ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ナチス・ドイツ空軍コミュの88mm高射砲41型

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 ドイツ空軍の主力高射砲だった88mm高射砲18・36・37型《http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1817337375&owner_id=250900》はスペイン内戦に投入され、対空戦闘に於いても対戦車戦闘に於いても大活躍しましたが、より強力な敵に備えて105mm高射砲や128mm高射砲の開発も進められました。しかし、重量のある大口径高射砲は前線への移動・設置に困難が伴う事が予想され、砲弾が人力で運搬出来ない等の問題点が露呈したため、改めて88mm砲が見直される事となり、第二次世界大戦が勃発した1939年に国防軍最高司令部陸軍兵器局長カール=ベッカー砲兵大将はラインメタル社に対して新型88mm砲の開発を命じました。
 当時、ドイツでは連合国の経済封鎖によって銅の不足が深刻となっており、銅製薬莢に変わって低材質の真鍮製薬莢を使用せざるを得なくなっていたため、ドイツ火砲の特徴だった一体型金属薬莢と、伝統的な水平鎖栓式閉鎖器の組合せが上手く行かず、設計者にとって頭痛の種となっていました。
 そこで新型砲は、砲弾の推進薬を改良して、真鍮製薬莢を用いても砲口初速が増加するように改良する事がポイントでしたが、1940年になって真鍮に代わって焼結鋼製薬莢が開発されたため、かなり情況は改善されました。
 一方、世界大戦に於いて88mm砲は対空戦闘以上に対戦車戦闘能力で評価される事となったため、対地戦闘能力の向上も求められ、新型砲の開発コンセプトは複雑化して行きました。
 こうして、1941年にラインメタル社は旧来の88mm砲よりも遥かに長砲身の分割砲身を備えたゲレト37対空試作砲を完成させ、88mm高射砲41型(8.8cm-FlaK41)として制式化されたのです。
 41型の要目は以下の通りです。( )内は36型の要目です。
・全長 654.8cm(493cm)
・戦闘重量 7840kg(5150kg)
・俯仰角度 -3°〜+90°(-3°〜+85°)
・榴弾初速 1000m/毎秒(840m/毎秒)
・鉄鋼弾初速 980m/毎秒(820m/毎秒)
・榴弾重量 9.4kg(9.0kg)
・鉄鋼弾重量 10kg(9.6kg)
・最大射程 14700m(10600m)
・発射速度 22〜25発/毎分(15〜20発/毎分) 

 このように、41型は旧来型88mm砲に比べ、射程距離・初速・発射速度の全てで大きく上回った高性能砲でした。戦闘重量も105mm高射砲が10240kg、128mm高射砲が26000kgだったのに比べて軽量であり、弾丸の人力運搬が可能であるという大きなメリットもありました。
 しかし、分割砲身内の内筒内で焼結鋼製薬莢が円滑に排出出来ない欠点が判明し、信頼性がかなり低下してしまいました。
 1943年初頭に量産型の生産が開始され、最終局面を迎えていた北アフリカ戦線のテュニス軍集団に配備されましたが、薬莢排出問題のためカタログデータ通りの活躍は出来ないまま終わってしまいました。
 そこで、以後はメンテの容易な本土防空用にのみ回される事となりましたが、複雑な構造が災いして製造ベースが充分に上がらず、最も多く配備されていた1945年1月段階でも空軍の保有数は318門に留まっていました。
 ちなみに、88mm高射砲の生産単価は、18型が31750ライヒスマルク、36型が33600ライヒスマルクでしたが、41型は倍近い60000ライヒスマルクでした。
 なお、88mm高射砲36型の砲座に41型の長砲身を取り付けた8.8cm FlaK36/41という型もありました。《写真右》
 また、41型に代わる最新型88mm高射砲であるゲレト42試作対空砲の開発もクルップ社で進められ、1942年に木型模型が完成しましたが、これの高射砲としての開発は中止され、対戦車砲に特化して行く事となります。

 ドイツ第三帝國シリーズ検索コーナーはコチラ!
 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1821345478&owner_id=250900

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

ナチス・ドイツ空軍 更新情報

ナチス・ドイツ空軍のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング