ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

映像制作・ほんとうの基礎コミュのモンタージュ(1)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
前項と重なるが、ここではモンタージュ理論と呼ばれる考えを基に編集を考えていく。
エイゼンシュテインの映画「戦艦ポチョムキン」(1925年ロシア)はモンタージュ理論を実践した映画として名高い。ショットを積み重ねることで全体像を思い描かせつつ、より心理的な映像としてシーンを組み立てることに初めて挑んだ作品と言える。特に有名なのが乳母車が階段落ちていくシーン(「オデッサの階段」と呼ばれている)で、多くの映画監督がそのシーンの再現、パロディ化に情熱を燃やしている。近年では「アンタッチャブル」でのまさに乳母車が階段を落ちていく駅のシーンは「ポチョムキン」を再現したと言っていい出来になっている。緊迫した空気を最大限に活かし、さらに複数の人物の心理的な動きを捉えている。反対に「スピード」ではそんな時代ではない、という意味を込めて一蹴している。
モンタージュ理論というもの自体、よく耳にするもののその実態が掴めない言葉だ。更にエイゼンシュテインが映像を作りつつ、理論を組み立てていた頃と今とでは映像の作り方、見方に大きな変化がある。彼の理論で物を考えるのは、現在の映像制作を考える時にはそう重要ではないと考える。しかし、汲むべきものはある。

通常のシーン作りではその場に居合わせた一人の人物を仮想することで映像の編集が行なわれる。その人は初めてその場に居合わせるわけだから、通常、全体が判るロングショットから始まる。しかし、必ずしも人はロングショットから物を見ない場合がある。タイトショットから改めてロングショットに入る。物をどういう順番に見たか、という行為の再構築だ。ある別の人物に従って行くとしたら、その人物の背中をフォローするショットがあり、目的の場所に来たところで周囲を眺めるパンショットが入るだろう。仮想の人物からの視点=撮影者の視点として捉えた考え方であり、もっともオーソドックスなカメラワークについての考え方である。全体を空間または時間をもとに一つの視線として考え、構築していくのだ。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

映像制作・ほんとうの基礎 更新情報

映像制作・ほんとうの基礎のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング