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現場の外国為替!コミュの円高圧力の再燃と最近の相場のポイント

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最近の市場では、再び円高圧力が高まってる。その背景をまとめてみた。



 2月6日に76円50銭まで円高が進行した後、2月中旬のサプライズの日銀の金融緩和を受け、その他もろもろの要因も相俟って、3月15日に84円18銭へと急速に円安が進行した。久しぶりの大型の円安反転だ。市場参加者は、「日銀はついに方針変更したか!これからはなりふり構わず、CPIが1%になるまで強烈な金融緩和を継続してくるのか!そうなれば財政状況がボロボロの日本では、すぐに長期金利は数%跳ね上がり、ドル円相場など気が付けば100円、110円、120円と超円安になるかもしれない・・・」

こんな思惑が海外勢を中心に急速に高まり、その結果として投機的なドル買い円売りが殺到した。もちろんそれだけではない。その他諸々の要因の東の横綱は、米国の長期金利の上昇であり、米国経済先行きへの楽観論、そして欧州問題の沈静化から3月19日には2.379%まで上昇した。そして西の横綱は日本の貿易収支の問題である。2011年の貿易収支が31年ぶりに赤字となったこと、2012年1月の経常収支が1985年以来最大の4373億円の赤字となったことであり、早晩日本の経常収支は赤字化するという思惑である。



  その後の展開はどうであろうか?まず原動力となった日銀の金融緩和であるが、注目された4月27日の日銀金融政策決定会合では買い入れ基金5兆円の増額等の追加金融緩和が実施されたが、市場が2月の日銀の緩和以降に想定した、あるいは勝手に期待した方針転換とは、このような緩和のことではなく、追加金融緩和後により日本の長期金利は強烈に低下しているものの、為替市場では円安への原動力とはならなかった。日銀への市場の思惑について、私は当初から「あまりに過剰で夢を見ている」と指摘してきたが、思惑だけで市場を誘導することは時間の経過と共に困難になってきているようだ。それでは他の要因はどうか?



まず米国の長期金利であるが、4月中旬に2%を割り込んだ後も、じりじりと低下し、直近ではついには1.85%を割り込む水準まで落ち込んできた。背景には急速に精彩を欠き始めた米国の経済指標と欧州問題の再燃がある。経済指標では、とりわけ労働市場の改善の鈍さ(最近では職を探す人が減少し、結果として失業率が改善する事態)と消費関連、製造関連指標の悪化が目立つ。より深刻なのは欧州問題で、フランス大統領選挙でのサルコジ氏の敗北、ギリシャ選挙での連立政権樹立への混迷、再選挙の可能性、欧州各国で財政再建に異を唱える勢力の台頭など、昨年からの欧州首脳の一連の協議を覆すような展開に、市場は慌てている。

こうした中でドル円相場は、緩やかに80円を割り込み、79円半ばで取引されている。ちなみに日銀の方針転換の思惑で構築されたと予想される巨大な円売りポジションは解消されておらず、今後の一段の円高進行では損切りとなって円高を加速させる危険性も含んでいる。

こうした中で市場では面白い動きが何点かある。

1.欧州問題への懸念は拡大しているが、ユーロはそれほど下落していない。

2.欧州問題への懸念からドイツ国債へ資金が流れ込み、ドイツ国債利回りは1.58%と史上最低水準の利回りとなっているが、ドイツと債務懸念周辺国(イタリア、スペイン等)の利回り格差はそれほど拡大していない。つまりギリシャ問題の周辺国への波及は限定的に留まっている。

3.米国の株式市場も底堅く、大崩の展開ではない。

4.原油、金価格などの資源価格が大幅に下落している。

こうした市場の違和感や妙な動きとは実は極めて重要なことが多い。円高だけに囚われずに、あらゆる市場の動向に注意していこう!

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