ゴスペルハウスコミュの「神様の招き（アドベント-3）」2019.12.15

ゴスペルハウスメッセージ 2019.12.15
「神様の招き（アドベント-3）」 ルカ1:26-38

26 さて、その六か月目に、御使いガブリエルが神から遣わされて、ガリラヤのナザレという町の一人の処女のところに来た。
27 この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリアといった。
28 御使いは入って来ると、マリアに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」
29 しかし、マリアはこのことばにひどく戸惑って、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。
30 すると、御使いは彼女に言った。「恐れることはありません、マリア。あなたは神から恵みを受けたのです。
31 見なさい。あなたは身ごもって、男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。
32 その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。
33 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」
34 マリアは御使いに言った。「どうしてそのようなことが起こるのでしょう。私は男の人を知りませんのに。」
35 御使いは彼女に答えた。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれます。
36 見なさい。あなたの親類のエリサベツ、あの人もあの年になって男の子を宿しています。不妊と言われていた人なのに、今はもう六か月です。
37 神にとって不可能なことは何もありません。」
38 マリアは言った。「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」すると、御使いは彼女から去って行った。

今週の聖書箇所は、受胎告知としてよく知られている場面です。
子宝を望んでいる夫婦に対して受胎告知がなされたならば、それは喜びの知らせです。
しかし、マリアは処女で、しかも神様によって懐妊するという、驚くべき知らせなのです。

人間が正しいと思っていること、よいと思っていること、常識や良識、それらを超越した、神様からの招きが、この受胎告知なのです。
そしてそれは、神様の大いなる御業（みわざ）の協力者・実行者としての人生への招きでもあります。

マリアは、ひどく戸惑いながらも、この神様からの招きを受けました。
御使いとのやり取りを経て、「処女が懐妊するわけがない」という正しさを脇において、神様の言葉を受け入れたのです。

この少し前に、ザカリヤにも受胎告知がありました。（ルカ１：５〜）
年老いた子のない夫婦であるザカリヤとエリサベツに、子ども（後のバプテスマのヨハネ）が与えられるという知らせです。
しかし、その知らせを受けたとき、ザカリヤは主の祭壇で香をたくという、祭司としての大切な役目の真っ最中でした。
ザカリヤとしては「何でこんなときに」という思いもあったでしょう。
しかし、ザカリヤも御使いとのやり取りを経て、祭司としての正しさを脇において、神様の言葉を受け入れたのです。

この少し後には、マリアのいいなずけの夫のヨセフにも、受胎告知がなされます。（マタイ１：１８〜）
マリアの妊娠に、身に覚えのないヨセフが苦悶しているときです。
神様が夢の中で、ヨセフに恐れずにマリアを迎えるように、励ますのです。
ヨセフは、いいなずけの夫としての正しさを脇において、神様の言葉を受け入れたのです。

自分の正しさを脇に置くことで、マリアもザカリヤもヨセフも、神様の御業の協力者・実行者・体験者になったのです。
善悪を知る木の実を食べて罪人になってしまった私たち人間が、神様に従うための条件が、ここに示されているのです。

アダムとエバは、「美味しそう」「妻が言うのなら」と、蛇にそそのかされるままに、失敗しました。
自分なりの正しさを、脇に置くことができなかったのです。

聖書の中には、神様の御業の協力者・実行者が、何人も書かれています。
ノア、アブラハム、イサク、モーセ、士師たち、サムエル、ダビデ、ヨナ、エレミヤ、ホセア等々、書き上げたらきりがないでしょう。
ノアは、山の上に、とてつもない大きな船を作り始めました。
アブラハムは、行き先も知らずに、旅に出ました。
イサクは、自分がいけにえとして献げられることを、受け入れました。
モーセは、口べたであることや、エジプトで殺人を犯したことをおして、エジプトに戻りました。
サムエルは、師であるエリの子どもたちへの神様のさばきを、エリに伝えました。
この他にも、士師たち、ダビデ、ヨナ、エレミヤ、ホセア等々、書き上げたらきりがないでしょう。

人間の思う正しさ、自分の握る正しさにとらわれるのか、その正しさを脇において、神様のみこころに従うか。
ここが、神様の御業の協力者・実行者になるかどうかの、分かれ目でしょう。

そこで、あなたにも、聞きたいのです。
あなたは、どうしますか？
あなたの思う正しさにとらわれますか。
それとも、その正しさを脇において、神様の言葉を受け入れますか。

ここでまた、「聖書の大原則」を確認しましょう。
「神様は（聖書は）、命令しっぱなしではない」ということでしたね。
具体的には、２つの事柄。
・神様は、命令した場合に、それを成し遂げるための力や助けを与えてくれること。
・神様は、命令した場合に、ご自身がその命令を徹底的に守ること。

神様が人間に、その正しさを脇におくことを求めるということは、神様も、その正しさを脇におくことを実行するということなのです。
しかも、徹底的に。

そのあらわれが、神様のひとり子であるという正しさを脇において、地上に誕生したイエスさまです。
つまり、クリスマスのできごとです。
また、神様のひとり子が呪われるわけがないという正しさを脇において、呪われて死んだイエスさまです。
そう、十字架のできごとです。

神様が、その正しさを脇におく。
これが、これこそが、聖書の中心でもあるのです。

それは、あなたを愛しているからです。
あなたの罪を赦し、あなたに永遠のいのちを与え、神様の子どもとするためです。
完全なる義の方が、完全に正しい方が、その正しさを脇においてまで、あなたを愛しているのです。

そのうえで、もう一度聞きます。
あなたは、どうしますか？
あなたの思う正しさにとらわれますか。
それとも、その正しさを脇において、神様の言葉を受け入れますか。

あなたへの受胎告知のため、あなたへのクリスマスのために、お祈りします。