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[dir] 動物・獣医療コミュの3/11ペット同伴どころか「ペット貸し出し」ホテルが人気

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【Washington, D.C.】ペット同伴どころか「ペット貸し出し」ホテルが人気
nikkei TRENDYnet 3月11日(金)11時2分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110311-00000005-trendy-ind

アメリカで今、注目を集めている“ペット”を貸し出してくれるホテルとは。

 出張で見知らぬ街を訪ねたり、観光旅行で名所を見て回ったり。旅先での日々は新しい発見があって楽しいものだ。ところが夜、ホテルの部屋に帰ってくると、いつもの家族や愛犬の姿がなくてなんだか寂しい……。そんな人のために“ペット”を貸し出してくれるホテルが注目されている。

【詳細画像または表】

“I want fish”で、観賞魚を部屋にお届け「キンプトン・ホテルズ&レストランズ」

 カリフォルニア州に本社を構えるキンプトン・ホテルズ&レストランズ社。アメリカのブティックホテル(英米で始まった高級でデザイン等個性あるホテル)の先駆けとして80年代に創業し、大都市を中心に複数のブランドでホテルを展開している。このうち全米51カ所のホテルで、宿泊客に観賞魚を貸し出しているという。どのような仕組になっているのか? ワシントンD.C.のチャイナタウンにあるキンプトン系列のホテル・モナコで客室を見せてもらった。

 ホテル・モナコは、パロマ、プリスコットなど多種多様なホテルチェーンを持つキンプトン系列の中でも、「歴史」をモチーフにしたホテルチェーンだ。すべて古い建物を改造して使用。従業員は全員、本名の他に歴史上の人物などから取ったヒストリー・ネームを持つ。これだけでも個性的だが、加えて観賞魚の貸し出しという、ずいぶんユニークなサービスを打ち出している。

 貸し出す魚はゴールドフィッシュ、つまり“金魚”だ。部屋に入るとソファ横のサイドテーブルの上に、球形の金魚鉢が置いてある。日本でイメージするように縁が波打った鉢ではなく、すっきりとしたデザインで、直径40cm程度とおおぶりだ。中には赤い金魚が1匹と水草が入っている。日本でよく見る金魚と同じタイプのものだが、身体は大きい。

カラフルな魚が泳ぐ姿で神経が休まる

 キンプトンズのプレスリリースには、「カラフルな魚が優雅に泳いでいるのを見ると、神経が休まり不安が解消し、血圧が下がる効果があるという調査結果が出ています」と掲載されている。キンプトンズが金魚を貸し出しするようになったのは、まさにこの効果を宿泊客にアピールするためという。

 「多くのお客様がビジネスのために滞在されますが、そうした方の宿泊は孤独なものになりがちですから」(同ホテルのアシスタント・ゼネラル・マネージャー、ステファン・ヴォーゲルさん)

 数多い観賞魚の中でゴールドフィッシュが選ばれた理由は、姿や色が美しく見栄えがする上に、一般に普及しているため供給量が多く価格が安いから。また、固体数が多くならなければエアレーションをする必要がないなど、世話が簡単であるところも評価された。

 たまたま筆者がロビーにいたところ、チェックインする女性がフロントスタッフに向かって“I want fish”と言っているのを見かけた。かなり簡単に注文できるのだと分かった。

 ホテル側では巨大な水槽を構え金魚を一括飼育しており、部屋には宿泊客の要望に応じて1匹1鉢の単位で持っていく。世話はハウスキーピングがしてくれるので、客は魚を眺めて楽しんでいればよいだけだ。そして料金は無料。

 ビジネスでホテルを利用するとどうも味気なさばかりを感じてくつろげないものだが、この1匹の魚のおかげで出張のストレスがほぐれそう。なんとも粋なサービスだ。

リゾートで犬を貸し出し一緒に散歩「フェアモント・ホテル」

 カリフォルニア州ソノマにある高級リゾートホテル、フェアモント・ソノマ・ミッション・イン&スパでは、「犬」を、宿泊客に貸し出してくれる。

 この犬は、チョコレート・ラブラドールレトリーバーの「ゼウス」。彼は同ホテルチェーンの“ケーナイン・アンバサダー“に任命されている。毎朝、ゼネラルマネージャーのケリー・コスグローブさんと一緒に“出勤”してきて、1日ホテルの敷地でを過ごす。

 ケーナイン・アンバサダーとは、フェアモント・ホテルズ&リゾート社が認定する、宿泊客へのサービスを行う犬のことだ。サービスと言っても介護犬や盲導犬のようなものではなく、一緒に遊んで、愛犬の代わりになってくれるという内容だ。

 フェアモントがこの“ワンワン大使”を抱えるようになったのは2002年のことだ。カナダにあるザ・フェアモント・バンクーバーの顧客が、「ホテルで犬を飼えばいいのに。きっとお客が湖のほとりに散歩に連れて行ってくれるだろうから」と冗談で提案したことがきっかけになった。

レンタルドッグとハイキングや散歩、ボール投げ、フリスビーも

 ケーナイン・アンバサダーを始めて、同社はリゾートで犬を貸し出すことに意外に大きなメリットがあることに気がついた。

 同社ではすべてのホテルで犬と一緒に宿泊できるようになっているが、自宅から遠く離れた場所で休暇を過ごすのに犬を連れてくるのは簡単なことではなく、たいていの人は預けてくる。しかし、どんなに犬が預け先で楽しく過ごそうとも、飼い主は寂しいものだ。アンバサダーを置くことで、そうした客は大きな慰めを得、ホテル側は他のリゾートホテルとの差別化を図れる。実際、バンクーバーでは最初のアンバサダー犬のおかげで予約数が飛躍的に伸び、その結果他のフェアモントでも採用するようになったのだ。

 現在フェアモント・ホテルには、ゼウスを含めて世界で12頭のアンバサダーが常駐している(アメリカではボストンとソノマに2頭)。多くはラブラドールなどの大型犬で、不特定多数の人間と接することができるよう訓練済みだ。貸し出し規則はホテルによって若干の違いがあるが、いずれもハイキングや散歩、ボール投げ、フリスビーなど種々の要望に応じてくれる(但し、客室で夜を過ごすことは禁止)。

ホスピタリティとしての役割

 ソノマのミッションインの場合、ゼウスを借りたい人は“ケーナイン・コンシェルジェ”に連絡して予約をとる。客の希望に応じて2時間以内のアポを2件こなしたところでゼウスは昼寝をとる。その日の天候やゼウスの体調などにより、アポは1日最高4件まで入れられる。貸し出しの際にはスタッフが必ず1人付き添うので、万が一トラブルが発生しても安心だ。もし混みあっていてアポがとれなくても、ワインティスティングなどのミニイベントやロビーに登場するので、そこでかわいがることができる。

 リゾートを訪れる人の中には、もちろん犬が苦手という人もいるだろう。しかし同ホテルのPRディレクター、ミシェル・ヘストンさんによると、これまでにゼウスのことで苦情を受けたことは1度もないという。

 金魚が味気ないホテル暮らしを慰め、レンタルドッグが犬と一緒の休暇を過ごさせてくれる。今時「ペットOK」のホテルは多いが、「貸し出し」となるとなかなかないサービスだ。ホスピタリティという目に見えないものを売り物にするのがホテルだが、それにはさまざまな表現方法があるものだと感心させられた。

Photos: Kimpton Hotels & Restaurants, Fairmont Hotels & Resorts

(文・写真/温井 ちまき=トレンド・ジャーナリスト)

著者

温井 ちまき(ぬくい・ちまき)

米国トレンド・ジャーナリスト

 日米の大学、大学院で芸術学を専攻。ワシントンDCのリサーチ会社勤務を経て、米国の各種トレンドについての調査と記事執筆を始める。アメリカのTVドラマを中心にしたエンタテインメント、ライフスタイル、ファッション、コスメ、ペットなど、コンシューマー/ビジネス・トレンドが得意分野。長年の不妊治療の末、ドナーエッグ(提供卵子)による体外受精に成功、2010年7月第1子を出産。自己の体験に基づいた不妊治療についての執筆も始めている。ホームページ:http://www.washhappy.com/

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