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シュタイナー的生活を楽しむコミュの第5週 真の「自由」とは?(第五領域)

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5/6〜5/12

 光は霊の深みから現れ
 空間の中で実りゆたかに働きながら
 神々の創造行為を明らかにする。
 
 その光の中で魂の本質は
 宇宙存在にまで拡がる。
 そして狭い自我の内なる強制を脱して
 今新たに甦ろうとする。
        ((Rudolf Steiner 高橋 巌訳)
 ……………
霊界の第五領域以降のさらに高次の領域になると、

人間はあらゆる地上的な手枷足枷から解放され真の自由を獲得する。

ここから「純粋な霊界」に上っていき、

霊が地上生を送るに当たって設定した意図や目標を体験するのだ。

霊界の第五領域から第七領域に到達するためには、

地上生活において、真の「自由」を獲得しなければならない。

では、シュタイナーの言う真の「自由」とは何なのか?

本当に人間は「自由」を獲得できるのか?

自分は「自由」を実現できるのだろうか?

「自由」の問題は人間にとって最大のテーマの一つである。

この「自由」の問題に正面から取り組んだのがシュタイナーなのである。

第五領域から第七領域を考察する前に「自由」について考えてみたい。

『社会の未来』(p178〜 高橋巌訳 イザラ書房)

に以下のような内容がある。

この部分を読んだら「自由」についての理解が少し深まった気がした。

「けれども、この著述の中で展開した人間の自由についての考え方と、

近代文明から生じた今日の自由の衝動もしくは

自由についての知的な概念との間には大きな相違が認められます。
 
一般社会での自由の概念の例として、

ウッドロー・ウィルソン(国際連盟の設立を提唱した28代アメリカ大統領)

の場合を取り上げてみましょう。

彼の考え方は現代文化の特徴をよく示しております。

ウィルソンは真実、心の底から、現代の政治生活のために自由を求めております。

しかし彼のいう自由とは何なのでしょうか。

それは彼の次のような言葉からも明らかです。

彼によれば、船が自由に航海できるのは、

船の構造が風向き、海流その他、

航行中の周囲のあらゆる条件によく適応できたときなのです。

したがって船を先へ進めるためには、風や波から生じる力による障害が

どこにも生じないようにしなければなりません。

同じように、人間生活が自由でありうるには、

生活環境から来る力にさからわず、

どこからも障害が起こらないようにすることなのです。

―ウィルソンは人間の自由な生活を機械の部品とも比較しています。

つまり機械もまた、自由に働くためには、

組み込まれた部品がどこからも妨げられず、

正に機械の中で

自由に働けるような構造をもっていなければならないのです。
 
私はひとつのことだけを言おうと思います。

このような環境への適応の正反対を行うときにのみ、

人間の自由が語れるということをです。

最高の仕方で風や波に適応する海上の船のようなあり方が

人間の自由なのではありません。

周囲から来る力の働きなどにかまうことなく、

風や波に逆らって、グルグルまわったり、立ち止まったりする船なら、

人間の自由と比較できるでしょう。

ウィルソンの自由観の根底には、

世界に対するまったく機械主義的な考え方があるのですが、

今日の人びともまたそのような考え方を唯一可能な考え方だと思っています。

このような考え方は、近代になって表面に現れてきた主知主義の産物なのです。

……中略 ……

近代人の意識は人間存在の出発点となるべき、

もう一つの問題をあまりにも考えずにきました。

そして人間における自然的なもの、

自然因果性に支配されたものだけに目を向けてきました。

しかし人間の本性を深く洞察する人なら、次のように言う筈なのです。

人間は生まれたときにあらかじめ定められていた通りの存在であるに留まらず、

生活を通して、もっとそれ以上の存在にもなることができるのだ、と。

―人間とは何かを知るためには、究極の目標を知らねばなりません。

たしかに人間の本性の一部分は遺伝されて存在していますが、

人間はその体的本性が備えていない別の本性をも、

自分自身の中から生じさせることができるのです。

自分の内部にまどろんでいる人間を目覚めさせることによってです。

ですから『人間は自由か』ではなく

『内的発展を通して、私は自由な存在になることができるのか』

と問うべきなのです。

―人間が自由になりうるのは、自分の中にまどろんでいるもの、

目覚めさせて自由にすることのできるものを、

自分の中に育て上げたときなのです。

言い換えれば、人間にとっての自由は

生まれたときから与えられているものではありません。

それは自分の中から目覚めさせることによって

可能となるものなのです。 」
『社会の未来』(シュタイナー 高橋巌訳 イザラ書房)より

ウイルソンによれば、船ができるだけ抵抗が少なく、

よりよい航海ができるようになったとき

その船にとっての「自由」がある、というのである。

同様に、人間にとっても、

社会に抵抗なしによりよく生きることができるために、

「自由」に働くためには、そのための教育を受け、

組み込まれた部品がどこからも妨げられず、

機械の中で自由に働けるような構造をもった

人間社会が自由を得た社会であるというのである。

しかしシュタイナーはこのウイルソンの「自由」に真っ向から反対する。

シュタイナーは、「自由」はウィルソンの言う自由と正反対のことを

行ったときに実現されると述べている。

嵐がどこから吹いてこようと、

反対の方向から潮流が流れて来ようと、

それに逆らってでも自分が行きたい所に

行けるのが「自由」だと言うのである。

つまり、どんな逆風の中にあっても自分自身が求める方向を

目指していけるのが真の「自由」なのである。

社会の中で、いかなる逆風にあっても、動じることなく、

世の中の通常の流れに流されず、自分自身で考えることができ、

さらに考えたことを、果敢に実行できる状態を

シュタイナーは「自由」と呼んでいる。

このような境地に到達した領域こそ

第五領域から第七領域の境地なのであろう。

このような自由を獲得するための行が

『神智学』の中の”認識の小道”や

『いかにして超感覚的認識を獲得するか』の

なかにある。

その一つが、一切の先入観を消し去り周囲のあらゆるものを

受け入れる能力を獲得することにある。

私達は何かを見たり考えたりするときに、

すぐに自分で判断を下して、「それはもう見たことがある」

「それはもう以前に聞いた」

「そのことはもう知っている」と言ってしまう。

そのように独断的な判断を下すことによって、

そこに、まだまだ奥深いものがあることを理解するのが、

妨げられてしまうのである。

シュタイナーはそのような判断を下すのを中止できたとき、

私達の思考活動は知覚器官へと変化すると語っている。

その時、あらゆる事象や自然現象が

私に宇宙の真理を語りかけてくるというのである。

即ち、直感的な思考が芽生えてくるというのである。

さらに、人間関係などで、苦と快の感情が生じたときも、

ある程度距離をおいて、客観性を得るように試みるべきだと語ってる。

苦と快の中に没入しないように試みるべきだというのである。

苦と快の体験に、このような対し方をすることによって、

苦や快を感じつつ、同時に苦や快を観察するというのである。

苦(嵐)や快を媒介にして物事の本質を体験する。

そして通過器官にする。

快不快が私の魂の中に生じた時、決してそれに左右されて無条件に喜んだり、

それによって打撃を受けて落ち込んだりしない私を目指すのである。

即ち、目や鼻や耳などの感覚器官のように、快不快を通して

そこにある真実を認識するのである。

これによって、苦や快や不快が知覚器官へと変化し、

嵐にのみ込まれない「平安」な境地を維持できるというのである。

そうすることによって、どんな嵐や、

予期しない潮の流れが私を襲ってきたとしても

嵐にのみこまれて、

それに翻弄(ほんろう)されることなく、冷静に対処でき、

自分の行きたいところにカジを取ることができるようになると、私は理解している。

即ち、思考や感情を「知覚器官」にする行は、

真の「自由」を獲得するためのものなのである。

そして「自由」を獲得することこそ地上生の目的であると思う。

さらに「自由」を獲得した人間になることがアントロポゾフィーの

目指すものであると理解している。

シュタイナー教育が「自由への教育」と呼ばれるのもうなずける。

シュタイナーのいう「自由」の意味は、あまりにも深いので、

今後も考察していきたく思っている。

コメント(7)

いつもありがとうございます。
スーパームーンがあり、
竜巻が起こり、
これから金環食も予定され、
今からなにが始まるのか?と、思っていた矢先、
昨夜義妹が犬の散歩の途中に交通事故にあいました。
脳外科で看護婦をしていた妹が、昨夜は7時間に及ぶ脳外科の手術を受けました。
何かを教えてくれている、とはおもいますが、、ただ、祈ることしかできず、昨夜から祈っています。
今週の暦を心待ちにしていました。
このようなつらいとき、とても救われます。
どうもありがとうございます。
あめじすとさん
いつもコメントありがとうございます。
emi☆さん
コメントありがとうございます。
読んでくださりとても嬉しく思います。

「スーパームーン」私も真正面から見ました。
宇宙が何かを語りかけているようにも思いました。

義姉さんそして妹さんのこと大変な試練ですね。
ご回復を心よりお祈りしています。
ありがとうございました。


笑◎^∇^◎みかん♪さん
コメントありがとうございます。

>魂の本質が新たに甦る時期なんですね…

そうなんですね。
ゴールデンウイーク中は、萩、秋吉台を
中心に中国地方を回ってきたのですが、
どこも新緑が眩しいぐらいに輝いていました。

宇宙の本質が甦る季節を実感しました。
私たちもこの季節、新たに甦りたいものですね。

>漫画『ちはやふる』の五巻に主人公が
いっていた台詞が印象的でした
名作なので是非読んでいただきたいです

いろんなものから学ぶことがありますよね。
ぜひ読んでみたいです。


>なにがあっても揺れ動かない心の平安を保てることと自由は
ひどく強く結び付いてますね

シュタイナーに出会う前までは
人間は「うまれながらに自由」と思っていたのですが

地上生活で一人一人が「自由」を獲得していかなければ
ならない存在なのだとわかりました。

「自由」を獲得するために様々な試練があるのですね。

ありがとうございました。

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