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現場の外国為替!コミュの2010年相場振返りと今後の展望

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2010年の為替相場を簡単に振り返りつつ、今後の展開を考えていたい。
2010年の為替相場は大きく4段階に分けられる。

1.年前半のリスク回避モード(その1)
2010年の年初はアイルランド問題、そしてギリシャの財政問題への懸念、そして世界経済への2番底懸念(米国、中国の先行き不透明感)、ボルカールールで大きな話題になったオバマ大統領の金融規制改革への不安を中心に投資家はリスクに慎重になり、金融株中心に株価は下落基調で推移した。
為替相場は、リスク回避時の典型的な円高地合いで、ドル円は93円から88円台へ下落した。クロス円の円高進行はより激しく推移した。
その後、金融規制改革法案の内容が和らいだり、好調な企業業績を背景に、悪材料出尽くしのムードが高まり、株価は反転し、ドル円相場も94円台まで円安ドル高となった。

2.年中盤のリスク回避モード(その2) ギリシャ問題
5月になるとギリシャ問題が市場の大きな話題になった。またギリシャだけでなく、ポルトガル、スペイン、イタリア(PIGS)などの周辺国にも懸念は拡大した。特にギリシャではストライキが頻繁に起こり、問題解決の糸口が見えなかった。当然この間、ユーロは主要通貨全てに対して急激に売られた。ところが7500億ユーロのギリシャ支援策がまとまり、なんとか当面の危機は回避するに至り、6月以降はユーロは買い戻された。この間ドル円相場は88円から93円のレンジで、ユーロ問題の影響を受けて上下した。

3.米国の一段の金融緩和への警戒モード(ドル安)
7月以降、米国の経済、一向に改善しない労働市場、不安定な住宅市場を背景に再び米国経済が注目され、米国は一段の金融緩和を行う必要があるという予想が強くなり、ドルは下落基調を辿る。
9月にバーナンキFRB議長がそれを裏付けるような講演を行うと、米国の追加金融緩和が市場の大きな話題となり、米国の金利は急激に低下し、ドル安は加速した。ドル円相場は85円を割り込み、82円台まで円高が進む。
9月15日、日本政府は慌てて1日としては過去最大の介入を行い、82円台後半から85円後半まで円安に力づくで反転させた。(懐かしいが、この頃日本は民主党代表戦のごたごたをやっていた)
しかし、介入の効果は限定的で10月にはドル円相場は再びドル安基調を強め1995年4月以来の80円22銭まで円高が進んだ。

4.米国の追加金融緩和、日本の追加金融緩和(じゃぶじゃぶの世界)
11月に実際に米国は来年6月までに6000億ドルの国債を購入するという巨大な追加金融緩和を決定した。日本も35兆円規模の基金を創設し超金融緩和を継続する姿勢を明確にした。
この間、オバマ政権は中間選挙で歴史的大敗となり、下院は共和党に牛耳られる事態となった。

現在の相場はこの第4段階にある。
そしてこの第4段階は、2002年後半から2007年の市場環境によく似ているというのが市場の見方である。
FRBは2001年には6.5%であったFF金利を1年間で1.75%まで急激に引き下げ、その後も追加緩和で1%まで引き下げた。その背景にはITバブル崩壊、米国同時テロ多発事件による米国経済の混乱がある。
この間、日本は2001年3月に量的緩和し、ゼロ金利の世界を一段と強化した。他の主要国も軒並み金融緩和政策をとった。その結果、何が起こったか?
・住宅価格、株価などの資産価格の急騰
・ドル安と円安の同時進行による「クロス円バブル」
・原油、金価格の高騰

である。オイルマネー、ヘッジファンド、グローバルマネー、キャリートレード・・・この時期に流行した言葉である。世界に金が溢れ、それが瞬時に世界を駆け巡る金融相場である。インド株や、ブラジル株は2007年までに6倍、原油や金は2倍になる。ユーロ円の170円近辺、ポンド円の250円は強烈だった。

翻って現在の市場環境に目を戻すと、世界の金融緩和状況は2002年から2007年当時を遥かに上回る未曾有の金融緩和状態である。じゃぶじゃぶではなく、「じゃぶじゃぶじゃぶ」である。
これから相場ではいろいろな予期せぬことが起こるが、一番基本の根幹のところでは、そういう状況(じゃぶじゃぶじゃぶ)であることを忘れてはならないだろう。
歴史を踏襲するなら、これから来年を中心に株価、土地、金、原油が強烈に上昇し、ドルも円も弱く、再び円安バブルが起こるかもしれない。
一つ状況が異なるとすれば、2002年から2007年の最弱通貨は「円」であり、ブービーが「ドル」であった。だからクロス円は異常な円安となった。現在は最弱通貨は「ドル」である。ドルと円の力関係が交代している。つまり、クロス円を中心に全体的に円安になる可能性はあるが、ドル円相場が大きな円安になるとは見込みがたいということである。

このままドルは最弱通貨の基本路線を辿るのか、それとも円が最弱通貨になるのか、あるいは再び欧州問題がこじれてユーロが最弱通貨になるのか・・・
この点がポイントになるのだが、賢明な投資家は為替相場はちょっと難しいから、それよりも分かりやすい「株や土地の上昇」にお金を投資し、為替相場は案外膠着して動かないということになるかもしれない。

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