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ル・ポコヘマンコミュの第2章 1998 〜始業式〜

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 ケンイチはトイレから自分の教室である22HRに帰ってきて、人ごみができているのに気付いた。
教室の中を見てみると誰かの机が囲まれている。
ケンイチは焦った。
囲まれているのが自分の机であることはすぐにわかったし、自分の鞄の中に入っている『物』もわかっていたからだ。
その『物』は自分の机の上に広げられていた。
ケンイチは目の前が真っ白になりながらもこう考えた。


「どうして、こんなことになったんだっけな…」






遡ること一日前。
湖積ケンイチはこの中学校で唯一のクラス替えをした日、つまり始業式に、明らかにヤンキーテイスト丸出しな奴ら3人に話かけられた。
今年から同じクラスになった安曇(アズミ)、明日矢(アスヤ)、正井(マサイ)である。
「こんなヤンキーみたいな、っつーかヤンキーが超平凡君なオレに何の用だろう?まさかカツアゲ!?」
とか考えているケンイチにアズミがこう言った。
「お前、デラベッピン大量に持ってんだって?」
デラベッピンというのは、当時センセーショナルな人気を誇っていた卑猥本である。
一瞬、唖然となるケンイチ。
そのことは36HRの尾木(オギ)と窪(クボ)しか知らないはずである。が、オギはかなりのおしゃべりなので多分オギのせいだとも同時に考え、ケンイチは納得した。
アズミ達が言うには、そのデラベッピンを明日学校に全部持ってこいとのことらしい。
実際処分にも困っていたし、自宅の物置から一回も出したことがなかったものなのでケンイチは即座に了承した。



家に帰ってケンイチはその量の多さに焦った。
全部詰め込んだら鞄がパンパンになっているのだ。
もちろん授業道具が入り込む隙間など微塵もない。っつーかもはや鞄のキャパを完全に超えている状態だ。
「しょうがない。どうせ初めての授業なんかたいしたことやんねーだろ。」
そう考えてケンイチは2秒で寝た。

次の日、クソ重たい鞄を持って学校に着くとアズミたちはまだいなかった。
まあヤンキーが学校に朝早く来る訳ない。
結局、朝のホームルームぎりぎりに来た彼らとは話すこともできずにそのままホームルームに突入した。




ホームルームが終わるとケンイチはトイレに行った。
それはただ何気ない行為であり、普通のことだった。
用を足してケンイチは自分のクラスに戻った。








ああ、そうだ。あのオレの机の上に広げられているのはエロ本で、それはアズミ達に渡すものだったな。
と思いながら教室の端にいるアズミ達を見ると、

「オレ等の名前出したら殺すぞ」

と何も言わずとも目が物語っていた。
そこに絶妙のタイミングで担任のブリッジストーン先生が入ってくる。勘弁してよ…。 
担任は半笑いで、

「ケンもこういうの読むんだ」

と言った。ケンイチは心の中で

「穴があったら入りてーよ!!」

と思ったが、今ここでケンイチがこんなことを言ってもただの卑猥な言葉にしか聞こえないだろう。
ケンイチはその言葉を心の中に留めた。

ケンイチはその日の夜、一人で泣いた。

その事件によってクラス一のエロキャラに仕立て上げられたケンイチ。
後から聞いた話によるとケンイチの鞄を勝手に開けた良知 篤(ヤジロベー)のせいでこの事件が起こったらしい。
許すまじヤジロベー。

そんなケンイチも今では立派な大学生(留年)。
その出来事は今でも悪夢となりケンイチに襲いかかる。が、朝起きる時には忘れてしまうためそこまで苦労はしてないらしい。

コメント(3)

ノンフィクション?んな訳ねーじゃん!ケンイチなんて知らないよー。 


 …あれ、涙が止まらないや。何でだろ?

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