キューティー映画でウンチク語るコミュのクライムチアーズ

2001年　アメリカ　（日本未公開）
原題：Suger & Spice
監督：フランシーン・マクドゥガル
出演：マーリー・シェルトン、ミーナ・スヴァーリ、メリッサ・ジョージ、レイチェル・ブランチャード、ジェームズ・マースデン、ショーン・ヤング

チア・リーダーのダイアン（マーリー・シェルトン）とフットボールチームのスター、ジャック（ジェームズ・マースデン）は学園一の美男美女カップル。

ダイアンにはいつも一緒で、結束の固いチア仲間がいた。
切れやすい不良娘のカンザス（ミーナ・スヴァーリ）、TVスターに憧れているセクシーなクレオ（メリッサ・ジョージ）、敬虔なクリスチャンのハンナ（レイチェル・ブランチャード）、頭のいい優等生のルーシー（サラ・マーシ）。

ある日、ダイアンは妊娠。親元を離れ安アパートでジャックと一緒に生活を始めるが、やはり高校生。ジャックのバイトだけでは生活もままならない。さらに子供が生まれたら…

困ったダイアンは銀行強盗することを思いつく。仲間のチアガールたちは当然ダイアンに協力することになる。映画を参考にしたり、刑務所の囚人にノウハウを教えてもらったりしながら、彼女たちの計画は進んでいったのだが…

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 09月30日 17:57

カラフルでテンポのいい、登場人物も多彩な、実に楽しくかわいいキューティー犯罪映画です。

時間軸を分解し再構成した物語展開が巧みなのと、作品のテイストが実に冷静でびっくりしました。この監督の力量は確かです。

一つはアメリカの生活や若者の生態について。アメリカのいいところ、悪いところ、キャラクターの性格設計などが実に醒めた感じで描写されています。でも嫌味にはなっていません。そのバランスが素晴らしいです。

もう一つは出産に対する男女の考え方の違い。男性が出産・子供に対して、ある意味無責任に夢と希望に満ち溢れているのに対し、自らの体を痛めるリスクを背負う女性がとても現実的な思考で今後を考えているところです。

作品を視聴後、DVDの特典映像で監督が外国人で女性というのを知って納得しました。監督の感性が見事に作品に反映されています。映画自体はキューティー映画のテイストに従った明るく楽しい作風ですが、主人公の動機や行動の背景が冷静なので、物語が破綻してないし、キャラクターの行動動機も納得できます。映画のレベルを確実にワンランク上げています。

主人公たちはキアヌ・リーブス主演の『ハートブルー』を見ていて銀行強盗を思いつくのですが、その後映画を参考に銀行強盗の計画を進めるというのも面白かったです。ちなみに参考で出てくる映画は

・レザボア・ドックス
・ヒート
・チビッ子ギャング台風（タイフーン）
・狼たちの午後

この中で一番知られていないのは「チビッ子ギャング台風」だと思います。これ、ディズニーの実写映画なんですね。未見なのでネットで調べてみましたが、あまり情報がありませんでした。少ない情報を頼りにストーリーの概略を書いてみます。間違ってたら教えてください。
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『チビッ子ギャング台風（タイフーン）』
西部の町を舞台にした話で、やもめ暮らしの男と一緒に生活することになった孤児の3人の子供がひょんなことから金塊を見つけてしまう。それが知れ渡ると金塊欲しさに急に養父が現れる。金塊があると大好きな男と別れなければならないことを知った3人は、ドジな銀行強盗に金塊を盗ませようとする…。
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クレオが恋焦がれているという設定で何度か名前が出る「コナン・オブライエン」ですが、毒舌が売りのアメリカのコメディアンでTVのトークショー「Late Night with Conan O'Brien」の司会者だそうです。日本ではなじみがないですが、向こうだと人気のある人みたいですね。

『X-MEN』のサイクロップス役で有名なジェームズ・マースデンが、学校中の憧れのスポーツマンで、とにかく能天気、けど嫌味のない彼氏役のジャックを演じていたり、チアの1人、ミーナ・スヴァーリの服役中の母親役にプッツン女優のショーン・ヤングなど、役者陣も見所が多いです。

ラスト、ネタバレになるので詳細は避けますが、登場人物たちのその後が写真と共に語られます。カップル2人の未来の写真に写っている登場人物たちに注目です。芸が細かいです。

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