ゴスペルハウスコミュの「信仰の動機」

ゴスペルハウスメッセージ 2016.06.11
「信仰の動機」 ヨブ1:6-12

6 ある日、神の子らが主の前に来て立ったとき、サタンも来てその中にいた。
7 主はサタンに仰せられた。「おまえはどこから来たのか。」サタンは主に答えて言った。「地を行き巡り、そこを歩き回って来ました。」
8 主はサタンに仰せられた。「おまえはわたしのしもべヨブに心を留めたか。彼のように潔白で正しく、神を恐れ、悪から遠ざかっている者はひとりも地上にはいないのだが。」
9 サタンは主に答えて言った。「ヨブはいたずらに神を恐れましょうか。
10 あなたは彼と、その家とそのすべての持ち物との回りに、垣を巡らしたではありませんか。あなたが彼の手のわざを祝福されたので、彼の家畜は地にふえ広がっています。
11 しかし、あなたの手を伸べ、彼のすべての持ち物を打ってください。彼はきっと、あなたに向かってのろうに違いありません。」
12 主はサタンに仰せられた。「では、彼のすべての持ち物をおまえの手に任せよう。ただ彼の身に手を伸ばしてはならない。」そこで、サタンは主の前から出て行った。

９節は、新共同訳聖書ではこう書かれています。
サタンは答えた。「ヨブが、利益もないのに神を敬うでしょうか。」（新共同訳）

神様を信じたら、人間関係がうまくいく。
聖書を読んだら、ビジネスに成功する。
教会に行ったら、子育てのトラブルが解消する。
こういった誘いかけで、イエスさまを紹介している人たちもいます。

もちろん、神様は人間関係も、ビジネスも、子育ても、何もかもうまくいく力を持った方です。
しかし、それらの利益が信仰の動機となってしまうのは、本来の姿ではありません。

自分の利益のために神様を信じるのは、信仰ではなく、利用です。
神様を信じて仰ぎ見るのではなく、神様を利益のために用いてしまっているのです。
神様のしもべとして生きるのではなく、神様をしもべとして生きることになってしまうのです。
これが、サタンの考える信仰の動機です。
そして、サタンはこの状態に人間を陥れようとしています。
つまり、神様を利用し、神様をしもべとして生きる選択をさせようとしているのです。

信仰によって得られるものは何でしょう。
それは目に見える利益ですか。
金銭や、地位や、栄誉や、支配力ですか。
そうではありませんね。

信仰によって得られるものは「愛されているあなた」です。
神様に愛されているという事実です。
無条件に愛されているという喜びです。
神様から注がれた愛に対応して、神様を喜び、神様を愛し、神様に感謝し、神様を信じ仰ぐのです。

信仰は、あなたの決心でスタートするものではなく、神様から与えられた愛からスタートするのです。
信仰は、みずから生み出すのではなく、神様から与えられるものなのです。

「神様から愛されているなんてことは、だれでも知っているアタリマエのこと。クリスチャンなら、それ以上の恵みを求めなさい。」と、教えられたことがあります。
しかし、私にとってそれは、サタンの信仰の動機への誘惑としか思えないのです。
以前読んだように、サタンの手口は、「少しずらす」でしたね。
イエスさまは、「わたしの愛の中にとどまりなさい。」（ヨハネ１５：９）と言いました。
私は、愛の中にとどまり、喜びに生きることを求めます。

しかし、このことは目に見える成功だけを求めてしまう人間には、とても大きなチャレンジです。

ルカによる福音書第１７章の１２節以降には、１０人のらい病人の癒やしの記事が書かれています。
１０人のらい病人が、イエスさまによって癒やされました。
そして、祭司に見せに行く途中で、イエスさまに感謝するために引き返してきたのはたったの１人だったのです。

信仰の動機が目に見える利益というのは、帰ってこなかった９人と一緒です。
だから、癒しの結果が何よりも大切で、イエスさまに感謝するという発想はなかったのです。
残りの１人、イエスさまから注がれた愛に対して、その愛の対象である自分を発見して喜び、感謝にあふれて引き返してきたのです。

利益を信仰の動機とするなら、本当の喜びが人生から失われてしまいます。
だって、サタンと同じですから。
神様の愛を信仰の動機とするなら、喜びが人生に溢れます。
感謝が人生を彩ります。
祈りが人生に満ちます。

あなたの人生のど真ん中に、イエスさまの愛はありますか。
あなたの人生の土台は、キリストの十字架に据えられていますか。
あなたの人生は、その愛に対する喜びにあふれていますか。

私は、あります！