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GROSS OLD MANコミュの【scum-666ライブレポ】9/23 in SUNSUI

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遅ればせながら9/23にSUNSUIで行われたライブレポでも

■山本精一&竹村ノブカズ
我がメンバーにはあまりお馴染みでない顔ぶれなので簡単に紹介を。
山本精一さんはボアダムスや想い出波止場などのユニットを数多くこなすスカム界のギター職人です。
ちなみに我々がお世話になった難波ベアーズのオーナーでもあります。
竹村ノブカズさんは日本に於けるエレクトロニカの第一人者で、音楽だけでなくクレイアートや映像関係もこなすマルチアーティストですね。
三宅一生のファッションショーの音楽や、SONYのAIBOの泣き声なんかは竹村さんの仕事です。

で、この二人がコラボするとどうなるか。
もう完全に常人には理解できないエレクトロスカムとなりました。
ギターとキーボードの前には何やら奇怪な図形を描いた、いわゆる譜面が。
二人ともそれを凝視しつつ異様な緊張感のある演奏を繰り広げます。
でもどこか癒しもある柔らかな印象もあります。

スカムとはただワザと馬鹿っぽくチャチに演奏していると思われがちですが、それとは正反対に位置する非常に緻密で繊細な音楽なんです。
偶然と必然の間で何が起こるかわからない、しかししっかりとした意思と思想のある演奏でしか成り立たないわけです。
エセスカムがはびこる中、貴重な演奏を体験できました。

■MERZBOW
秋田昌美氏のソロプロジェクトでジャパンノイズ界の重鎮で、恐らく世界のノイズアーティストの中でも五本の指に入る奇才です。
79年より一貫してノイズに徹していますが、90年あたりからメタルノイズに終始しています。

で、そのライブとはMacとEMSシンセサイザーを駆使した耳に危険を感じるほどの轟音の重圧、というか津波はポケットに入れた携帯のバイブが振動しているかと勘違いするほど(笑)
ほんとにPAによる空気の振動が衣服にも反映してるんです。
しかも観客の半数は耳を塞いでましたね。
個人的にはロックの要素を感じる「カッコいいノイズ」の部類に入ります。

最近のテクノやドゥームに於ける【ダークドローン】【ダークアンビエント】【ドローンノイズ】といったカテゴライズの先駆者であり、MERZBOWの影響を受けないアーティストはいないんじゃないかと思います。

余談ですが、最近の流れとして「テクノアンビエント」「ノイズ」「ドゥーム」の一見関係なさげな三ジャンルの垣根が静かに壊されようとしています。
今回のイベントはその象徴であり、まず初日といったイメージでしたね。

■special unit.Vampillia
実は予備知識まったく無しのバンドでした。
ドラム、ギター、ベース、キーボードといったオーソドックスな編成にバイオリン二名にパフォーマンス二名といった変則的なバンドです。
前衛的な演劇の要素を取り入れ、場面に応じたサントラを演奏するといった感じでしたが、個人的にはプログレと表現して差し支えないんじゃないかと。
ジェネシスやフィル・コリンズも演劇の要素がありますし、現在ではPAIN OF SALVASIONあたりもサントラ的プログレですからね。

で、最初はあまりにも奇異なパフォーマンスで客も引き気味。
痛い感じもして薄ら笑いすら浮かべて見ていたわけですが、かなり演奏力と表現力があるもんで、後半は引き込まれていました。
実に練り込んだ楽曲はシビアに音楽を追求した跡が伺えますし、一貫した世界観を妥協せずに形にした事は見事。
ただ、メンバー全員に意思な疎通があるかと言えば微妙なところがあり、寄せ集め的な印象も多少あるのが残念でした。

■KTL
真打ちのKTLです。
KTLとはSunn O)))の奇才ギタリストStephen O'Malleyと、オーストラリアのノイズアーティストPitaことPeter Rehbergのユニットです。
極端に歪ませて限界までリバーブをかけたギターとMERZBOWと同じくMacのラップトップといった編成。
お互いの異なるノイズが交差する極端なまでの先鋭的な音楽はMERZBOWにも通じる轟音の嵐。
SUNN O)))のライブと同じく深く濃いスチームでメンバーは影絵状態で、ライブでありながら聴覚のみによるノイズを体験する事になります。
SUNN O)))の質感と似通う部分もありますが、SUNN O)))があくまで重く暗い音を引きずるように表現するのに対して、KTLはあくまで聴覚を錯乱させる耳障りなノイズを攻撃的に放出している部分が異なります。


ノイズやスカムといった異端の音楽はなかなか敷居が高くとっつきにくいんですが、チケットも高くないし案外音源も流通しています。
今ならMy spaceを探ればたいがいの音源は試聴できますから、機会があれば体験してほしいですね。

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