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16mm film trial roomコミュの極私的資料公開

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先日試写を行った『腹へり侍』の技術データです。
これから制作される方のご参考になれば嬉しいです。

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題名:『腹ヘリ侍』
16mm/モノクロ/13分

フィルム:
Kodak 7222 約1600呎

現像:
ヨコシネD.I.A
2段(4倍)増感 
(250x4=E.I.1000のところをE.I640で使用)
一部1段(2倍)増感 ・ノーマル現像有り

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カメラ:

1)Arriflex-16ST + 400呎マガジン (メインカメラ)

2)Beaulieu R-16B
CマウントアダプターでNikon用レンズ装着、室内で超接写。
また超軽量なので実景単独撮影行にも使用。
見た目は頼りないカメラですがSTのショットと繋いでも
画の止まりなど問題ありませんでした。


レンズ:
Angenieux 9.5-57mm (メインレンズ)
Angenieux 10-150mm (望遠ショットと実景追撮)
Schneider 25mm/f1.8
Kinoptik 5.7mm/t2.3
Nikkor 35mm/f2.0(Beaulieuにて超接写)
Nikkor 50mm/f1.2 (同上)

フィルター:
ND各種・SC56・SC60(擬似夜景)

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三脚:
雲台 Manfrotto“503”
脚 Manfrotto“525”

STにマガジンをつけると503ヘッドには過剰積載でした。
使えないことは無いですが姿勢をしっかり保てないので
カメラのそばを離れる事が出来ません。

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ラッシュ編集:
監督が自宅にて古いZeissの手回しビュアーで粗編集、
その後トライアルルームのSTEENBECKで仕上。

ネガ編集:
長沼編集室

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オーディオ:
光学録音
レーザーサウンド(ヨコシネ)

SMサービスで編集済みラッシュをテレシネ。(格安)
29.97fpsでテレシネしたものをノンリニアソフトで23.976fps
に変換しダビング用ワークテープに起こす。
リニアビデオ編集システムにてダビング、
DVCAM収録のマスターテープをヨコシネへ搬入。
全アフレコです。

コメント(22)

salt さん、
貴重な情報ありがとうございます。
参考にさせていただきます。

メインレンズ、Angenieux 9.5-57mm だったんですね。
個性が強いレンズと聞いていましたが、
そんな違和感がないようですね。

当初は単玉のSchneider10/16/25/50mmで行く予定だったのですが一人撮影部には荷が重く、セッティング時間を短縮するために9.5-57mmズームに変更しました。(要するに妥協)
マイナスの歪曲が大き目なのが欠点ですが今回の森の中の撮影では問題になりませんでした。
(料理のカットでは箸が歪んでいるのがわかります。)

望遠域で使った10-150mmよりコントラストが高くカットを繋ぐと差が目立ってしまいましたが、接写用に持っていったSchneider25mmとは上手くなじんでいます。


このズームは寄れる上に広角側が9.5mmと広めで描写はシャープ、比較的黄ばみも少なく小型軽量なので今後もメインになる事が多いと思います。
ただフィルター径が他に無い特殊なものなのでKenkoにステップアップリングを特注しTiffenのSeries9フィルターホルダー+レンズフードを装着してます。
Series9のフィルターは85N3など映画向けのフィルターがTiffenから出ていますので意外と便利に使えますよ。
あ、そういう違いがあったんですね〜。
観てて、全く気がつきませんでした。
勉強不足です。。
自然な仕上がりになったのは、
saltさんの努力の賜物ですね。凄い。

Angenieux 9.5-57mm の特徴、
大変詳しく書いていただき、ありがとうございます。
またまた勉強になってしまいました。
ポスプロでの音について質問があるのですが、

?DVCAM収録のマスターテープを
 ヨコシネへ搬入とありますが、
 これは、素材の音を全てミックスした形で
 納品するのでしょうか?
 または、素材ごと納品して、ヨコシネさんのほうで
 ミックスしてくれるのでしょうか?

?29.97fpsでテレシネしたものを
 ノンリニアソフトで23.976fpsとありますが、
 この変換の必要性というか、理屈というますか、
 そのあたりのことを教えてください。

よろしくお願いします。
?ヨコシネでは純粋に音ネガにに焼き付けるだけですのでミックス済みの完成状態で搬入します。
しかし予算と時間が許すならば東京テレビセンターに各トラック別で搬入して光学トラック用に整音・ミックスしてもらうのがベストだと思います。

?単純にプルダウン無しの23.976fpsネイティブのムービーデータが欲しいという事です。
プルダウンが有ると厳密には画の走行が不等速という事になりますし、総尺や音を合わせるタイミングに最大1/60秒の誤差が出る事になります。
(一番の理由は私が個人的に「インターレースが大嫌い」、という事なんですが、、、)

しかし現実的な話をしますと、実際の音付け作業はプルダウン化したビデオテープで行いました。
完成作品は結局24fpsの精度ですしテレシネの速度さえしっかり正確に出ていれば問題が起きる事は無さそうです。(23.976fps+pulldown=29.97fps)
ヨコシネや東京テレビセンターの担当の方もテレシネやその後の作業の速度管理さえしっかりしていれば問題はないと仰ってます。
(ノンリニア編集で同期用パルスを仕込み6mmテープに出力する方法も考えたのですが、6mmデッキやテープそのものの確保が難しいので廃案にしました。)

さてその肝心のテレシネですが、S・Mサービスさんにお願いしました。
S・Mサービスさんは旧式ながら機械はシンテルですので速度管理はバッチリです。
料金も市中の“簡易”テレシネと変わらないか逆に安いくらいです。
速度の怪しい簡易テレシネでは尺に確認や調整に手間やコストを投入する事になるのでサウンドトラック製作用途には避けるべきでしょう。

29.97fpsでテレシネする時の注意点はフィールド順を担当者にキチンと確認しておく事です。DVフォーマットは他とフィールド順が逆なので要注意です。
コレを間違えると全フレーム櫛状の悲惨な結果になってしまいます。
またノンリニア編集ソフトで24fpsに変換する際も、ソフトがキチンと動作しているか確認する事をお勧めします。
23.976fpsが29.98とか29.97と表示されたり、そしてその表示通りの速度で動いたり実際には23.976fpsで動いたりと色々なケースがありますので厄介です。
Vegasなんぞはタイムラインで丁度1秒の位置でフレームが繰り返されるバグがあります。
あと音声データだけをリレコスタジオに搬入する方も多いそうですが、東京テレビセンターによりますと「コレはやめて欲しい」との事でした。
再生速度を保証するものが無いので尺の確認に大変な手間がかかるとの事です。
画つきのビデオテープで搬入すれば画の同期信号が速度を保障する事になります。
saltさん、
より詳しいご説明、感謝いたします。

僕の勉強不足で、
またまた分からないことがありましたので、
ご質問させていただきます。

実際の音付け作業を、
29.97fpsでテレシネしたビデオーテープで
リニア編集にて行ったとありますが、
ということは、
ノンリニア編集ソフトで23.976fpsに変換しなくても、
音付け作業ができるということなのでしょうか?
それとも、リニア編集の場合にだけ、
今回のケースはあてはますのでしょうか?

よろしくお願いします。
リニア環境で音付けするのが前提ならば
29.97fpsではなく普通に23.976fps+プルダウンでテレシネすればそのままそのテープをリニア編集環境で音付けに使えます。
ノンリニアで変換を重ねるより事故の確率は少ないかもしれませんね。

salt さん、
ありがとうございます。
大変、勉強になりました。

多少、僕の誤解のせいで、
変な質問になってしまって申し訳ありませんでした。
6の書き込みに間違いが有りました。

×23.976fpsが29.98とか29.97と表示されたり
○23.976fpsが23.98とか23.97と表示されたり

ややこしくて済みません。
またまたすいません。

ノンリニア編集が前提の場合、
テレシネした素材を24pに
変換するということなのでしょうか?

よろしくお願いします。
「腹へり侍」では一部ノンリニアで音付け作業しましたが、
担当のものが24P環境が整っていなかったのでプルダウンしたムービーデータで受け渡しをしました。
これはこれで普通のテレビ用リニアシステムで作業するのと同じですから問題ありません。

ただ今回は一部ネガ編と同時に進行していましたから、『ネガに黒味を4コマ足す事になった』などと言う場合、
プルダウンのプロジェクトで作業するとコマ数に端数が出るので正確に4コマを足す事は出来ず、端数分の誤差が出てしまいます。
今回は最後の辻褄合わせを私が24Pプロジェクトで作業したので、ネガ編での追加作業をキッチリ再現する事が出来ました。

繰り返しになりますが、こういった作業が無い場合はプルダウンしていても特に問題はないでしょう。
誤差は出ますが総尺にして最大1/60秒程度と思われます。
saltさん、
ご回答ありがとうございます。
大変勉強になりました。
次回作の製作の参考にさせていただきます。

また分からないことがありましたら、よろしくお願いします。
たびたび申し訳ありませんが、
クレジット・タイトルの撮影・処理はどのように
されましたでしょうか?
よろしくお願いします。
本編内のタイトル「腹へり侍」等は和紙に手書きしたものを普通に接写。
本編前のクレジット「腹へり侍政策委員会」二種はパソコンで画像を作成し液晶モニターを接写。
フィルムは7222をE.I.160で使用しましたが液晶モニターは光量が足りず6fpsで回しました。
カメラはARRI-ST、レンズは適当なものがなかったので9.5-57ズームを使ってしまいましたが本来はマクロなどの単玉を使いたいところです。
明日にでも画像を上げます。
お手数おかけしてすいません。
よろしくお願いします。
クレジット画像二種です。
実際は1280x1024の大きさになります。
なお上記クレジットは試写会数日前に端尺で急遽撮影し、本編にプリント繋ぎしました。
saltさん、
画像、ありがとうございます。

両クレジットの撮影、見事ですね!
僕の腕で、このような撮影ができるかどうか
わかりませんが。
参考になりました。ありがとうございます。

試写会での上映、
プリントを繋いだだけだったんですね(驚)

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