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安田均コミュの安田さんの訳書一覧

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ここは、安田さんの訳書についてのトピです。訳書に対する思いをぶつけて下さい。

<長編>
●『衝撃波を乗り切れ』ジョン・ブラナー(集英社)
●『わが友なる敵』バリー・B・ロングイヤー(講談社文庫)
●『逆転世界』クリストファー・プリースト(サンリオSF文庫、創元SF文庫)
●『宇宙多重人格者』リチャード・A・ルポフ(創元SF文庫)
●『虚空の遺産』エドモンド・ハミルトン(ハヤカワ文庫SF)
●『メルニボネの皇子』マイクル・ムアコック(ハヤカワ文庫SF)
●『ラベンダー・ドラゴン』イーデン・フィルポッツ(ハヤカワ文庫FT)
●『もっとスペースを!』ジョン・ハーシー(ハヤカワ・ノヴェルズ)
●『スイートウォーター』ローレンス・イェップ(立風書房)
●『暗黒の回廊』マイクル・ムアコック(早川書房海外SFノヴェルズ)
●『ディスクワールド騒動記1』テリー・プラチェット(角川文庫カドカワFシリーズ)
●『ドラゴンランス戦記』(1〜2)T・ヒックマン&M・ワイス(富士見書房)


<短編集・アンソロジー・(いずれも共訳)>
●『ラブメイカー』ジョセフ・エルダー編(ハヤカワ文庫SF)
「星のめぐり」ジョージ・ゼブロウスキー
●『忘却の惑星』ドナルド・A・ウォルハイム&テリイ・カー編(ハヤカワ文庫SF)
「決断者たち」ジョゼフ・グリーン「とらわれの魔神」クリストファー・アンヴィル
●『ホークスビル収容所』ドナルド・A・ウォルハイム&テリイ・カー編(ハヤカワ文庫SF)
「イギリスに住むということは」D・G・コンプトン
●『シティ5からの脱出』バリントン・J・ベイリー(ハヤカワ文庫SF)
  「オリヴァー・ネイラーの内世界」バリントン・J・ベイリー
●『サンドキングズ』ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫SF)
  「<蛆の館>にて」「ファスト・フレンド」「ストーン・シティ」「スターレディ」
  「サンドキングズ」
●『時空と大河のほとり』グレゴリイ・ベンフォード(ハヤカワ文庫SF)
  「異生命体のなかで」
●『解放されたSF』ピーター・ニコルズ編(東京創元社)
  「SF以上の異常性」ジョン・ブラナー「世界のとなりの世界」ハリイ・ハリスン
●『究極のSF』E・L・ファーマン&B・N・マルツバーグ編(創元推理SF文庫)
  「大脱出観光旅行(株)」キット・リード「ぼくたち三人」ディーン・R・クーンツ
●『ロボット貯金箱』風見潤編(集英社コバルト文庫)
「アンドーヴァーの犯罪」ケイト・ウィルヘルム「《BOLO》」キース・ローマー
●『たんぽぽ娘』風見潤編(集英社コバルト文庫)
  「チャリティからのメッセージ」
●『天使の卵』風見潤・安田均編(集英社コバルト文庫)
  「ホップ・フレンド」テリー・カー「わが家の異星問題」キャロル・カー
  「スターレディ」ジョージ・R・R・マーティン
●『Dr.アシモフのSFおしゃべりジャーナル』アイザック・アシモフ(講談社)
  「世界最初のSF小説」「世界最初のSF作家」「からっぽの地球」「新しいSFの手法」「大きいことはいいことだ」「ジョン・キャンベルの足跡」「ホーリス・ゴールドについて」「第二の新星」「レイ・ブラッドベリのこと」「アーサー・C・クラーク」「良いSFって何だ?」「『一九八四年』を読みたまえ」「悪の指輪」「スペキュレイティヴ・フィクション」「ウェンデル・アース・シリーズ」「書きまくる作家」
●『世界SFパロディ傑作選』風見・安田編(講談社文庫)
「スーパーマン症候群」ノーマン・スピンラッド「暗殺者たち」ロン・グーラート
「昏い世界を極から極へ―続・「フランケンシュタイン」」ハワード・ウォルドロップ
●『一ダースの未来』バリイ・N・マルツバーグ編(講談社文庫)
「模擬砲」フレデリック・ポール&C・M・コーンブルース
  「プローズ・ボウル」ビル・プロンジーニ
●『世界カーSF傑作選』シルヴァーバーグ&グリーンバーグ&エルダー編(講談社文庫)
「はしがき」「交通問題」ウィリアム・アールズ
「サン・ブレタへの出口」ジョージ・R・R・マーティン
「カー・シニスター」ジーン・ウルフ
「東の風、西の風」フランク・M・ロビンスン
●『星々の轟き』安田均編(青心社)
「レクイエム」エドモンド・ハミルトン
●『ドラッケンフェルズ』ジャック・ヨーヴィル(角川文庫カドカワFシリーズ)
●『闇へ降りゆく』ディーン・R・クーンツ(扶桑社)
  「ぼくたち三人」ディーン・R・クーンツ
●『ベストSF1』B・W・オールディス&ハリイ・ハリスン編/サンリオSF文庫)
「信条」ジェイムズ・ブリッシュ「序文」ハリイ・ハリスン
「最後の司令」キース・ローマー「氷の鏡」ゲイリー・ライト
●『アンティシペイション』クリストファー・プリースト編(サンリオSF文庫)
  「拒絶」クリストファー・プリースト
●『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック?』ジョン・ブラナー編(サンリオSF文庫)
「消耗員」フィリップ・K・ディック
●『最新版SFガイドマップ入門歴史編』D・ウィングローブ編(サンリオSF文庫)
  「まえがき」「SF略史」(以上、ブライアン・W・オールディス)
●『最新版SFガイドマップ作家名鑑編』D・ウィングローブ編(サンリオSF文庫)
  「編者まえがき」
●『魔術師の帝国』クラーク・アシュトン・スミス(創土社)
  「ゾシーク」「ジースラ」「黄泉の島」「ウルアの魔術」「忘却の墳墓」「最後の文字」
「アドンファの園」
●『ラヴクラフト小説全集』H・P・ラヴクラフト(創土社)
  「銀の鍵」H・P・ラヴクラフト
●『ドラゴンランス戦記』(3〜6)T・ヒックマン&M・ワイス(富士見書房)
●『ドラゴンランス戦記 愛蔵版』(1〜3)T・ヒックマン&M・ワイス(富士見書房)
●『ドラゴンランス伝説』(1〜5)T・ヒックマン&M・ワイス(富士見書房)
●『ドラゴン英雄伝』(1〜6)T・ヒックマン&M・ワイス(富士見書房)
●『<憩いのわが家>』亭遺聞ドラゴンス案内』T・ヒックマン&M・ワイス(富士見書房)

コメント(1)

オールタイム・ベストSFにも選ばれているプリースト『逆転世界』を、サンリオSF文庫版で読みました。

拙日記より、感想を転載いたします。


クリストファー・プリースト『逆転世界』(安田均訳/サンリオSF文庫)、7月21日読了。

ヘルワード・マンは、「地球市」と名付けられた可動式都市に住んでいた。その都市は全長1500フィートで、原子炉の力で最適線(都市が位置すべき理想の地点)に向かって、レールの上を約10日で1マイル、北へ移動していた。
この世界の成人とされる650マイルの年齢に達したマンは、託児所を出て6つあるギルドのうち、父も所属する未来測量ギルドへ入ることにした。正式なギルド員になるまえに、見習いとして牽引ギルドで働くため、初めて都市の外に出た。そこで見た太陽は、教えられたような円形ではなく、円盤状だった。
やがて、都市の南の集落へ女性を送る任務についたマンは、女性の体がだんだん変形していき、さらに南へ進むと行く手に見える山々の形も奇妙に見え始め、マン自身は強力な力で南へと引っ張られていく。
なぜこうした現象が起こるのか。都市はなぜ北へと向かわねばならないのか。地球市で女性の出生率が極端に少ないため、原住民と交渉して女性を都市へ迎え入れ出産させるこのシステムの意味は。南北での時間の流れの違い。そして都市内で勢力を拡張する終止論者と、そのグループに入り指導的な立場になっていくマンの妻ヴィクトリア。都市の北で出会ったエリザベスとの出会い…。

SFの醍醐味の一つである「認識の変革」を堪能できる、プリーストの出世作にして70年代SFの収穫。
最初は、パンシンの『成長の儀式』の少年版かと思わせた。地球市の移動に関する工学的な部分は小川一水氏好みかなと思ったり、ジブリが映画化すれば面白いのでは、とか。
主人公のヘルワード・マンをはじめ、頑固にシステムを維持しようとする主任クラウゼヴィッツ、寡黙でなぜか息子によそよそしいマンの父親、武骨だが頼りがいのありそうな牽引ギルドのマルチャスキン、未来測量員で腕が立つ感じの好漢デントン、いかにも女性らしい(?)探求心でギルドの誓いをマンに裏切らせ、マンと対立していく妻のヴィクトリア、様々な謎の解明のカギとなるエリザベス…。
何人もの魅力的なキャラクターが生き生きと躍動しながら、可動式都市「地球市」とその世界の謎が見事に解き明かされていく手際は、これが長篇3作目とは思えないほど。未読を数冊残しているのでプリースト最大の傑作という評価は控えておくが、彼の初期の代表作であることは間違いない。
謎めいた『デスティンの指導書』の真相にもきちんと説明がつけられ、唯一残った謎といえば、全てが明らかになった後で、はたしてマンたちはどうなったかということだけだ。
続編があれば読んでみたい気がする。

英国SF作家協会賞を見事受賞したものの、ヒューゴー賞は逸した。相手がル・グィンの『所有せざる人々』では、ちょっと歩が悪かったようだ。ディックの『流れよわが涙、と警官は言った』も同年で、この年はすごかったんだなあ。

ともあれ、SF者必読の1冊。

創元版はまだ版元にあるようなので、未読者はぜひ!

*ただしサンリオ版の「土人」という表記は、さすがに「原住民」と改められているようだ。

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