった記載は、文字化けじゃなくってヘブル語のアルファベット表記です。
職場のXPだとヘブル語出てたのに、
家のwin2000だと、ヘブル語の部分が、・・・の太いやつになってる!

うーんうまくいかなぃ!
>7: 木人 さん
 たぶん、家のWin2000のヘブル語フォントがあまりよくないんじゃないですかね。

J-Bible 3ad とか入れているなら修正パッチを当てると直ったりします。

あとは、どっからヘブル語のフォントをダウンロードして、インストールするかですかね。たしかミルトスのホームページにヘブル語のフォントがあったきがします。
さむえるさんは、XPでも文字化けるんですね。
逆に私のは何で見れるんだろ?

Jばいぶるは持っていないんです。
BibleWorksというソフトは入れています。

ちなみにsyakuraさんの4番の発言で書いているへブル語の一番右、なんだろう?
レーシュにしては下が長いし、もしかして、カフの
最後にくるときの変型?

win2000の方は、言語設定、入力は出来るようにしているんだけど。。
[テキストサービスと入力言語]というのがなかったから、
別のとこかな?
エクレシアの話題が、すっかりヘブライ語入力の話題になってしまって申し訳ないです。

自分は、アジア版英文ウィンドウズXPを英語でインストールし、日本語版のMS Officeを乗せています。

Syakuraさんのご紹介にあるのと同じ方法で、言語バーにヘブライ語を加え、ミクシィでも、MSワードでも、直接ウィンドウズのヘブライ語キーボード配列でヘブライ語入力しています。

母音記号つきのヘブライ語を入力する時は、

Davka Writer
(ヘブライ語専用ワープロソフト)
GlobalWriter
(マルチリンガルのワープロソフト)

を使っています。

GlobalWriterは、コイネーギリシャ語のアクセントつきのギリシャ語も簡単に入力できるし、日本語・ヘブライ語も混在してがんがん入力できるので、便利です。

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