まず俎上に上がったのがテリイ・カー編。12編の中から、新人作家としてリサ・タトル&ジョージ・R・R・マーティンの合作゛The Storm of Windheaven”(集英社ワールドSFシリーズ『翼人の掟』第一部とのこと)。ざっと作家の経歴を紹介した上で、ストーリイの解説へと流れていく。
結局、安田氏の感想は「いかにも新人らしいみずみずしさに溢れているが、ストーリイ自体はもう一つくいたりなかった」と一定の評価をしながらも、率直な意見もきちんと加えているところが、安田節。
次いでP・J・プロージャーの”Child of All Ages”。こちらは短めの紹介で、「読んでいて泣かせるタイプの話なんだろうなとは思うものの、余りにも見えすいたメロドラマ調に気が乗らぬまに終わってしまった」と、ちょっと手厳しい指摘。