ライブバンドとしても評価が高く、毎回異なるコンセプトとパフォーマンスは、ショービジネス界に大きな影響を与えている。特に1992年から始まった「ZOO TV TOUR」では、ステージ上に巨大なテレビを多数設置、パフォーマンスに合わせて異なる映像やメッセージを流す、ドイツ製車トラバントを照明として使用、会場の中まで花道を置くステージ等、当時としては画期的なコンセプトであった。米のローリング・ストーン誌は、『ビートルズのサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドと匹敵する革新性』と評した。
バンド初期から、あらゆるジャンルの音楽を取り込む試みを実行してきた。1987年の「ヨシュア・トゥリー・ツアー」では、ゴスペルやソウル・ミュージックを取り込み、実際に教会で演奏したり、ブルースの大御所であるB.B.キングとともに「When Love Comes To Town」を共演したりしている。なお、この模様は88年に『U2 魂の叫び』として映像化されている。
バンド初期の頃は、ポップ・ミュージックを毛嫌いしており「聞くに値しない」と考えていた。そのためか、ペット・ショップ・ボーイズがU2の代表曲である『Where the streets have no name』をハウス調にしてカバーしたときは激怒し、両者の関係が悪化してしまった。しかし1990年代に入ると、ハウスやシンセミュージック、ついにはポップ・ミュージックまでも積極的に取り込んでいく。自身のアルバムに『POP』と名付け、ペット・ショップ・ボーイズとも和解。ライブではABBAのメンバーと共演し、『Dancing Queen』をカバーするまでになった。
2004年発売のアルバム『ハウ・トゥ・ディスマントル・アン・アトミック・ボム』からのシングル『Vertigo』がiPodのCMソングに起用され(U2が自らの楽曲をCMソングに起用することを了承したのはこれが初めて)、また、"iPod U2 Special Edition"も発売された。加えて、2005年に発売された動画再生に対応したiPodのCMでは、動画機能のアピールのために「Original of the Species」のライブ映像が使用されている。
・日本公演
WAR TOUR(1983年) 大阪・フェスティバルホール(11月22日)、愛知・瀬戸市文化センター(11月23日)、東京・渋谷公会堂(11月26日)、東京・渋谷公会堂(11月27日)、東京・新宿厚生年金会館(11月29日)、東京・中野サンプラザ(11月30日)
THE LOVETOWN TOUR(1989年) 横浜アリーナ(11月23日)、東京ドーム(11月25日、26日)、大阪城ホール(11月28日、29日、12月1日)
Boy (ボーイ) (1980年) October (アイリッシュ・オクトーバー) (1981年) War (WAR(闘)) (1983年) Under a Blood Red Sky (ブラッド・レッド・スカイ=四騎=) (1983年) The Unforgettable Fire (焔) (1984年) The Joshua Tree (ヨシュア・トゥリー) (1987年) Rattle and Hum (魂の叫び) (1988年) Achtung Baby (アクトン・ベイビー) (1991年) Zooropa (ZOOROPA) (1993年) Pop (POP) (1997年) The Best of 1980-1990 (ザ・ベスト・オブU2 1980-1990) (1998年) All That You Can't Leave Behind (オール・ザット・ユー・キャント・リーヴ・ビハインド) (2000年) The Best of 1990-2000 (ザ・ベスト・オブU2 1990-2000) (2002年) How to Dismantle an Atomic Bomb (原子爆弾解体新書〜ハウ・トゥ・ディスマントル・アン・アトミック・ボム) (2004年) U218 Singles (ザ・ベスト・オブU2 18 シングルズ) (2006年)
・主な曲 『With or Without You』:フジテレビ系『眠れる森』挿入歌 『Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill Me』:映画『バットマン・フォーエヴァー』主題歌 『The Hands that Built America』:映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』主題歌 『Where the Streets Have No Name』:テレビ朝日系『ニュースステーション』10代目オープニングテーマ 『Elevation』:映画『トゥームレイダー』のテーマ 『Vertigo』:『iPod』CMソング 『Theme from Mission: Impossible』:映画『ミッション:インポッシブル』主題曲(アダム・クレイトン&ラリー・マレン・ジュニアとして)