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印象派の集いコミュのポール・セザンヌの絵〜「逆立ちしたジョット」

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ポール・セザンヌは「近代絵画の父」と呼ばれる画家です。
後世の画家達に多大な影響を与えました。

彼の画家としての人生は、決して平坦なものではありません。

セザンヌは、若い頃から頭脳明晰で、絵画のみならず文学的な天分にも恵まれていました。
反面、感情が激しく、極端な人見知りで潔癖症だったため、友人はほとんどいな
かった様です。


それでも中学時代からの親友エミール・ゾラ(作家)や、生涯恩師として慕った
ピサロの後援もあり、画家の道を歩んで行きます。
何より、最初は画家になることを反対しながら、88歳でなくなるまで仕送りを
続けた父親の援助は大きかったのではないでしょうか。
一代で財を成した銀行家である父親を、セザンヌは大変恐れていたと言います。

セザンヌは、光や大気の移ろいをキャンパスに描こうと試みた印象派の技法に
飽き足らなくなり、「印象派の作品をもっと堅固で永続的なものにしたい。」
と考えるようになります。

彼は晩年、若い画家エミール・ベルナールに宛てた手紙に
「自然を円筒、球、円錐によって扱いなさい。」と述べています。
自然を幾何学的な図形に単純化して再構成する技法は、後にピカソや
ジョルジュ・ブラックに影響を与え、キュピズム(立体主義)に繋がって
いきます。

また、彼の静物画を良く見ると、遠近法的にありえない大きさや角度で
描かれていることがわかります。
彼が数学的に計算した構図は、必ずしも写実的ではないのです。

「西洋絵画の父」ジョットが完成した遠近法(同一視点からの
遠近法)は400年もの間、西洋絵画の重要なルールの一つでした。

彼は遠近法を無視したことにより、「逆立ちしたジョット」と呼ばれたのです。

様々な禁忌に挑戦した彼でしたが、頭脳で知的に再構成することと、目で見た
場合の現実性の調和が必要と考えていたようです。

絵画を見た時に、林檎は林檎として、オレンジはオレンジとして認識されない
といけない。

セザンヌが感じた壁を乗り越えていったのは、ピカソをはじめとした抽象主義の画家達でした。

昨年は、「ジョットとその遺産展」、「セザンヌ主義展」、「巨匠ピカソ展」が話題になりました。
この三人の偉大な画家の展覧会が同じ年に開催されたことは、個人的に興味深く
感じています。


ジョット・ディ・ボンドーネ『荘厳の聖母(オニサンティの聖母)』
ポール・セザンヌ『リンゴとオレンジ』
パブロ・ピカソ『アヴィニョンの娘たち』










コメント(2)

セザンヌ主義
横浜に見に行きました。

僕には詳しいことはわかりませんが、
絵画の世界にとてつもない影響を与えたみたいですね。

でも、名古屋に行って「印象 日の出」素晴らしい!とか思ってしまう自分には、印象派の画家達がセザンヌを通して超えていったものがまだわかりません。

「奥さんすきだったんだなぁ、良いことだなぁ」とか、のんきに楽しんでます
まもなく、映画「セザンヌと過ごした時間」が公開されますね。
先日、先着特典のクリアファイルがあると知ったので、劇場窓口で前売り券を購入しました。
楽しみです!

(こちらのトピックの主旨からは少々外れるかもしれませんが、セザンヌの話題ということで書き込ませていただきました。)

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