コア・拓郎！コミュの「金曜日の朝／子供に」A.Sレビュー／vol.4

いかにも売れ線を狙ったとしか思えないポップな曲調、雰囲気のみの安井かずみによる歌詞。しかし、柳田ヒロのアレンジと高中正義が奏でるリードギターのテーマは素晴らしく、演奏にも、もちろん拓郎のボーカルにも覇気があり、気持ちよく魅力的な作品に仕上がっていて、ひとつの透き通った世界をクッキリと提示している。しかし、“トロリトロトロ目が覚める”のが、なぜ日曜日ではなく“金曜日”の朝なのか。会社勤めに対し、フリーなアーティスト業の気ままさを誇示しているのか、それともよくあるように、安井がこの詩を仕上げたのがたまたま金曜日の朝だったというだけの話か、などといろいろ考えた。インターネットで検索してみると、イスラム教では「金曜日」はキリストが十字架にかけられた曜日として、他の日とは区別され、午前中はできるだけ身を清めるためにシャワーを浴び、香水をつけて過ごすらしい。また、キリストが死んだ日なので「暗闇」というような意味合いもあるがしいが、それがこの曲のタイトルと関係があるのかは分からない。でも、安井かずみって何かそういうことを考えていそうな気もする。つまり失恋の痛手を清める…みたいな。深読みしすぎか。僕的には、どちらかと言えばB面の「子供よ」の方がより感動的に聴こえる。拓郎自身によるバンドサウンドっぽいアレンジが秀逸で、演奏自体に初期ビートルズのようなパワーがある。教訓じみてはいるが切実な岡本おさみの歌詞をぶっきらぼうに歌う拓郎は後半、「イメージの詩」へのアンサーソングのようなリフレイン部分をお得意のジョン・レノンじみた唱法でシャウトする。中古屋で￥300程で割合よく見かける。

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コメント(4)

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[1] mixiユーザー 10月08日 01:05

またまたカ×ロ―です。
この曲も好きです。バックも荒削りでなかなかいいですね。たしかあまり売れなかったと記憶しています。この曲は特になんですが、なぜか拓郎の歌のレベル（音量）が低いのが気になります。
B面の「子供よ」の音源は「ライブ'73」のツアーなんでしょうかね。サウンドや拓郎の声が「ライブ'73」に似ているような気がするもんで。ところでこの「ライブ'73」のツアーで「襟裳岬」演ってたの知ってました？今度森進一の曲を作ったとか何とかMCで言ってましたが、シングル発売の前だったからか、いい出来だったのにレコードには入りませんでしたね。「人生を語らず」とは全く違うアレンジで、最初に聞いたときは別な曲か、と思いましたが僕はこっちのライブバージョンのほうが好きです。話がそれました。ではでは。

[3] mixiユーザー 10月08日 10:11

＞なぜか拓郎の歌のレベル（音量）が低いのが気になります。

拓郎は自分のボーカルにかなり自信がなかったらしく、
トラックダウンの際「ボーカルもっと下げようよ」ばっか
言ってたって話どっかで読みましたよ。

だから「ライブ73」もボーカルレベル異常に低いらしい。

「落陽」とか最初のへんボーカル溶けちゃってるもんね。

[4] mixiユーザー 10月08日 23:27

ゆきのさん、はじめまして。
ごめんなさい、「ライブ'73」のツアーに行った訳ではなく、ずい分後になってテープで聞いたのです。このときの「襟裳岬」はサウンドはワイルドで、拓郎はだみ声で、ぶっ飛んでましたよ。

ウッディーさん、こんにちは。
ボーカルに自信がないといえば、ちょうどアルバム「元気です」を出した頃に、ラジオで当時の奥さん（四角佳子さん）とのトークの中で、これまでは音程が悪かったがこんどのアルバムでは良くなったという会話をしていました。奥さんは歌うまかったですね。ちょっと古い歌い方だけど。

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