■形態 成獣のコドコドの平均的なサイズは体重約2.2kg、体長は39-51cm、肩高は約25cm、尾長は約23cmである。黒い斑点のある黄褐色から赤褐色の色の毛を持つものが多いが、全身真っ黒な個体(黒変種)も珍しくはない。斑点は体側面で集合し、帯状になる傾向がある。尻尾は基部の1/4ぐらいまで斑点があるが、それより先は輪状縞模様になる。顔にはほとんど斑点が見られない。 耳は丸く鼻鏡は大きい。歯の総数が28であることや、後頭部にある後頭傍突起と呼ばれる骨の形態がイリオモテヤマネコに似ており、原始的な特徴を残していることがわかる。 ■分布と生態 コドコドはチリとアルゼンチンのアンデス山脈にのみ分布し、常緑熱帯雨林、落葉樹林、硬葉樹林、針葉樹林などに住む。コドコドの生活の最も特徴的な点は、樹の下の竹の茂みに巣を作ることである。食性はよく分かっていないが、げっ歯類、鳥、昆虫などを餌とすると考えられている。 妊娠期間は72-78日間であり、1-3匹の小さな子を生む。平均寿命は約11年である。 ■個体数 コドコドはどのくらいの個体が生息しているのかはまったくわかっていない。体が小さすぎるのと見つけることが困難なためか、毛皮のために乱獲されたことはない。しかし、近年コドコドの住む森林の開発が進んでいるので、個体数が減ってきているのではないかとみられている。 ■亜種 L. g. guigna(チリ中部から南部、チロエ島に生息)とL. g. tigrillo(アルゼチン西部に生息)の2つの亜種が知られている。
----------------------------------------------------------------------- ●コロコロ(英名Colocolo, Pampas Cat)は、南アメリカ中西部に自生する小型で、縦縞模様の野生の猫である。別名パンパスキャット、パジェロとも呼ばれる。 エクアドル、チリからアンデス山脈を越えてアルゼンチンまで分布する。狩りや繁殖についてはほとんど分かっていないが、夜行性で主に小型の哺乳類や鳥類を食べると考えられている。近年の分類学的な研究によって独立種とされた L. braccatus と L. pajeros は、以前は本種の亜種であるとされていた。