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現場の外国為替!コミュの効果的な為替介入とは?

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今回は、効果的な為替介入について考える。



あくまで「効果的」ということであり、「成功する介入」ではない。為替市場の歴史とは、言い換えれば単独介入失敗の歴史であるからだ。



さて今回は単独介入、しかもドル円相場で円高に進行しているケースに話を限定する。

単独介入の効果は実は二つしかない。一つは「市場に安心感を与えること」、もう一つは「時間稼ぎ」である。



単独為替介入で、大量の資金を投入して、円高を防ぐのが非常に効果的な場合がある。それは市場がパニックに陥り、米国同時多発テロやドバイショック、東日本震災直後のように、市場において瞬間的にドルを買う人がいなくなり、1日に2円も3円も急激に円高が進むような場合だ。市場用語で言えば「無秩序で過度な変動」という状況であり、「円高」への対処が必要になる、こういう時に相場の動きを市場に委ねていては、とんでもないことになり、痛みや不安を大きくしてしまう。そこで政府の登場だ。政府が誰も買い手のいない市場で、強力な買い手となり、相場を実弾介入で押し上げることで、フリーフォールに陥った市場に安心感を与えてくれる。これは非常に重要なことである。

こういう突発的な事件は時間が経過すれば落ち着いてくる。もともと事件により起こった相場の動きのため、市場が安心すれば円高は自然に止まるのである。



もう一つは昨今の円高のように「ドル安」という大きなトレンドに付随して発生している場合だ。1日に何円も円高になるようなことはないが、半年、1年単位で見ると着実にゆっくりと円高が進んでしまうケースだ。

こちらのケースでは、基本的には為替介入は無駄になる。介入はどれだけやろうと無駄になるどころか、より凶暴に襲い掛かってくる。それでも為替介入をやるなら、「円高ドル安を反転させる」などという考えは捨て、「円高進行のスピードを緩めることに全力を尽くし、ドルが自立的に反転するまで時間稼ぎをする」戦略をとるしかない。ここが重要だ。

目的が時間稼ぎであるため、絶対にやってはいけないことが2つある。

一つはある水準を死守しようということだ。例えば1ドル=75円を是が非でも守るという介入だ。これは最悪であり、これをやると円高のスピードを緩める時間稼ぎという目的と逸脱してしまう。もう一つは押し上げ介入をやることである。前回の介入のように8兆円も使用して75円後半から1日で79円半ばに押し上げることは、やはり最悪である。これをやると、いくら資金をつぎ込んでも無駄になるからだ。やむなく介入をするなら、必ずスムージング介入でなければならない。つまり相場の節目節目に大口のドル買いオーダーを張り巡らせるやり方だ。

78円にドル買い1000億円、77円90銭にやはり1000億円というようにオーダーを置くのである。この狙いはドル安からくる円高圧力をできるだけ静かに吸収することだけにある。従って市場に介入が入っている事を悟られないように実施すべきだ。もちろんばれるのだが、それでも公表は避け、とにかくドル売り圧力を吸収し、円高のスピードを緩めるのだ。



相場と言うものは不思議なもので、下値が堅いと自然に反発するものである。もちろん大きな反発は見込めないが、そういうことを繰り返すのだ。究極的には米国がドル安を防ぐに十分なほど利上げをするなどの政策転換しないと、ドル安は止まらない。つまりは、現在のような米国の環境ではドル安は長引くという事であり、円高を反転させるというような介入政策は成功しない。1ドル=75円を死守するこなどできない。従って75円を割れても、大きな円高にならないような介入政策が重要であり、それには時間稼ぎの吸収政策しかないのである。



現在の市場では77円台後半が妙に底堅く、市場では政府がそのような介入をしているのでは?という噂もある。もしもそうなら、民主党にもなかなか市場を精通したブレーンがいるということだ。試金石は次に75円台に入った時だろう。また押し上げ介入をやるようなら期待外れ、敢えて75円を割らせた上で、それでも円高が進まないような介入なら相当なやり手ということだ。

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