77年、日本テレビ系にて放映。
製作は当時のショーケンの個人事務所ニーディー・グリーディー。
出演 萩原健一 いしだあゆみ 山崎努 中原ひとみ 室田日出男 絵沢萌子 下馬二五七
製作陣にも工藤栄一、田中徳三、大和屋竺、石堂淑朗ら6、70年代日本映画のツワモノ達が集い、全編を35ミリで撮影。
田舎町に競輪、テキ屋という、シブくて地味な舞台。
世の中の隅っこで淡々と生き、人知れず静かに葛藤する人々を静かに描いた内容。
テレビドラマでありながら、説明を最小限に抑えた映画的な演出(そして35ミリ撮影による、空間を感じさせる画面構成)。
高すぎるクオリティのため、当時のお茶の間には却って定着せず、視聴率は低迷。
しかし、出演陣の自由でヴィヴィッドな演技と、日常の行間と機微を見事に掬う描写で、あの『傷だらけの天使』に勝るとも劣らない(ある種後日譚的とも言える)、テレビドラマにおけるショーケンの最高傑作になっている、と断言したい。
本当に、今こそ省みられるべきドラマだと思います。