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現場の外国為替!コミュの2012年の市場の注目点(欧州編)

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前回は米国を中心に取り上げたが、今回はまずは欧州である。



(欧州)

・2009年秋からの一連の欧州の混乱は、2010年、2011年と解決どころか、問題を大きくしてしまった。最初はアイルランドの問題に過ぎなかったが、ギリシャの混乱が問題を大きくし、更にはポルトガル、スペインにも波及し、この問題は当時「PIGS」などと呼ばれていた。それも懐かしくさえ感じる。その後にユーロの第3の大国、イタリアに問題が波及した辺りで、この問題は欧州全体の構造危機、ユーロ存続の危機にまで発展しはじめ、現在ではフランス、そしてドイツの政治問題も巻き込み、世界中が固唾を呑んで見守る事態になっている。

ちなみに問題国の政権はこれまでに全て交代した。ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペインと総選挙で与党が敗退して、イタリアでも有名なベルルスコーニー氏が退いた。そしてこれらの各国の首脳は、テクノラート政権と呼ばれるが、経済官僚などの政治家ではなく、エコノミスト出身のものが一国を預かっているという実に稀な現象が起きている。



・欧州問題の特徴は、これまでにもこの債務危機を克服するために、欧州首脳が様々な対策を打ち出してきたが、数週間もすると、市場は「それでは不十分」と見做し、問題国の金利が上昇し、市場からの資金調達が困難になるという事態を繰り返してきたことである。2012年にこの展開を止め、一定の区切りをつけられるのか?という点が重要になる。



・そうした混乱の中で、欧州の経済は落ち込み、2012年のリセッション入り、マイナス成長は回避できないという予想が一般的だ。しかも失業問題は、米国よりも断然悪く、問題国の若者の失業率はスペインで40%を越すなど、社会不安を高める状況になっている。ギリシャでも、国民が強烈な財政再建プログラムを受け入れられず、相変わらずデモやストライキが繰り返されている。2012年のリセッションがどれほどの影響と持続性があるのかは注目しなければならない。



・2012年の大きなテーマである選挙に目を向ければ、1月にフィンランド大統領選挙、2月にギリシャ国民議会選挙、3月にロシア大統領選挙、4月にフランスの大統領選挙が続く。欧州の主要問題は、相変わらず加盟国の全会一致の決議を必要としたり、欧州全体で決定した問題を、各国の議会で批准されないと発効されないというような特殊性があり、政権交代やトップの交代は極めて重要である。



・直近のリスクとしては、2012年の2月から3月にかけて、イタリアで大規模な国債償還があり、それは2012年全体の総額である約2000億ユーロの約半分に相当する。国債償還がスムーズに進まずに、金利が再び7%から8%へと向かう局面では、市場に緊張が走るだろう。



・またS&Pは2012年に欧州の15カ国の新格付けを公表する。これも格下げの度合いによっては市場に影響を及ぼすし、なによりフランスの格下げは濃厚で、市場に織り込まれているといっても、欧州問題を解決するリーダーであり、ドイツに次ぐ大国フランスの格下げは嫌なものがある。





次回は日本とアジアだ。

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