ゴスペルハウスコミュの「主の道をまっすぐにせよ - 備える人々①」2025.11.29

ゴスペルハウスメッセージ 2025.11.29 アドベント-1
「主の道をまっすぐにせよ - 備える人々①」イザヤ40:1-11

1 「慰めよ、慰めよ、わたしの民を。──あなたがたの神は仰せられる──
2 エルサレムに優しく語りかけよ。これに呼びかけよ。その苦役は終わり、その咎は償われている、と。そのすべての罪に代えて、二倍のものを主の手から受けている、と。」
3 荒野で叫ぶ者の声がする。「主の道を用意せよ。荒れ地で私たちの神のために、大路をまっすぐにせよ。
4 すべての谷は引き上げられ、すべての山や丘は低くなる。曲がったところはまっすぐになり、険しい地は平らになる。
5 このようにして主の栄光が現されると、すべての肉なる者がともにこれを見る。まことに主の御口が語られる。」
6 「叫べ」と言う者の声がする。「何と叫びましょうか」と人は言う。「人はみな草のよう。その栄えはみな野の花のようだ。
7 主の息吹がその上に吹くと、草はしおれ、花は散る。まことに民は草だ。
8 草はしおれ、花は散る。しかし、私たちの神のことばは永遠に立つ。」
9 シオンに良い知らせを伝える者よ、高い山に登れ。エルサレムに良い知らせを伝える者よ、力の限り声をあげよ。声をあげよ。恐れるな。ユダの町々に言え。「見よ、あなたがたの神を。」
10 見よ。神である主は力をもって来られ、その御腕で統べ治める。見よ。その報いは主とともにあり、その報酬は主の御前にある。
11 主は羊飼いのように、その群れを飼い、御腕に子羊を引き寄せ、懐に抱き、乳を飲ませる羊を優しく導く。

今週はアドベント第一週です。
今年はアドベントからクリスマスに向けて、「備える人々」というテーマで御言葉を開いていきたいと思います。
今日はその第１回目、旧約聖書イザヤ書４０章の冒頭です。

イザヤ書は全６６章、聖書は全６６巻。
どちらも「６６」という数字で対応しています。
また、イザヤ書の前半３９章を「第一イザヤ」、後半の２７章を「第二イザヤ」と呼ぶ考え方があります。
旧約聖書３９巻＋新約聖書２７巻と同じ構成になるので覚えやすいですね。
そして第二イザヤのテーマは「救い」と「回復」。
これもまた、新約聖書に通じると言えるでしょう。

その第二イザヤの冒頭、神様の救いと回復の言葉の最初が「慰めよ、慰めよ、わたしの民を。」（１節）です。
これは、バビロン捕囚という最も苦しい時代に、イスラエルの民に向けて語られた言葉です。
自分の力ではどうにもできない出来事に打ちひしがれ、悲しんでいる人々に向けた神様の語りかけです。

しかし、それは二千七百年前の彼らだけではなく、今のあなたへの言葉でもあります。
あなたもまた、自分の力ではどうにもできない苦しみや悲しみの中を通ることがあるでしょう。
そのあなたに注がれる、神様の慰め、神様の優しさ、神様の解放の言葉なのです。
神様は、あなたの苦しみや悲しみを放っておく方ではありません。
その体験を通して、本当の慰めと解放、そして自由を与えようとしておられるのです。

そのための私たちの「備え」が次に記されています。
「主の道を用意せよ。荒れ地で私たちの神のために、大路をまっすぐにせよ。」（３節）
荒れ地に神様が来られるために、あなたの救いが訪れるために、あなたは道を整えなければならないのです。
神様があなたに出会うため、そしてあなたが神様をお迎えするために、荒れ地のような心をまっすぐ神様へ向けなさい、と神様はあなたに語られています。

では、私たちはどのように主の道を備えればよいのでしょうか。
神様はこう続けます。
「すべての谷は引き上げられ、すべての山や丘は低くなる。曲がったところはまっすぐになり、険しい地は平らになる。」（４節）
谷とは、削られた地面、つまり、心の傷です。
それが「引き上げられる」とは、心の傷が癒されることを意味します。
山や丘が低くなるとは、あなたを縛る無用なプライドが取り除かれることです。
曲がったところがまっすぐになるとは、迷いや惑いから解放されること。
険しい地が平らになるとは、アップダウンの激しい不安定な心が、平安へと導かれることです。
あなたの傷や罪を認め、光であるイエスさまへ、神様の愛へと向きを変え、赦しと平安を受け取るとき、神様の栄光、神様の力、神様の恵み、神様の愛があなたの人生に訪れるのです。

では、なぜ人はイザヤの時代から二千七百年、イエスさまの時代から二千年経っても、完全な平和の中にとどまれないのでしょうか。
神様はこう言います。
「人はみな草のよう。」（６節）
草ははかなく、すぐに枯れてしまうものです。
つまり、この言葉は、人間の心、人間の決心、人間の誓いの弱さを象徴しています。

本来、神様を迎える道を備えるのは私たちの役目でした。
しかし、その備えすら完全にはできず、何度も迷ってしまう。
それが私たちの弱さであり現実です。
しかし、その弱さの前に、しっかりと立ってくださるのがこの言葉です。
「しかし、私たちの神のことばは永遠に立つ。」（８節）
神様の約束の言葉、その力にすがるときにこそ、あなたの力があります。
神様の言葉の力の中にとどまるとき、あなたは主の道を備える者となるのです。

神様をお迎えするのに、神様ご自身の助力が必要だという事実。
この弱さの認識こそが、逆にあなたの強さであり、備える力となります。
「弱さを認めることが強さ」なのです。
自分には備える力がないと認め、神様の力で備えさせていただく。
これが本当の「備える人」なのです。

そのとき、神様はあなたの羊飼いとなってくださいます。（１１節）
羊は強力な武器もなく、誇れるほどの強さもなく、ただ羊飼いの導きに従うことで平安を得る生き物です。
あなたが備える主の道とは、「自分では備えられない」ことを認める道なのです。
「私はこんなにやっている」「私はあれもこれもやりたい」ではなく、「主が私を愛し、弱く愚かな私のためにすべてを成してくださった」と生きるのです。
これこそが、あなたのできる「主の道を備える」ことです。

あなたが備えることができないからこそ、神様があなたに主の道を備えさせてくださるのです。
それを成し遂げるのは、神様の愛、神様の赦し、神様のとりなし、そう、主イエスさまの愛です。
この愛の中で、主の道を備えられない「主の道を備える人」にあなたは変えられるのです。

このアドベントの季節、あなたの心が神様の愛に満ちあふれますように。